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・「おまとめローンの審査に落ちた。条件を整えれば、別の会社なら通るのだろうか」
・「何社か申し込んでいるうちに、どんどん通らなくなっている気がする」
こんな不安を抱えている人も多いのではないでしょうか?
しかし、おまとめローンが年収の3分の1という上限(総量規制)の例外として認められるには、法令が定める条件をすべて満たす必要があります。日本貸金業協会は、その条件のひとつとして「借換えの対象となる債務は、貸金業者からの借入債務全般。銀行からの借入債務や、親族・知人などからの借入債務は対象になりません。」と説明しています。努力不足ではなく、最初から対象の外にいるケースがあります。
とはいえ、申し込みを繰り返すほど信用情報に記録が積み上がり、そのあいだに延滞が進めば、選べる手はさらに減っていくのも事実です。
本記事では、おまとめローンの審査に落ちる理由を法令と公的機関の説明で確認し、落ちたあとに現実的にできることについて紹介します。
すでに何社か落ちている人はもちろんのこと、「これから申し込もうと思っている」という人も、何が条件で、何が記録に残るのかをしっかりと理解しておきましょう。

おまとめローンの審査に落ちました。理由は教えてもらえませんでした。

審査の基準そのものは各社とも公表していません。ただ法令の側から見ると、満たさなければならない条件がはっきり決まっています。そこから逆算できることは多いです。

条件、ですか。

はい。たとえば銀行からの借入れや、親族・知人からの借入れは、そもそも対象になりません。借換え後の金利が今より高くなる場合も、月々の負担が増える場合も、条件から外れます。

では、別の会社にもう一度申し込んでみるのは……。

そこは慎重に。申し込むとその事実が信用情報に残ります。CICは「照会日より6ヶ月間」、JICCは「照会日から6か月以内」と案内しています。

数を打つのは逆効果ということですか。

そうなりやすいです。そして忘れてはいけないのが、おまとめローンは借金が減る手ではないということ。減らす方向の手は、別にあります。
🔎 30秒でわかる結論
- ★おまとめローンは「例外貸付け」=条件を全部満たしたときだけ認められる。日本貸金業協会「複数の借入れを一本化する、いわゆる「おまとめローン」は、法令が規定する一定の条件を満たせば、「顧客に一方的有利となる借換え」として総量規制の「例外貸付け」に該当し、貸金業者から年収の3分の1を超えて利用できる場合があります。」
- ★対象は貸金業者からの借入れだけ=「借換えの対象となる債務は、貸金業者からの借入債務全般。銀行からの借入債務や、親族・知人などからの借入債務は対象になりません。」
- ★金利が上がる借換えはダメ=「「借換え後」の金利が、借換え前の金利を上回らない。」
- ★月々の負担が増える借換えもダメ=「1か月の負担額について、借換え後の負担額が、借換え前の負担額を上回らない。」(法令上は「当該貸付けに係る契約の一月の負担が当該債務に係る一月の負担を上回らないこと。」)
- ★残高が減っていく返し方であることも要件=「返済方法は、約定に基づく返済により段階的に残高を減らしていくことを要件とする。」(法令上は「当該貸付けに係る契約に基づく定期の返済により、当該貸付けの残高が段階的に減少することが見込まれること。」=貸金業法施行規則10条の23第1項1号の2ハ)
- ★担保・保証が不利にならないことも要件=「担保・保証に係る要件について、借換え後の条件が、借換え前の条件より厳しくならない。」
- ★申し込んだ記録は6か月残る=CIC「申込情報」の保有期間は「照会日より6ヶ月間」/JICC「申込みに関する情報」の登録期間は「照会日から6か月以内」。数を打つほど不利
- ★そもそも、おまとめローンで借金は減らない。窓口が1つになるだけで、元金は減らず、利息は払い続ける
- 「審査なし」「ブラックOK」をうたう相手には近づかない。貸金業は登録制で、無登録営業は違法(ヤミ金)
- 落ちた=自力で借りて解決する道が閉じつつあるサイン。ここからは「減らす/組み直す」側の手=公的な相談窓口と債務整理を、無料相談で確認するのが最短
📖 この記事でわかること
- おまとめローンに落ちるのはなぜか(総量規制の「例外」の条件)
- 「銀行からの借入れは対象外」=申し込む前から外れているケース
- 落ちたあとに繰り返し申し込むと何が起きるか(申込情報は6か月)
- そもそも、おまとめローンで借金は減らない
- 「審査なし」「ブラックOK」に近づいてはいけない理由
- 審査に落ちたあとに現実的にできること
- 不安潰し:債務整理のデメリットと、それでも今動く理由
- よくある質問
おまとめローンに落ちるのはなぜか(総量規制の「例外」の条件)

