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・「『審査なし』と書いてあるから、自分でもきっと借りられる」
・「少額だし、『ブラックOK』の業者なら今回だけ大丈夫」
こんな不安を抱えている人も多いのではないでしょうか?
しかし、金融庁は「出資法で定める上限金利は年20%です。これを超える利息は出資法違反となり罰則の対象となります」と明記しています。「審査なし」「ブラックOK」「即日融資」という言い方そのものが、国の注意喚起の対象になっている勧誘文句です。
とはいえ、こうした業者から一度でも借りてしまうと、違法な高金利と厳しい取り立てで返済請求額が雪だるま式に膨れ上がっていくのも事実です。
本記事では、「審査なし」「ブラックOK」がなぜ法律上あぶないのか、金融庁が公表している違法な業者の具体的な手口と、その業者が本物かどうかを自分で確かめる方法について紹介します。
現在すでに違法な業者からの借入れを検討している人はもちろんのこと、正規の審査に落ち続けて「もう頼れるところがない」と感じている人も、借入れの代わりに使える制度についてしっかりと理解しておきましょう。

もう正規のところは全部落ちました。「審査なし」と書いてあるところしかありません。

金融庁は、その誘い文句そのものを注意喚起の対象にしています。「低金利で融資」「他店で断られた方でもOK」「らくらく・簡単」「即日融資」という言い方です。

でも、少額なら大丈夫ではないですか。3万円くらいなので……。

金融庁は「貸付金額は、3万円から5万円など小口なのが主流です」と書いています。小口であることが手口の一部だと説明されています。

では、私はどうすればいいんでしょう。借りられないなら詰みです。

借りることの反対は、詰みではありません。返済を止めて整理するという制度上の道があります。そちらには「借入れの審査」はありません。
🔎 30秒でわかる結論
- 金融庁:「出資法で定める上限金利は年20%です。これを超える利息は出資法違反となり罰則の対象となります。」業として年20%を超える利息の契約をすると、出資法5条2項により五年以下の拘禁刑もしくは千万円以下の罰金(併科あり)。年109.5%を超えると同3項で十年以下の拘禁刑もしくは三千万円以下の罰金(併科あり)。
- 登録を受けずに貸金業を営むことは貸金業法11条1項違反で、47条2号により十年以下の拘禁刑もしくは三千万円以下の罰金(併科あり)。
- 「借金ではありません」と説明される形にも注意。金融庁は、給与ファクタリングについて「貸金業に該当します」と明言しています。
- その業者が登録業者かどうかは、金融庁の登録貸金業者情報検索サービスで自分で確認できます。金融庁は「このサービスで検索されない貸金業者は……無登録業者(いわゆるヤミ金融)である可能性があります」と説明しています。
- 「あなたの債務を整理・解決します」と近づいてくる業者(整理屋)も、金融庁が悪質な業者の例として挙げています。
📖 この記事でわかること
- 「審査なし」「ブラックOK」がなぜ法律上あぶないのか(条文と罰則)
- 金融庁が公表している、違法な業者の具体的な手口
- その業者が本物かどうかを、自分で確かめる方法
- 「借金ではありません」と言われる形(給与ファクタリング・後払い現金化)
- 「債務を整理します」と近づいてくる業者(整理屋・紹介屋)
- どこも貸してくれない状態のときに、制度として何が残っているか
「年20%」を超えた時点で、それは犯罪として処罰される水準

