ギャンブルの借金は自己破産できない?免責不許可事由と「裁量免責」をわかりやすく解説

債務整理の基礎知識

※本記事にはプロモーション(広告)が含まれています

・「ギャンブルで作った借金だから、自分は自己破産できない」
・「自業自得なんだから、相談する資格もない」
こんな不安を抱えている人も多いのではないでしょうか?
しかし、「できない」と決まっているわけではありません。破産法252条2項は、免責不許可事由に該当する場合であっても、裁判所が一切の事情を考慮して免責を許可できると定めています。
とはいえ、ギャンブルや浪費は破産法が定める「免責不許可事由」に挙げられているのも事実です。ここを隠すつもりはありません。
本記事では、「裁量免責」とは何か、そして裁判所が繰り返し説明している「本当の事実を明らかにすること」の意味について、条文と裁判所の説明をそのまま引用しながら紹介します。
現在すでにギャンブルや浪費が理由で借金を抱えている人はもちろんのこと、「相談する資格もない」と感じて誰にも言えずにいるという人も、免責不許可事由と裁量免責についてしっかりと理解しておきましょう。

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相談者

ギャンブルで借金を作ってしまいました……こういう場合、自己破産はできないんですよね?

あかり

「できない」と決まっているわけではありません。破産法252条2項は、免責不許可事由に当てはまる場合でも、裁判所が一切の事情を考慮して免責を許可できると定めています。

相談者

でも、正直に話したら、その時点で終わりなんじゃないですか……?

あかり

逆なんです。千葉地方裁判所は説明書のなかで「大切なのは……裁判所に対して本当の事実を明らかにすることです」とはっきり書いています。隠すことのほうが不利に働きます。

相談者

自分の意志が弱いせいで、こうなったんです。

あかり

厚生労働省は「意思が弱い、だらしないからやめられないのではなく、依存症は誰でもなる可能性がある病気です」と書いています。気持ちの持ちようの問題ではなく、治療と支援の対象です。

🔎 30秒でわかる結論

  • ギャンブルや浪費は破産法252条1項4号の免責不許可事由にあたります(事実です)
  • ただし同条2項は「破産手続開始の決定に至った経緯その他一切の事情を考慮して免責を許可することが相当であると認めるときは、免責許可の決定をすることができる」と定めています(これを裁量免責といいます)
  • 千葉地方裁判所は「事情によっては、裁判所の判断で免責を許可する場合もあります。大切なのは、申立書の作成や裁判官との面接の際、裁判所に対して本当の事実を明らかにすることです」と説明しています
  • 厚生労働省は依存症について「意思が弱い、だらしないからやめられないのではなく、依存症は誰でもなる可能性がある病気です。適切な治療をすれば回復できます」としています
  • ただし免責が許可されても保証人の支払義務はなくなりません(千葉地裁Q22)。税金など免責されない債権もあります

📖 この記事でわかること

  • 破産法252条1項4号に何が書かれているか(条文そのまま)
  • 「裁量免責」とは何か(252条2項の条文と裁判所の説明)
  • 裁判所が繰り返し言っている「本当の事実を明らかにすること」の意味
  • 過去7年以内に免責を受けているとどうなるか
  • 免責されても消えないもの(保証人・税金など)
  • 借金の整理と並行して使える、依存症の公的な相談窓口

① まず事実:ギャンブル・浪費は「免責不許可事由」に挙げられている

相談者

やっぱり法律に書いてあるんですね……。

あかり

はい、書いてあります。そこは正直にお伝えします。ただ、条文はそこで終わっていないんです。

破産法252条1項は、まず「裁判所は、破産者について、次の各号に掲げる事由のいずれにも該当しない場合には、免責許可の決定をする」と定めたうえで、各号を並べています。その4号がこれです。

💡 破産法252条1項4号(条文そのまま)

「浪費又は賭博その他の射幸行為をしたことによって著しく財産を減少させ、又は過大な債務を負担したこと。」
(破産法 第252条第1項第4号/e-Gov法令検索より引用)