そもそも、なぜおまとめローンだけ年収の3分の1を超えて借りられるんですか。

「例外貸付け」として、法令がわざわざ認めているからです。ただしその条件は細かく決まっています。
前提として、貸金業法13条の2第1項は次のように定めています。
💡 借りられる上限は法律で決まっている
「貸金業者は、貸付けの契約を締結しようとする場合において、前条第一項の規定による調査により、当該貸付けの契約が個人過剰貸付契約その他顧客等の返済能力を超える貸付けの契約と認められるときは、当該貸付けの契約を締結してはならない。」(貸金業法13条の2第1項)
この「個人過剰貸付契約」が、いわゆる総量規制=年収の3分の1です。日本貸金業協会は、これに当てはまらない貸付けについて「総量規制になじまない貸付け(総量規制の「除外貸付け」)や、顧客の利益の保護に支障を生ずることがない貸付け(総量規制の「例外貸付け」)については、たとえ、年収3分の1を超えても返済能力があると認められれば貸金業者から借入れすることができます。」と説明しています。
おまとめローンは、この「例外貸付け」の①顧客に一方的に有利となる借換えにあたります。日本貸金業協会のQ&Aは次のとおりです。
💡 「一定の条件を満たせば」
「複数の借入れを一本化する、いわゆる「おまとめローン」は、法令が規定する一定の条件を満たせば、「顧客に一方的有利となる借換え」として総量規制の「例外貸付け」に該当し、貸金業者から年収の3分の1を超えて利用できる場合があります。」(日本貸金業協会)
その条件を、日本貸金業協会は5つ挙げています。
| 条件 | 日本貸金業協会の説明(逐語) |
|---|---|
| ① 対象になる債務 | 「借換えの対象となる債務は、貸金業者からの借入債務全般。銀行からの借入債務や、親族・知人などからの借入債務は対象になりません。」 |
| ② 金利 | 「「借換え後」の金利が、借換え前の金利を上回らない。」 |
| ③ 返済方法 | 「返済方法は、約定に基づく返済により段階的に残高を減らしていくことを要件とする。」 |
| ④ 月々の負担 | 「1か月の負担額について、借換え後の負担額が、借換え前の負担額を上回らない。」 |
| ⑤ 担保・保証 | 「担保・保証に係る要件について、借換え後の条件が、借換え前の条件より厳しくならない。」 |
出典:日本貸金業協会「総量規制が適用されない場合について」(2026年9月時点)
これは協会が分かりやすく整理したもので、法令の側では貸金業法施行規則10条の23第1項1号の2が「債務を既に負担している個人顧客が当該債務を弁済するために必要な資金の貸付けに係る契約であつて、次に掲げるすべての要件に該当するもの」と定めています。
その中身は、イ=対象になる債務を貸金業者からの借入れに限ること、ロ=借換え後の貸付けの利率が借換え前を上回らないこと、ハ=「当該貸付けに係る契約に基づく定期の返済により、当該貸付けの残高が段階的に減少することが見込まれること。」です。さらにニ=「前号イ及びハからヘまでに掲げるすべての要件に該当すること。」として、同項第1号の要件も取り込んでいます(第1号イ=「当該貸付けに係る契約の一月の負担が当該債務に係る一月の負担を上回らないこと。」、第1号ハ〜ヘ=担保・保証に関する要件。第1号ホは「当該債務に係る保証契約の保証人以外の者を当該貸付けに係る契約の保証契約の保証人としないこと。」)。
💡 ここ、勘違いされがち
注目してほしいのは「すべての要件に該当するもの」という一文です。5つのうち4つ満たしていても足りません。どれか1つでも外れていれば、その貸付けは例外にならない——つまり年収の3分の1という上限が、そのままかかってきます。
万が一支払いが難しい場合は、少しでも早い段階で弁護士などの専門家に相談してください。
「銀行からの借入れは対象外」=申し込む前から外れているケース