高い金利なのは分かっています。でも、違法とまで言えるんですか。

言えます。金利の上限は法律で決まっていて、超えれば刑罰の対象です。
金融庁は「違法な金融業者にご注意!」のページで、こう書いています。
📖 金融庁の注意喚起
「出資法で定める上限金利は年20%です。これを超える利息は出資法違反となり罰則の対象となります。借入れの際には、利息が年20%を超えていないかどうか確認してください。」
(金融庁「違法な金融業者にご注意!」)
根拠となる条文は、出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律(出資法)5条です。条文そのものを見ると、次のように段階が分かれています。
| 契約した利息の水準 | 条文が定める刑罰 | 根拠 |
|---|---|---|
| 業として金銭の貸付けを行う者が年20%を超える利息の契約をしたとき | 五年以下の拘禁刑若しくは千万円以下の罰金に処し、又はこれを併科 | 出資法5条2項 |
| 業として金銭の貸付けを行う者が年109.5%を超える利息の契約をしたとき | 十年以下の拘禁刑若しくは三千万円以下の罰金に処し、又はこれを併科 | 出資法5条3項 |
| 登録を受けずに貸金業を営んだとき | 十年以下の拘禁刑若しくは三千万円以下の罰金に処し、又はこれを併科 | 貸金業法11条1項・47条2号 |
※条文はe-Gov法令検索の原文から引用。出資法5条2項・3項は「その貸付けに関し、当該割合を超える割合による利息を受領し、又はその支払を要求した者も、同様とする。」と定めています。
💡 ここ、勘違いされがち
「10日で3割」のような言い方をされることがありますが、これは年利に換算すると1,000%を超える水準です。金融庁は給与の買取りをうたう業者について「年利に換算すると数百~千数百%になるような法外な利息を支払わされたり」と注意喚起しています。1週間や10日という短い期間で提示されるのは、年利に直したときの数字を分かりにくくするためでもあります。
なお、正規の貸金業者の上限は利息制限法1条で「10万円未満は年20%、10万円以上100万円未満は年18%、100万円以上は年15%」と定められています。また、返済が遅れたときの遅延損害金も、利息制限法7条1項により営業的金銭消費貸借では年2割(20%)を超える部分は無効です。正規の会社であれば、返済が遅れても年20%を超えて増えることはありません。
そのため、少しでも早めに弁護士などの専門家に相談するようにしてください。
金融庁が公表している、違法な業者の手口

どういうところが危ないのか、見分け方が分かりません。

金融庁が、勧誘の言葉から金額・期間まで具体的に書いています。読むだけで当てはまるか分かります。
金融庁「違法な金融業者にご注意!」の「(1)違法な業者の手口及びその被害」には、次のように書かれています。
📖 金融庁による手口の説明
「「低金利で融資」「他店で断られた方でもOK」「らくらく・簡単」「即日融資」など利用者の心理をついて誘い込んできます。特に、自己破産者や返済に困っている多重債務者をターゲットに勧誘してきます。」
「貸付金額は、3万円から5万円など小口なのが主流です。小口なのですぐに返済できるだろうという利用者の心理をついてきます。しかし、違法な高金利のため、返済請求額は雪だるま式にあっという間に膨れ上がります。」
「貸付期間は、7日から10日間と短期間なのが主流です。違法な高金利の利息などを短期間に返済請求されるので、すぐに行き詰まってしまいます。返済のために別の違法な金融業者から借りることを繰り返し、悪循環に陥ってしまいます。」
「業者は返済が遅れた時の取立てのために、借りた本人の住所、電話番号、勤務先だけでなく、親兄弟・親類の連絡先を聞いてきます。」
(金融庁「違法な金融業者にご注意!」)
「他店で断られた方でもOK」という言い方が、国の注意喚起にそのまま載っているということです。これは、断られ続けた人の心理が狙われていることを、国の側が把握しているという意味でもあります。あなたが特別に弱いから引っかかるのではありません。
また、金融庁は「悪質な業者の例」として、貸付け以外の形も列挙しています。
| 呼び名 | 金融庁による説明(抜粋) |
|---|---|
| 買取屋 | 「融資の条件としてクレジットカードで商品を次々と買わせ、それらを定価以下の安い金額で買い取るか、又はさらに高金利で融資する。申込者には、業者への借金のほかにクレジット会社への債務が残る。」 |
| 名義貸し | 「「消費者金融会社の調査」等の名目で「お金を借りるだけのアルバイト」と称して消費者金融会社から金銭を借り受けさせ、一定のアルバイト料を支払った上で「返済はこちらでやっておく」と発行されたカード(暗証番号も)もろとも金銭をだまし取る。」 |
| 先払い買取現金化 | 「実際には商品売買を行わない前提で、顧客に商品買取りの申込みをさせ、商品の受取前に商品代金の名目で金銭を交付し、その後、買取りが成立しなかったとして、商品代金の返還と違約金を顧客に支払わせるもの。」 |
| ファクタリングの偽装 | 「「ファクタリング」と呼ばれる売掛債権の買い取りを装い、高額な手数料を差し引いた売掛債権の買い取り代金を支払う(貸し付ける)一方、同債権の売り主をして売掛債権を回収させた後、回収した売掛金を原資として返済させるもの。」 |
出典:金融庁「違法な金融業者にご注意!」(2026年8月時点)
警察庁の令和5年版警察白書は、「無登録・高金利事犯(注1)の検挙事件数及び検挙人員は減少傾向にあるが、給与ファクタリング(注2)や後払い現金化(注3)等の巧妙な手口による犯罪が発生している。」と記載しています。同白書は、令和4年中に検挙した無登録・高金利事犯に占める暴力団が関与した事犯の割合は25.0%だったとしています。
💡 実際に摘発された規模
同白書に載っている検挙事例(令和4年10月までに検挙)です。「融資を申し込んできた全国の顧客約7,400人に対し、ウェブサイト上における情報商材の販売等を仮装し、販売した商材の宣伝広告協力報酬の支払の名目で顧客に金銭を貸し付けて商材代金を後払いさせる手法により、法定利息の約34倍から約139倍で金銭を貸し付け、約8億円の元利金を受領した。」(警察庁「令和5年版警察白書」/令和4年中のデータ)
その業者が本物かどうかは、自分で確かめられる