「賭博その他の射幸行為」には競馬・競輪・パチンコなどが、「浪費」には収入に見合わない買い物などが問題になり得ます。つまり該当する可能性そのものは否定できません。この記事はそこをぼかしません。

あわせて、同じ1項には次の号もあります。「借入残高を偽ってさらに借りた」というケースが該当し得るものです。

号条文の内容(要旨)
4号浪費又は賭博その他の射幸行為をしたことによって著しく財産を減少させ、又は過大な債務を負担したこと
5号破産手続開始の申立てがあった日の1年前の日から破産手続開始の決定があった日までの間に、破産手続開始の原因となる事実があることを知りながら、当該事実がないと信じさせるため、詐術を用いて信用取引により財産を取得したこと
7号虚偽の債権者名簿を提出したこと

出典:破産法 第252条第1項(e-Gov法令検索)(2026年8月時点)

💡 ここ、勘違いされがち

4号と7号を並べて見てほしいのは、「ギャンブルをしたこと」と「事実を偽ること」は、法律上は別の話だからです。ギャンブルが理由の借金であっても、事実を正直に出すかどうかは自分で選べます。そしてこの2つは、後で見るように扱いがまったく違います。

✅ このセクションのまとめ

ギャンブル・浪費は破産法252条1項4号の免責不許可事由に挙げられている——これは事実です。ただし条文はここで終わりではありません。

② 「裁量免責」——条文が用意している、もう一つの入口

相談者

もう一つの条文って、どういうものですか?

あかり

同じ252条の2項です。1項に当てはまっても、裁判所が判断して免責を許可できる、という定めです。

💡 破産法252条2項(裁量免責)

「前項の規定にかかわらず、同項各号に掲げる事由のいずれかに該当する場合であっても、裁判所は、破産手続開始の決定に至った経緯その他一切の事情を考慮して免責を許可することが相当であると認めるときは、免責許可の決定をすることができる。」
(破産法 第252条第2項/e-Gov法令検索より引用)

この規定が、いわゆる裁量免責です。「該当したら即アウト」ではなく、そこに至った経緯やその他一切の事情を裁判所が見たうえで判断する、という構造になっています。

裁判所自身も、この点を一般向けの説明書のなかで書いています。千葉地方裁判所の「破産・免責手続について-よくあるご質問・お問い合わせ-」には、次のQ&Aがあります。

Q20:浪費やギャンブルのために借金したときも免責されますか?

「免責が許可されない場合があります。他に次の①〜④等も同様で、これらを『免責不許可事由』といいます。①クレジットカードで商品を購入し、すぐに安い値段で転売・質入れしたような場合/②現在の借入残高等を偽ってさらに借入れをしたような場合/③破産者が過去7年以内に免責を受けている場合/④破産・免責申立書等に虚偽の事実を記載した場合」

Q21:免責不許可事由があると、免責されないのですか?

💡 裁判所が読者に向けて書いている一文

「事情によっては、裁判所の判断で免責を許可する場合もあります。大切なのは、申立書の作成や裁判官との面接の際、裁判所に対して本当の事実を明らかにすることです。」
(千葉地方裁判所民事第4部・破産係「破産・免責手続について-よくあるご質問・お問い合わせ-」より引用)

💡 ここ、勘違いされがち

ここは、この記事でいちばん伝えたい部分です。裁判所が案内文で名指ししている「大切なこと」は、ギャンブルをしなかったことではなく、本当の事実を明らかにすることです。隠して申立てをすれば、それ自体が別の問題(虚偽の記載・虚偽の債権者名簿)になり得ます。正直に話すことは、感情の問題ではなく手続き上の合理的な選択でもあるということです。

✅ このセクションのまとめ

破産法252条2項は、免責不許可事由に該当しても裁判所が一切の事情を考慮して免責を許可できると定めています。裁判所は「本当の事実を明らかにすること」が大切だと説明書に書いています。