銀行のカードローンと消費者金融、両方あります。

そこが落ちた理由になっている可能性があります。貸金業者のおまとめローンで例外になるのは、貸金業者からの借入債務だけだからです。
日本貸金業協会の説明をもう一度置きます。「借換えの対象となる債務は、貸金業者からの借入債務全般。銀行からの借入債務や、親族・知人などからの借入債務は対象になりません。」
銀行は貸金業者ではありません。貸金業法2条1項は「貸金業」を定義したうえで、ただし書きで「貸付けを業として行うにつき他の法律に特別の規定のある者が行うもの」を除いています(銀行は銀行法に基づく免許を受けた者です)。そのため、銀行のカードローンを含めて一本化しようとすると、その部分は例外の枠に入りません。
| 借入先 | 貸金業者のおまとめローンで例外の対象になるか |
|---|---|
| 消費者金融(貸金業者) | 対象になる |
| クレジットカードのキャッシング(貸金業者として登録している会社) | 対象になる |
| 銀行のカードローン | 対象にならない(協会の説明で明示) |
| 親族・知人からの借入れ | 対象にならない(協会の説明で明示) |
出典:日本貸金業協会「総量規制が適用されない場合について」の「総量規制の「例外貸付け」に該当する「借換え」であるための条件(一部・概要)」。実際の取扱いは各社の判断によります。
もうひとつ見落とされやすいのが、②金利と④月々の負担です。「借換え後」の金利が、借換え前の金利を上回らないこと、1か月の負担額が借換え前を上回らないことが条件なので、すでに低い金利で借りている人ほど、条件を満たす借換え先が見つかりにくくなります。
✅ このセクションのまとめ
「落ちた=自分の信用が足りない」とは限りません。借入先の構成や金利の水準によって、最初から条件の外にいることがあります。条件が変わらない以上、同じ状態で別の会社に出しても結果は変わりにくいのです。
そのため、少しでも早めに弁護士などの専門家に相談するようにしてください。
落ちたあとに繰り返し申し込むと何が起きるか(申込情報は6か月)

もう4社くらい申し込んでいます。まずかったでしょうか。

望ましくはありません。申し込んだこと自体が記録に残ります。信用情報機関が、保有する期間まで公表しています。
CICは、登録される情報を「申込情報」「クレジット情報」「利用記録」に分けたうえで、「申込情報」を「クレジットやローンの新規申込みにおける支払能力を調査するため、加盟会員が照会した事実を表す情報」と説明し、その保有期間を「照会日より6ヶ月間」としています。
JICCも「申込みに関する情報」の登録期間を「照会日から6か月以内」としています。
| 機関 | 情報の種類 | 公表されている期間(逐語) |
|---|---|---|
| CIC | 申込情報 | 「照会日より6ヶ月間」 |
| CIC | クレジット情報 (契約の内容や支払状況) | 「契約中および契約終了から5年間」 |
| CIC | 利用記録 | 「利用日より6ヶ月間」 |
| JICC | 申込みに関する情報 | 「照会日から6か月以内」 |
| JICC | 契約内容・返済状況に関する情報 (契約日が2019年10月1日以降) | 「契約継続中及び契約終了後5年以内」 |
出典:CIC「CICが保有する信用情報」(https://www.cic.co.jp/guide/credit-information/possession/ )/JICC「信用情報の内容と登録期間」(https://www.jicc.co.jp/aboutus/credit-info/registration )。
💡 ここ、勘違いされがち
審査をする側は、この申込情報を見ることができます。短い期間に何社も申し込んだ記録が並んでいる状態は、「よほど資金繰りに困っている」というサインとして読まれかねません。数を打つほど通りやすくなる、という性質のものではありません。
自分の信用情報がどうなっているかは、本人が開示請求で確認できます。何社の申込記録が残っているか、延滞がどう登録されているかを推測ではなく現物で確かめるほうが、次の判断は早くなります。
何社も申し込んでいるが通らないという方は、少しでも早めに債務整理を検討するのがおすすめです。
そもそも、おまとめローンで借金は減らない