ホームページはちゃんとしているように見えるのですが。

見た目では判断できません。ただ、金融庁が公開している検索で、登録の有無を自分で確認できます。
金融庁は、登録貸金業者情報検索サービスの利用上の注意で、次のように説明しています。
📖 金融庁の説明
「このサービスで検索されない貸金業者は、各財務局・都道府県がデータ更新処理後に新規登録を行ったか、『貸金業法』に基づく登録を行っていない無登録業者(いわゆるヤミ金融)である可能性があります。」
(金融庁「登録貸金業者情報検索サービス ご利用上の注意」)
金融庁は同時に、「検索された情報は、各財務局・都道府県がデータの更新処理を行った時点のものであり、照会日現在のものではありません。」とも書いています。つまり、検索でヒットしなければ危険信号、ヒットしても登録番号の詐称には注意が要るということです。実際、金融庁のページには「無登録で貸金業を行っている者等」「登録番号を詐称している業者」の一覧も掲載されています。
| 確認すること | どうやるか |
|---|---|
| 登録を受けている業者か | 金融庁の登録貸金業者情報検索サービスで、商号・登録番号・所在地から検索する |
| 登録番号を詐称していないか | 金融庁「違法な金融業者にご注意!」の「登録番号を詐称している業者」一覧を見る |
| 提示された利率が上限内か | 年20%を超えていないか。10日・1週間単位の提示は、年利に直して確認する |
| 迷ったとき | 日本貸金業協会 貸金業相談・紛争解決センター(0570-051-051)は「登録業者の確認、契約内容の説明、借金の整理方法など」の相談を受け付けている |
「借金ではありません」と言われる形にも、同じ危険がある

借金ではない、給料の買い取りだと言われました。それなら安心では?