万が一支払いが難しい場合は、少しでも早い段階で弁護士などの専門家に相談してください。

③ 免責されても消えないもの・不利になること

相談者

良い面ばかりでもないですよね。不利なことも知っておきたいです。

あかり

大事な姿勢だと思います。免責されても消えないものから先にお伝えしますね。

① 保証人の支払義務は、なくなりません

千葉地方裁判所のQ22は、こう書いています。「免責の効果は保証人には及ばないので、保証人の支払義務はなくなりません」。家族や知人に保証人になってもらっている場合、自分の免責によってその人の支払義務が消えるわけではありません。ここは、相談の段階で最初に確認しておくべき点です。

② 税金など、免責されない債権があります

破産法253条1項は、免責許可の決定が確定しても責任を免れない債権(非免責債権)を定めています。租税等の請求権はその1号にあたります。税金・国民健康保険料などの扱いは税金・国民健康保険料の滞納は債務整理で減る?で詳しく整理しています。

③ 過去7年以内に免責を受けていると、それ自体が免責不許可事由になります

千葉地裁のQ20は、免責不許可事由の例として「破産者が過去7年以内に免責を受けている場合」を挙げています。条文では破産法252条1項10号イが、免責許可の決定が確定した日から7年以内に免責許可の申立てがあったことを掲げています。一度目と二度目では、置かれている状況が違うということです。

④ 信用情報への登録・官報への掲載があります

自己破産をすると、信用情報機関に記録が残り、官報にも掲載されます。登録される期間は機関によって異なります。具体的な期間と、自分の記録を自分で確認する方法は信用情報の開示請求のやり方|CIC・JICC・KSCの手数料と「異動」の見方にまとめています。手続きの全体像は自己破産とは?手続きの流れと生活への影響をご覧ください。

⑤ 「やってはいけないこと」があります

申立ての前後には、してはいけない行動があります。特定の債権者にだけ返済する、財産を隠す、名義を移すといった行動は、それ自体が免責不許可事由になり得ます。詳しくは債務整理でやってはいけないこと|依頼前後のNG行動を先に読んでおいてください。

✅ このセクションのまとめ

免責が許可されても、保証人の支払義務や税金などは残ります。過去7年以内の免責も不利に働きます。「全部が消える」わけではない、という前提で考えるのが正確です。

ここに並んでいるのも、範囲が決まっている話です。免責されない債権は破産法253条1項が号ごとに定めたものに限られます。免責されない債権の範囲も、信用情報の登録期間も、条文と各機関の公表で枠が決まっています。

先の見えない不安のまま止まるより、自分のケースで何が起きるかを確認する方が早いです。

ギャンブルや浪費が理由で借金を抱えているという方は、少しでも早めに債務整理を検討するのがおすすめです。

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まずは話だけでも聞いてみるのがおすすめです。

④ 借金の整理と、依存症の相談は「両輪」です

相談者

借金を整理しても、またやってしまいそうで怖いんです……

あかり

その不安を言葉にできている時点で、大事な一歩だと思います。国も、これを個人の意思の問題ではなく社会の課題として扱っています。

ギャンブル等依存症対策基本法という法律があります。その第1条(目的)には、次のように書かれています。

💡 法律の条文に「多重債務」と書かれています

「この法律は、ギャンブル等依存症がギャンブル等依存症である者等及びその家族の日常生活又は社会生活に支障を生じさせるものであり、多重債務、貧困、虐待、自殺、犯罪等の重大な社会問題を生じさせていることに鑑み、ギャンブル等依存症対策に関し、基本理念を定め、及び国、地方公共団体等の責務を明らかにするとともに……」
(ギャンブル等依存症対策基本法 第1条/e-Gov法令検索より引用)

同法2条は「ギャンブル等依存症」を「ギャンブル等(法律の定めるところにより行われる公営競技、ぱちんこ屋に係る遊技その他の射幸行為をいう。)にのめり込むことにより日常生活又は社会生活に支障が生じている状態」と定義しています。そして17条(相談支援等)は、「国及び地方公共団体は、精神保健福祉センター……、保健所、消費生活センター……及び日本司法支援センター……における相談支援の体制の整備その他の……相談支援等を推進するために必要な施策を講ずるものとする」と定めています。相談先が制度として用意されている、ということです。