おまとめができれば、返済は楽になると思っていました。

月々の支払いが下がることはあります。ただしそれは「減った」のではなく「先に延びた」場合が少なくありません。
おまとめローンは、複数の借入れを1本にまとめるものです。窓口が1つになり、金利が下がれば利息の総額は減ります。しかし元金そのものが消えるわけではありません。法令の要件も「当該貸付けに係る契約に基づく定期の返済により、当該貸付けの残高が段階的に減少することが見込まれること。」=返し続けて減らしていくことを前提にしています。
おまとめローンでできること
- 返済先が1つになり、管理がしやすくなる
- 金利が下がれば、利息の総額は減る
- 月々の負担額が下がる場合がある(=期間は延びやすい)
おまとめローンではできないこと
- 元金を減らすこと
- 将来の利息をカットすること
- 取り立て・督促を法的に止めること
- 銀行や親族・知人からの借入れを含めて一本化すること(例外の対象外)
ここが分かれ目です。「返せる額まで毎月の支払いを下げたい」のであれば、おまとめローンだけが道ではありません。任意整理は、法テラスの説明によれば「裁判所などの公的機関を利用せず、当事者が私的に話合いをして、支払額や支払方法について合意をする手続」で、支払額と支払方法そのものを債権者と決め直す手です。
返済が難しく滞納が長引いてしまう場合は、少しでも早めに弁護士などの専門家に相談してください。
「審査なし」「ブラックOK」に近づいてはいけない理由

「審査なしで融資」という広告を見つけました。

そこは絶対に踏まないでください。審査に落ちた直後の人を狙って出てくる広告です。
貸金業は登録制です。貸金業法13条は貸付けの前に返済能力の調査を義務づけており、13条の2第1項は「当該貸付けの契約を締結してはならない。」と、返済能力を超える契約そのものを禁じています。「審査なし」は、法律が求める手続きを踏まないと言っているのと同じです。
💡 ここが一番危ない分かれ道
「審査なし」「ブラックでもOK」「即日振込」をうたう相手は、無登録営業(ヤミ金)や、給与ファクタリングを名乗る違法な貸付けである可能性が高いです。法外な利息、勤務先や家族への連絡、次の業者の紹介——状況は必ず今より悪くなります。相談すべき相手は、貸してくれる人ではなく、整理を手伝う人です。
金融庁は「多重債務についての相談窓口」を設けており、「債務整理(借金問題)についての相談先」として法テラス・日本弁護士連合会・日本司法書士会連合会・日本貸金業協会・日本クレジットカウンセリング協会・全国銀行協会を、「ヤミ金融についての通報・相談先」として警察や消費者生活センター等を案内しています。
そのため、少しでも早めに弁護士などの専門家に相談するようにしてください。
審査に落ちたあとに現実的にできること