いいえ。金融庁は、それは貸金業に該当すると明言しています。
① 給与ファクタリング
金融庁は「給与の買取りをうたった違法なヤミ金融にご注意ください!」というページで、見出しからしてこう書いています。
📖 金融庁の見解
「「借金ではありません」「ブラックOK」などの誘い文句に要注意!」
「いわゆる「給与ファクタリング」などと称して、業として、個人(労働者)が使用者に対して有する賃金債権を買い取って金銭を交付し、当該個人を通じて当該債権に係る資金の回収を行うことは、貸金業に該当します。」
「貸金業登録を受けていないヤミ金融業者により、年利に換算すると数百~千数百%になるような法外な利息を支払わされたり、大声での恫喝や勤務先への連絡といった違法な取立ての被害を受けたりする危険性があります。」
(金融庁「給与の買取りをうたった違法なヤミ金融にご注意ください!」)
これは金融庁の見解にとどまりません。金融庁は「ファクタリングの利用に関する注意喚起」のページで、最高裁判所の決定を引用しています。「本件取引に基づく金銭の交付は、それが、形式的には、債権譲渡の対価としてされたものであり、また、使用者の不払の危険は被告人が負担するとされていたとしても、実質的には、被告人と顧客の二者間における、返済合意がある金銭の交付と同様の機能を有するものと認められる。このような事情の下では、本件取引に基づく金銭の交付は、貸金業法2条1項と出資法5条3項にいう『貸付け』に当たる。」(最高裁令和5年2月20日第三小法廷決定)
国民生活センターも、「給与ファクタリングを行う業者……は「債権の買い取りなので金銭の貸し付けではない」などとうたっていますが、実態は貸金業であり借金と同じです。」と注意喚起しています。同センターに寄せられた相談事例として、次のようなものが公表されています(公表されている範囲=40歳代・男性の事例として紹介します)。
📖 実際の相談事例
「7万円を手渡しで受け取り、次の給料日に12万円を銀行振込で返済する予定だった。……期日の前日に業者から電話があり『明日の何時に振り込むか』と聞かれたので予定時刻を答えた。しかし、その後すぐに事業者から勤務先や自宅に電話がかかってきて、勤務先と家族に知られて大騒ぎになった。……まだ返済していないが、年利を計算すると700%以上になるので違法ではないか。」
(国民生活センター「給与のファクタリング取引と称するヤミ金に注意!」/2019年8月受付・40歳代・男性)
7万円を受け取って12万円を返す、というのは差額5万円を、次の給料日までの短期間で払うということです。国民生活センターが同じページで挙げている他の相談には「「ブラックOK」の給料ファクタリング業者から毎月借りているが、返済日の変更を申し出たら凄んだ口調で拒否された」「失業して給与ファクタリング業者と契約したが家族へ執拗(しつよう)に取り立てられている」といったものもあります。
② 後払い(ツケ払い)現金化
金融庁は、後払い現金化を次のように説明しています。「商品を代金後払いで購入させた上で、その商品の感想をSNS等へ投稿することへの報酬等の名目で、商品代金の支払い前に一定の金銭を交付するもの。その後の高額な支払いによりかえって経済的生活が悪化し、多重債務に陥る危険性がある。」そして「なお、形式的に商品の売買等であっても、その経済的な実態が貸付けであり、業として行う場合には、貸金業に該当するおそれがある(貸金業登録を受けずに貸金業を営む者=違法なヤミ金業者)。」と続けています。
日本貸金業協会は、実際に起きていることをこう書いています。「期日に購入代金が支払えないと勤務先に電話がかかってくる、昼夜を問わず『刑事告発する』『個人情報をネット上にさらす』などといったメッセージが送られてくるなどの悪質な取り立てを受けることがあります。別の業者を利用して支払いに充てているうちに債務が膨らんでしまったといった事例もあります。」
💡 ここ、勘違いされがち
なお、後払い現金化と、いわゆる後払い決済サービス(買い物の支払いを後にできるサービス)は別のものです。ただし後者についても、国民生活センターは「後払い決済サービスが関連する相談のうち、販売方法に問題がある件数」が2021年度14,555件→2024年度43,964件へ増えていると公表しています(2025年7月2日公表)。「支払いを後にできる」という仕組み自体が、支払い能力を超えた契約につながりやすいという点は共通しています。
深刻な取り立てや多重債務に陥る前に、まずは無料相談で現状を話してみてください。
「あなたの債務を整理します」と近づいてくる業者にも注意