厚生労働省が公表している考え方

💡 厚生労働省の説明(そのまま引用)

「ギャンブル等依存症とは、ギャンブル等にのめり込むことにより、日常生活または社会生活に支障が生じている状態をいいます。意思が弱い、だらしないからやめられないのではなく、依存症は誰でもなる可能性がある病気です。適切な治療をすれば回復できます。」
(厚生労働省リーフレット「ギャンブル等依存症 具体的な相談先はこちら」より引用)

厚生労働省は別のページでも「依存症は誰でも陥る可能性のある病気であり、決して恥ずかしいものではありません。本人や家族だけで抱え込まないで、早めに専門の機関に相談しましょう」と書いています。借金の整理は今ある債務を処理する手続きであり、依存症の相談はこれから同じことを繰り返さないための支援です。どちらか一方ではなく、両方が要る、という整理になります。

公的な相談先(無料で相談できます)

窓口内容
精神保健福祉センター各都道府県・政令指定都市にある公的な相談窓口。当事者や家族などからの依存症に関する相談に対応
保健所医師や保健師・精神保健福祉相談員などが、依存症一般について相談に対応
依存症対策全国センター全国の相談窓口・専門医療機関を検索できる(治療・相談機関の検索ツールを公開)
自助グループ当事者・家族の集まり。厚生労働省のリーフレットでも連絡先が案内されています

出典:厚生労働省リーフレット「ギャンブル等依存症 具体的な相談先はこちら」(https://www.mhlw.go.jp/content/12200000/001257398.pdf )/依存症対策全国センター(https://www.ncasa-japan.jp/ )

⚠ いま、つらい気持ちが強い方へ

もし今、「消えてしまいたい」「もう終わりにしたい」という気持ちがあるなら、お金の話より先に、こちらに連絡してください。24時間・無料で話せます。

・よりそいホットライン 0120-279-338(24時間・無料)
・#いのちSOS 0120-061-338(24時間365日・無料)
・こころの健康相談統一ダイヤル 0570-064-556

借金は、時間をかけてでも整理できます。あなたが情報を持っていなかっただけで、あなたという人間に問題があるわけではありません。

✅ このセクションのまとめ

国はギャンブル等依存症を法律で「多重債務等の重大な社会問題を生じさせるもの」と位置づけ、厚生労働省は「誰でもなる可能性がある病気」「適切な治療をすれば回復できます」と説明しています。借金の整理と依存症の相談は、どちらも公的に用意されている選択肢です。

⑤ 買い物・クレジットの使いすぎで作った借金の場合

ギャンブルではなく、買い物やクレジットカードの使いすぎで膨らんだ場合も、「浪費」として252条1項4号の検討対象になり得ます。この点について、国民生活センターはクレジットカードの仕組みそのものについて次のように注意喚起しています。

💡 国民生活センターの注意喚起

「現金がなくても買い物ができるのは、消費者が約束通りに支払ってくれることを『信用』してクレジット会社が代金を立て替えているからです。支払いを延滞すると個人信用情報機関に記録が残り、将来不利益を被る恐れがあります。」「手元や口座にお金がなくても買い物ができるという意味では借金をしていることと同じです。」
(国民生活センター「18歳から大人に!クレジットカードの使い方を考えよう!」より引用)

国民生活センターの「多重債務」のページによれば、PIO-NET(全国消費生活情報ネットワークシステム)に登録された多重債務の相談件数は、2023年度23,633件、2024年度24,648件、2025年度23,937件です。同センターは「2006年に貸金業法が改正されましたが、多重債務の相談は依然として寄せられています」と書いています。年間2万件を超える相談が今も寄せられている、というのが実情です。