借りる道がないなら、これからどうすればいいんでしょうか。

借りて返すから減らす・組み直すへ、手の種類を切り替えるだけです。入口は無料のところがいくつもあります。
公的な窓口としては、次のようなものがあります。
| 窓口 | 公式の案内(逐語・要点) |
|---|---|
| 金融庁「多重債務についての相談窓口」 | 「債務整理(借金問題)についての相談先」として法テラス・日本弁護士連合会・日本司法書士会連合会・日本貸金業協会・日本クレジットカウンセリング協会・全国銀行協会を案内 |
| 日本貸金業協会 貸金業相談・紛争解決センター | 「「多額の借金を抱え返済に困っている」「借金の整理方法がわからない」といった相談には、債務状況や返済能力などを把握した上で、必要な助言や他の相談機関の情報提供などを行います。」 電話 0570-051-051/受付時間 9:00〜17:00(土・日・祝休日・年末年始休業日を除く) 「相談や苦情処理手続の申立て、貸付自粛制度の利用については、手数料は一切かかりません。」 |
| 全国銀行協会 カウンセリングサービス | 対象は「銀行とのお取引(ご預金、お借入等)がある個人の方で、経済的な事情等により、住宅ローンやカードローン等(事業性の資金を除く)の返済が困難となっている方」 全国銀行協会相談室 Tel.0570-017003 |
出典:金融庁「多重債務についての相談窓口」(https://www.fsa.go.jp/soudan/ )/日本貸金業協会「相談、苦情処理手続、紛争解決手続の受付窓口」(https://www.j-fsa.or.jp/personal/trouble/ )/全国銀行協会「カウンセリングサービス」(https://www.zenginkyo.or.jp/adr/counseling/ )。
そのうえで、支払額そのものを組み直すのが債務整理です。任意整理は法テラスの説明で「裁判所などの公的機関を利用せず、当事者が私的に話合いをして、支払額や支払方法について合意をする手続です。」とされています。
依頼すると督促が止まります。法テラスは「通常、貸金業者からの連絡は止まります」と説明しています。その根拠が貸金業法21条1項9号で、弁護士等または裁判所から書面で通知があった場合に、正当な理由なく電話・電報・ファクシミリ・訪問の方法で弁済を要求し、これに対し債務者等から直接要求しないよう求められたにもかかわらず、更にこれらの方法で弁済を要求することを禁じています。
💡 借りる手と、整理する手の違い
おまとめローンの審査に落ちる人の多くは、貸金業者からの借入れが複数ある状態です。それはそのまま、受任通知で督促が止まる相手が複数いるということでもあります。借りる審査には落ちても、整理の相談には「審査」はありません。
借りる方法がもう見つからないという方は、少しでも早めに債務整理を検討するのがおすすめです。
不安潰し:債務整理のデメリットと、それでも今動く理由