借りるのをやめて、整理を頼もうと思っています。それなら大丈夫ですよね。

方向は正しいです。ただ、そこを狙う業者も金融庁が名指しで挙げています。
| 呼び名 | 金融庁による説明 |
|---|---|
| 整理屋 | 「『あなたの債務を整理・解決します』などと広告し、多重債務者から『整理手付金』といった名目で現金などを預かり、整理をしないでだまし取る。」 |
| 紹介屋 | 「あたかも低金利で融資するように思わせて多重債務者を呼び込み、『あなたの信用状態はよくない。うちでは貸せないのでほかの店を紹介する。』などと言って、他の店で借りるように指示し、そこで借入れした金額の一部を紹介料としてだまし取る。」 |
出典:金融庁「違法な金融業者にご注意!」(2026年8月時点)
では、正規に依頼したときは何が守られるのか。日本弁護士連合会は、債務整理事件の規程についてこう説明しています。
📖 日弁連の説明
「弁護士は、依頼主と会わずに債務整理事件の依頼を受けてはいけないのが原則です(弁護士と会って依頼をするのが原則です)。原則として、受任する弁護士が自ら個別面談をして、事件の依頼主の事情を聴かなければなりません(規程第3条)。」
「受任した弁護士の氏名等は明示されることになっています(規程第7条)。」
(日本弁護士連合会「債務整理の弁護士報酬のルールについて」)
この2つを裏返すと、判断の目安になります。一度も会わずに話が進む・担当する弁護士の氏名が出てこない・先に「手付金」を求められる。この進み方は、日弁連が説明する原則と食い違います。
なお、弁護士でない者が報酬を得る目的で法律事務を扱うことは、弁護士法72条が「弁護士又は弁護士法人でない者は、報酬を得る目的で……一般の法律事件に関して鑑定、代理、仲裁若しくは和解その他の法律事務を取り扱い、又はこれらの周旋をすることを業とすることができない。」と定めて禁止しており、違反すると同法77条3号により二年以下の拘禁刑又は三百万円以下の罰金に処せられます。
どこも貸してくれない ── そのとき制度として残っているもの

でも、借りられないなら結局どうにもなりませんよね。

そこが、いちばんお伝えしたいところです。借りることの反対は「詰み」ではなく「整理する」です。
借入れの審査に通らないのは、信用情報などをもとに各社が判断した結果です。しかし債務整理は「貸してもらう手続き」ではないので、借入れの審査とは別のものです。千葉地方裁判所は、破産手続について次のように説明しています。
📖 裁判所の説明
「破産手続を開始するかどうかは、申立人がその収入や財産によって借金を返済することができるかどうかで判断されます。借金の額だけで決まるわけではありません。」
(千葉地方裁判所民事第4部・破産係「破産・免責手続について-よくあるご質問・お問い合わせ-」Q2)
つまり、「もう誰も貸してくれない」という状態は、相談できない理由にはならないということです。むしろ、返済のために借入れを繰り返している状態こそ、金融庁が「返済のために別の違法な金融業者から借りることを繰り返し、悪循環に陥ってしまいます」と説明している段階に近づいています。
| いまの状況 | 制度として残っているもの |
|---|---|
| 今月の返済ができない | 債務整理(任意整理・個人再生・自己破産・特定調停)。4つの方法と選び方 |
| 弁護士費用が払えない | 法テラスの民事法律扶助(無料法律相談・費用の立替え/要件あり) |
| どこに相談すればいいか分からない | 公的な相談窓口の一覧(法テラス0570-078374、日本貸金業協会0570-051-051 ほか) |
| 借入れを自分で止められない | 日本貸金業協会が「生活再建や改善を目的とした貸付自粛制度の活用や、カウンセリングによる支援を実施」している |
| すでにヤミ金から借りてしまった | 警察・消費生活センター(188)・弁護士会・司法書士会。金融庁は「ヤミ金融についての通報・相談先」としてこれらを案内している |
すでに違法な業者から借りてしまった場合でも、金融庁は「万が一、違法な高金利の請求や悪質な取り立ての被害にあった場合には、お金の借入れ・返済の状況がわかる契約書又はその他資料や業者とのやり取りの録音データなど犯罪行為を立証するための証拠を残しておくことが必要です。」と案内しています。やり取りは消さずに残しておいてください。
どこからも借りられず、追い詰められていると感じる方は、少しでも早めに債務整理を検討するのがおすすめです。
債務整理を選ぶ場合の、デメリット