なお、返済しても元金が減らない仕組みそのものについては借金・元金が減らないのはなぜ?リボと高金利から抜け出す方法で整理しています。

⑥ 自己破産以外の選択肢もあります

ギャンブルや浪費が理由の借金であっても、選べる手続きは自己破産だけではありません。

方法免責不許可事由との関係
任意整理裁判所の手続きではなく、債権者との話し合い。免責不許可事由という考え方自体が出てきません
個人再生裁判所の手続き。ただし民事再生法は、給与所得者等再生について「浪費又は賭博その他の射幸行為をしたこと」等を不認可事由として定めており、扱いは手続きにより異なります
自己破産破産法252条1項4号の検討対象になるが、同2項の裁量免責がある

※どの方法が使えるかは、収入・財産・債務の額など個別の事情によります。手続きの選び方は「債務整理とは?4つの方法と選び方」もご覧ください。

4つの方法の違いと選び方は債務整理とは?4つの方法と選び方に、費用が用意できない場合の公的な制度は債務整理の費用が払えない…分割・後払いや法テラスの立替制度にまとめています。

自己破産を検討する余地がある人

  • 収入や財産では返しきれない状態が続いている
  • ギャンブルや浪費が理由であっても、事実を隠さずに説明するつもりがある
  • 過去7年以内に免責を受けていない

先に別の方法を考えたほうがよい人

  • 継続的な収入があり、利息の負担が軽くなれば返せる見込みがある(任意整理)
  • 手放したくない持ち家があり、住宅ローン以外の借金を減らしたい(個人再生。ただし給与所得者等再生では、浪費や賭博が同じように問題になる場合があります)
  • 借金の中身が税金や養育費など、免責されない債権に偏っている(破産法253条1項1号・4号。これらは債務整理の3つの手続きの外側での対応になります)

※これは一般的な整理です。実際にどの手続きを選べるかは、収入・財産・債務の内容によって変わります。最終的な判断は弁護士・司法書士等の専門家に確認してください。

そのため、少しでも早めに弁護士などの専門家に相談するようにしてください。

よくある質問

相談者

ギャンブルが原因だと、正直に言わないほうがいいのでは……?

あかり

逆です。千葉地方裁判所は「大切なのは……裁判所に対して本当の事実を明らかにすることです」と書いています。虚偽の記載は、それ自体が別の不利益につながります。

Q. ギャンブルで作った借金だと、必ず免責されないのですか?

A. 「必ず」ではありません。破産法252条1項4号の免責不許可事由には該当し得ますが、同条2項が「破産手続開始の決定に至った経緯その他一切の事情を考慮して免責を許可することが相当であると認めるときは、免責許可の決定をすることができる」と定めています。千葉地方裁判所も「事情によっては、裁判所の判断で免責を許可する場合もあります」と説明しています。ただし、どう判断されるかは個別の事情によります。

Q. 依存症の治療を受けていることは、手続きに関係しますか?

A. 本記事では、治療の有無が裁判所の判断にどう影響するかについて、公的機関が公表している基準を確認できませんでした。そのため「治療を受ければ免責される」といった説明はしません。ただし、依存症は厚生労働省が「適切な治療をすれば回復できます」とする病気であり、相談窓口は借金の手続きとは別に、無料で利用できます。

Q. 家族に知られずに手続きできますか?

A. 自己破産は裁判所の手続きで、官報に掲載されます。また、保証人がいる場合は保証人に請求が向かうため、その方には事実上わかります。何がどこまで伝わるのかは債務整理は家族・会社にばれる?で整理しています。

Q. 相談したら、叱られたりしませんか?

A. 相談の場は、事情を評価する場ではなく、使える手続きを整理する場です。厚生労働省も「本人や家族だけで抱え込まないで、早めに専門の機関に相談しましょう」と呼びかけています。なお、日本弁護士連合会の規程では、債務整理事件について受任する弁護士自身が個別に面談して事情を聴くことが原則として義務づけられています。