整理するほうにも、悪いことはありますよね。

あります。先にお伝えします。良いことだけを言う相手のほうが、むしろ危ないです。
| 起きること | 内容 |
|---|---|
| 信用情報への登録 | CIC・JICCは契約期間中および契約終了後5年間、全国銀行協会(KSC)は取引情報が契約終了日(未完済の場合は完済日)から5年を超えない期間、官報情報は当該決定日から7年を超えない期間 |
| 手続中の借入れ・カード利用 | 新たな借入れやカードの利用はできなくなると考えておく必要がある |
| 官報への掲載 | 自己破産・個人再生は裁判所の手続きのため官報に掲載される |
| 財産の処分 | 自己破産では、破産財団に属する財産は換価される(自由財産の範囲を除く。破産法34条) |
| 保証人への影響 | 免責の効力は保証人には及ばない(破産法253条2項) |
| 税金は減らない | 租税等の請求権は非免責債権(破産法253条1項1号) |
※詳細と出典は末尾の「出典」および関連記事に記載しています。
ここに並んでいるのは、範囲と期間があらかじめ決まっている話です。信用情報の登録はCICで契約終了後5年間、JICCで契約終了後5年以内、官報情報も当該決定日から7年を超えない期間と区切られています。自己破産で処分の対象になるのも破産財団に属する財産で、破産法34条が定める自由財産の範囲は手元に残ります。一生消えない・すべて失うという話ではありません。
それでも、審査に落ち続けたまま次の「審査なし」を探すより、範囲と期間が条文で決まっている手続きに進むほうが、この先に背負うものは小さく済みます。
やめておいたほうがよい行動・いま取れる行動
いま取れる行動
- 提示された利率を年利に直して、20%を超えていないか確認する
- 金融庁の登録貸金業者情報検索サービスで、業者の登録を確認する
- 公的な相談窓口に、名前を出さずに電話してみる
- すでに借りてしまった場合は、契約書・振込記録・やり取りを残す
- 借入先と残高を一覧にする(分からなければ信用情報の開示請求)
やめておいたほうがよい行動
- 「審査なし」「ブラックOK」をうたう業者から借りる
- 返済のために別の業者から借りて埋める
- 「借金ではない」と説明される給与の買取り・後払い現金化を使う
- 会わずに、担当者名も分からないまま「整理手付金」を払う
- 親兄弟・親類の連絡先を業者に伝える
返済が難しく滞納が長引いてしまう場合は、少しでも早めに弁護士などの専門家に相談してください。
いま、追い詰められている方へ
取立ての電話が鳴り続けているとき、冷静に条文を読むことなどできません。「消えたい」「もう無理だ」という考えが浮かんでいるなら、お金の話より先に、こちらにかけてください。よりそいホットラインと#いのちSOSは24時間・無料で、名前を言わずに話せます(こころの健康相談統一ダイヤルの受付時間は都道府県により異なります)。
| 窓口 | 電話番号 | 受付 |
|---|---|---|
| よりそいホットライン | 0120-279-338 | 24時間・無料 |
| #いのちSOS | 0120-061-338 | 24時間365日・無料 |
| こころの健康相談統一ダイヤル | 0570-064-556 | (都道府県により異なる) |
出典:厚生労働省「まもろうよ こころ」(2026年8月時点)
国民生活センターに寄せられる多重債務の相談は、2025年度で23,937件です。同じところで詰まっている人が、毎年何万人もいます。あなたが特別に駄目だから、こうなっているのではありません。
よくある質問