Q. 過去に一度、自己破産をしています。もう無理ですか?

A. 千葉地方裁判所は、免責不許可事由の例として「破産者が過去7年以内に免責を受けている場合」を挙げています。ただしこの場合も252条2項の裁量免責の対象から外れるわけではありません。同時に、任意整理や個人再生といった別の手続きを検討する余地もあります。

返済が難しく滞納が長引いてしまう場合は、少しでも早めに弁護士などの専門家に相談してください。

まとめ

✅ このセクションのまとめ

ギャンブルや浪費は、破産法252条1項4号の免責不許可事由に挙げられています。これは事実です。ただし同条2項は、それに該当する場合であっても、裁判所が「破産手続開始の決定に至った経緯その他一切の事情を考慮して」免責を許可できると定めています。千葉地方裁判所は「事情によっては、裁判所の判断で免責を許可する場合もあります。大切なのは……裁判所に対して本当の事実を明らかにすることです」と説明しています。一方で、免責が許可されても保証人の支払義務や税金は残ります。そして厚生労働省は、依存症を「誰でもなる可能性がある病気」「適切な治療をすれば回復できます」としており、精神保健福祉センターや保健所で無料の相談ができます。

この記事で最も伝えたいのは、「ギャンブルだったから終わり」ではなく「隠したら不利になる」という順番の話です。裁判所が案内文で読者に向けて書いているのも、まさにその一点でした。

あかり

自分を責める材料はもう十分に持っているはずです。ここから先に必要なのは、使える制度の情報のほうだと思います。

借金に関する相談は、無料で受け付けている窓口が多くあります。まずは話だけでも聞いてみるのがおすすめです。

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📚 出典(公的機関・法令)を見る
  • 破産法 第252条第1項第4号・第5号・第7号/第2項(裁量免責)・第253条第1項(非免責債権)(e-Gov法令検索) https://laws.e-gov.go.jp/law/416AC0000000075
  • 千葉地方裁判所民事第4部・破産係「破産・免責手続について-よくあるご質問・お問い合わせ-」Q20・Q21・Q22 https://www.courts.go.jp/chiba/vc-files/chiba/file/setsumeisho.pdf
  • ギャンブル等依存症対策基本法 第1条(目的)・第2条(定義)・第17条(相談支援等)(e-Gov法令検索) https://laws.e-gov.go.jp/law/430AC1000000074
  • 厚生労働省「ギャンブル等依存症 具体的な相談先はこちら」(リーフレット) https://www.mhlw.go.jp/content/12200000/001257398.pdf
  • 厚生労働省「依存症についてもっと知りたい方へ」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000149274.html
  • 依存症対策全国センター https://www.ncasa-japan.jp/addiction-center
  • 依存症対策全国センター「全国の相談窓口・医療機関」 https://www.ncasa-japan.jp/you-do/treatment/treatment-map/
  • 厚生労働省「保健所管轄区域案内」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/hokenjo/
  • 国民生活センター「18歳から大人に!クレジットカードの使い方を考えよう!」 https://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20220210_1.html
  • 国民生活センター「多重債務」(PIO-NET 相談件数 2023年度23,633件・2024年度24,648件・2025年度23,937件) https://www.kokusen.go.jp/soudan_topics/data/saimu.html
  • 民事再生法(給与所得者等再生の不認可事由ほか/e-Gov法令検索) https://laws.e-gov.go.jp/law/411AC0000000225
  • 日本弁護士連合会「債務整理の弁護士報酬のルールについて」(受任弁護士自らが行う個別面談による事情聴取の原則義務化) https://www.nichibenren.or.jp/legal_advice/cost/legal_aid/saimuseiri.html
  • 厚生労働省「まもろうよ こころ」(よりそいホットライン/#いのちSOS/こころの健康相談統一ダイヤル) https://www.mhlw.go.jp/mamorouyokokoro/soudan/tel/

本記事は一般的な情報提供であり、法的助言ではありません。個別の判断は弁護士・司法書士等の専門家にご相談ください。(制度・数値は2026年8月時点)

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