確認しておきたいことがあります。

公的機関の説明にあたってお答えします。
Q. ヤミ金から借りたお金は、返さないといけませんか。
A. 返済義務の有無は個別の事情によるため、この記事で「返さなくてよい」と断定することはできません。確実に言えるのは、出資法5条2項・3項が一定の割合を超える利息の契約・受領・支払要求を刑罰の対象としていること、利息制限法1条の上限を超える利息の約定はその超過部分について無効とされていることです。金融庁は被害にあった場合に契約書・録音データなどの証拠を残すよう案内しています。実際の対応は、弁護士・司法書士や警察・消費生活センターにご相談ください。
Q. 登録番号が書いてあれば、安心してよいですか。
A. いいえ。金融庁のページには「登録番号を詐称している業者」の一覧が掲載されています。登録貸金業者情報検索サービスで実際に検索し、商号・所在地・電話番号が一致するかまで確認する必要があります。また金融庁は「検索された情報は……照会日現在のものではありません」とも注記しています。
Q. 「給与前払いサービス」も同じですか。
A. 金融庁は、給与の買取りをうたう「給与ファクタリング」について貸金業に該当するとしたうえで、「給与の買取りを伴わない「給与前払いサービス」については、以下の「グレーゾーン解消制度に基づく回答」に掲載している文書をご参照願います」として、別の扱いであることを示しています。買取りを伴うかどうかが分かれ目です。
Q. SNSで「個人が個人に貸す」と言われました。業者ではないので大丈夫では。
A. 金融庁は「SNSやインターネット掲示板などにおいて、貸金業登録を受けていない者が、個人間での融資を装って業として、違法な貸付けを行う事案(SNS個人間融資)が発生していますので、十分注意してください。」と注意喚起しています。個人を名乗ることが安全の証拠にはなりません。
Q. 債務整理をすると、二度と借りられなくなりますか。
A. 信用情報機関の登録期間は各社が公表しています(CIC・JICCは契約期間中および契約終了後5年間、全国銀行協会は取引情報が契約終了日から5年を超えない期間、官報情報は決定日から7年を超えない期間)。ただしCICは「各クレジット会社では、独自の審査基準に基づいて審査を行っております」としており、期間が過ぎれば必ず借りられるという意味ではありません。詳しくは「債務整理するとクレジットカードはいつ作れる?」をご覧ください。
Q. 相談したら、警察に通報されたりしませんか。
A. 金融庁は多重債務者相談強化キャンペーン2026について「相談内容等に関する秘密は守られますので、安心してご相談ください」と明記しています。法テラスも「相談の秘密は厳守いたします。」と記載しています。ヤミ金の被害を受けた側は被害者であり、金融庁は通報・相談先として警察・消費生活センター・弁護士会・司法書士会を案内しています。
まとめ
「審査なし」「ブラックOK」「即日融資」という言葉は、国の注意喚起にそのまま載っている勧誘文句です。金融庁は上限金利を年20%と明示し、出資法5条2項・3項は、それを超える利息の契約に五年以下・十年以下の拘禁刑を定めています。無登録での営業は貸金業法11条1項違反で、47条2号により十年以下の拘禁刑です。「借金ではありません」と説明される給与ファクタリングについても、金融庁は「貸金業に該当します」と明言し、最高裁も「貸付け」に当たると判断しています。
そして、この記事でいちばんお伝えしたいのは最後の一点です。借りられないことと、相談できないことは別です。千葉地方裁判所が書いているとおり、手続きを開始するかどうかは「借金の額だけで決まるわけではありません」。2026年9月1日から12月31日は多重債務者相談強化キャンペーン2026の期間でもあります。次に借りる前に、無料で名乗らずにかけられる番号があります。
借金に関する相談は、無料で受け付けている窓口が多くあります。まずは話だけでも聞いてみるのがおすすめです。
📚 出典(公的機関・法令)を見る
- 金融庁「違法な金融業者にご注意!」(出資法で定める上限金利は年20%/違法な業者の手口=「低金利で融資」「他店で断られた方でもOK」「らくらく・簡単」「即日融資」・貸付金額3万円から5万円・貸付期間7日から10日間・親兄弟親類の連絡先/悪質な業者の例=紹介屋・整理屋・買取屋・名義貸し・後払い現金化・先払い買取現金化・ファクタリングの偽装/証拠を残すこと) https://www.fsa.go.jp/ordinary/chuui/
- 金融庁「給与の買取りをうたった違法なヤミ金融にご注意ください!」(「借金ではありません」「ブラックOK」/給与ファクタリングは貸金業に該当します/年利に換算すると数百〜千数百%/SNS個人間融資/給与前払いサービスは別扱い) https://www.fsa.go.jp/ordinary/chuui/kinyu_chuui2.html
- 金融庁「ファクタリングの利用に関する注意喚起」(最高裁令和5年2月20日第三小法廷決定の引用=貸金業法2条1項と出資法5条3項にいう「貸付け」に当たる) https://www.fsa.go.jp/user/factoring.html
- 金融庁「登録貸金業者情報検索サービス ご利用上の注意」(検索されない貸金業者は無登録業者=ヤミ金融の可能性/検索された情報は照会日現在のものではありません) https://www.fsa.go.jp/ordinary/kensaku/chuui.html
- 金融庁「多重債務についての相談窓口」(ヤミ金融についての通報・相談先=警察・消費生活センター・日弁連・日司連) https://www.fsa.go.jp/soudan/
- 金融庁「「多重債務者相談強化キャンペーン2026」における相談会の開催状況及び予定等について」(令和8年8月28日/9月1日〜12月31日/相談内容等に関する秘密は守られます) https://www.fsa.go.jp/policy/kashikin/soudankai2026.html
- 国民生活センター「給与のファクタリング取引と称するヤミ金に注意!」(実態は貸金業であり借金と同じです/相談事例=7万円を受け取り次の給料日に12万円・年利700%以上・2019年8月受付・40歳代男性) https://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20200612_1.html
- 国民生活センター「増加し続ける後払い決済サービスが関連する消費者トラブル」(2025年7月2日公表/販売方法に問題がある相談件数=2021年度14,555件・2022年度33,206件・2023年度34,137件・2024年度43,964件) https://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20250702_1.html
- 国民生活センター「多重債務」(PIO-NET相談件数 2023年度23,633件・2024年度24,648件・2025年度23,937件) https://www.kokusen.go.jp/soudan_topics/data/saimu.html
- 消費者庁「違法な貸付(ファクタリング等)や悪質な金融業者にご注意ください!」(後払い現金化・給与ファクタリングの定義) https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_policy/caution/caution_026/
- 日本貸金業協会「悪質な金融業者にご注意!」(後払い(ツケ払い)現金化=勤務先への電話・「刑事告発する」「個人情報をネット上にさらす」等の悪質な取り立て) https://www.j-fsa.or.jp/topics/association/dark_finance.php
- 日本貸金業協会「貸金業相談・紛争解決センターについて」(0570-051-051/受付時間9:00~17:00・土日祝休日等を除く/無料相談窓口/貸付自粛制度の活用やカウンセリングによる支援) https://www.j-fsa.or.jp/personal/about/
- 警察庁「令和5年版警察白書」第2章第4節(ヤミ金融事犯対策/令和4年中=暴力団が関与した事犯の割合25.0%・非対面が検挙事件数の31.7%/検挙事例=顧客約7,400人・法定利息の約34倍から約139倍・約8億円) https://www.npa.go.jp/hakusyo/r05/honbun/html/z2214000.html
- 日本弁護士連合会「債務整理の弁護士報酬のルールについて」(依頼主と会わずに債務整理事件の依頼を受けてはいけないのが原則=規程第3条/受任した弁護士の氏名等は明示=規程第7条) https://www.nichibenren.or.jp/legal_advice/cost/legal_aid/saimuseiri.html
- 千葉地方裁判所民事第4部・破産係「破産・免責手続について-よくあるご質問・お問い合わせ-」Q2(借金の額だけで決まるわけではありません) https://www.courts.go.jp/chiba/vc-files/chiba/file/setsumeisho.pdf
- 出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律(出資法)第5条第2項・第3項(高金利の処罰)(e-Gov法令検索) https://laws.e-gov.go.jp/law/329AC0000000195
- 貸金業法 第11条第1項(無登録営業等の禁止)・第47条第2号(罰則)(e-Gov法令検索) https://laws.e-gov.go.jp/law/358AC1000000032
- 利息制限法 第1条(上限金利)・第7条第1項(営業的金銭消費貸借の遅延損害金は年2割超が無効)(e-Gov法令検索) https://laws.e-gov.go.jp/law/329AC0000000100
- 弁護士法 第72条(非弁護士の法律事務の取扱い等の禁止)・第77条第3号(罰則)(e-Gov法令検索) https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC1000000205
- 破産法 第34条(破産財団)・第253条第1項第1号・第2項(e-Gov法令検索) https://laws.e-gov.go.jp/law/416AC0000000075
- CIC「CICが保有する信用情報」(クレジット情報の保有期間=契約期間中および契約終了後5年間) https://www.cic.co.jp/guide/credit-information/possession/
- JICC「信用情報の内容と登録期間」 https://www.jicc.co.jp/aboutus/credit-info/registration
- 全国銀行協会 全国銀行個人信用情報センター「センターの概要」(情報の登録期間) https://www.zenginkyo.or.jp/pcic/about/
- 厚生労働省「まもろうよ こころ」(よりそいホットライン0120-279-338/#いのちSOS 0120-061-338/こころの健康相談統一ダイヤル0570-064-556) https://www.mhlw.go.jp/mamorouyokokoro/soudan/tel/
- 法テラス(民事法律扶助・無料法律相談) https://www.houterasu.or.jp/
本記事は一般的な情報提供であり、法的助言ではありません。個別の判断は弁護士・司法書士等の専門家にご相談ください。(制度・数値は2026年8月時点)
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