でも、債務整理をすると信用情報に傷がつくのですよね。

デメリットは先に全部お伝えします。そのうえで、今の状態を続けた場合と比べてください。
法テラスは任意整理のデメリットとして、次の2点を挙げています。
💡 公的機関が示すデメリット
「自己破産と異なり、債権者との合意に基づき、支払をしていく手続のため、債権者の了解と支払原資が必要になる。」
「信用情報を取り扱う機関に登録されることにより、数年間は、借入れやクレジットカードの作成が難しくなる。」(法テラス)
期間の目安は各機関が公表しています。CICは「当社で保有するクレジット情報の保有期間は、契約中および契約終了から5年間です。」と案内し、JICCは契約日が2019年10月1日以降の契約について、契約内容・返済状況に関する情報を契約継続中および契約終了後5年以内としています。
債務整理を選んだ場合に起きること
- 信用情報に登録され、数年間は借入れ・カード作成が難しくなる(目安5年程度・機関差あり)
- 手続き中は新たな借入れができない
- 弁護士・司法書士の費用がかかる
- 債権者の了解と支払原資が必要で、必ず合意できるとは限らない
このまま申し込みを続けた場合に起きること
- 申込情報が6か月分たまり続ける(CIC・JICCとも公表)
- 元金は減らないまま、利息だけが積み上がる
- 延滞が始まれば、信用情報に返済状況として登録される
- 滞納が続けば一括請求・裁判所からの書面・差押えへ進む
- 「審査なし」をうたう違法な相手に手を出すリスクが上がる
判断の中心はここです。おまとめローンに落ちたという事実は、「自力で借りて解決する」という道が細くなっていることを示しています。借入れやカードが数年間使えなくなるのは、いま申し込みを続けて延滞に入った場合も同じです。違うのは、利息が積み上がり続けるかどうか。早く動いたほうが、結果として傷は浅く済みます。
おまとめローンに落ちて次の手が見えないという方は、少しでも早めに債務整理を検討するのがおすすめです。
よくある質問
Q. おまとめローンの審査に落ちた理由は教えてもらえますか。
A. 各社とも審査基準は公表していません。ただし、貸金業者のおまとめローンが総量規制の例外になるための条件は法令と日本貸金業協会の説明で示されています。対象は貸金業者からの借入債務だけ、借換え後の金利が借換え前を上回らないこと、1か月の負担額が借換え前を上回らないことなどが条件です。ここに当てはまらない構成なら、会社を変えても結果は変わりにくいといえます。
Q. 銀行のカードローンもまとめたいのですが、できますか。
A. 日本貸金業協会は「借換えの対象となる債務は、貸金業者からの借入債務全般。銀行からの借入債務や、親族・知人などからの借入債務は対象になりません。」と説明しています。貸金業者のおまとめローンで例外の対象になるのは、貸金業者からの借入れです。
Q. 落ちた直後に、別の会社へ申し込んでも大丈夫ですか。
A. 記録が残ります。CICは「申込情報」の保有期間を「照会日より6ヶ月間」、JICCは「申込みに関する情報」の登録期間を「照会日から6か月以内」としています。審査をする側はこれを見ることができますので、短期間に数を打つのは不利に働きやすいと考えてください。
Q. 何社まで申し込んだらアウト、という基準はありますか。
A. 公表されている基準はありませんので、本記事では断定しません。確実に言えるのは、申し込んだ事実が6か月間は記録として残るということだけです。自分の信用情報は開示請求で確認できますので、推測で動く前に現物を見ることをおすすめします。
Q. おまとめローンで借金は減りますか。
A. 元金は減りません。複数の借入れを1本にまとめるもので、金利が下がれば利息の総額は減りますが、借りた元金そのものは残ります。法令上も「当該貸付けに係る契約に基づく定期の返済により、当該貸付けの残高が段階的に減少することが見込まれること。」が要件で、返し続けることが前提です。支払額そのものを組み直したい場合は、任意整理などの債務整理が選択肢になります。
Q. 「審査なし」でも貸してくれるところがあると聞きました。
A. 関わらないでください。貸金業法13条は貸付けの前に返済能力の調査を義務づけ、13条の2第1項は返済能力を超える貸付けの契約について「当該貸付けの契約を締結してはならない。」と定めています。「審査なし」は、その手続きを踏まないと宣言しているのと同じです。金融庁は「ヤミ金融についての通報・相談先」として警察・消費者生活センター等を案内しています。
Q. 相談にも審査があるのではないですか。
A. 借りるときの審査とは別物です。日本貸金業協会の貸金業相談・紛争解決センターは「相談や苦情処理手続の申立て、貸付自粛制度の利用については、手数料は一切かかりません。」と案内しており、金融庁も債務整理の相談先を一覧で公表しています。状況を話して、使える手を確認するところからです。
まとめ:落ちたのは、手の種類を変える合図
おまとめローンが総量規制の例外として認められるには、法令が定める要件をすべて満たす必要があります。対象は貸金業者からの借入債務だけで、銀行からの借入債務や、親族・知人などからの借入債務は対象になりません。金利も月々の負担も借換え前を上回らないことが条件です。落ちた理由は、自分の頑張りではなく構成の問題であることが少なくありません。
そして、申し込んだ事実は記録に残ります。CICは「照会日より6ヶ月間」、JICCは「照会日から6か月以内」。数を打つほど、状況は不利になります。しかもおまとめローンは元金が減る手ではありません。
借りて返す手が尽きたのなら、次は減らす・組み直す手です。金融庁は相談先を公表していますし、日本貸金業協会の相談は手数料がかかりません。任意整理は、支払額と支払方法を債権者と決め直す手続きです。借りる審査には落ちても、整理の相談に審査はありません。
借金に関する相談は、無料で受け付けている窓口が多くあります。まずは話だけでも聞いてみるのがおすすめです。
📚 出典(公的機関・法令)を見る
- e-Gov法令検索「貸金業法」(2条1項ただし書き第2号=「貸付けを業として行うにつき他の法律に特別の規定のある者が行うもの」は「貸金業」から除かれる/13条の2第1項=「貸金業者は、貸付けの契約を締結しようとする場合において、前条第一項の規定による調査により、当該貸付けの契約が個人過剰貸付契約その他顧客等の返済能力を超える貸付けの契約と認められるときは、当該貸付けの契約を締結してはならない。」/13条=返済能力の調査/21条1項9号=弁護士等又は裁判所から書面によりその旨の通知があつた場合において、正当な理由がないのに、債務者等に対し、電話をかけ、電報を送達し、若しくはファクシミリ装置を用いて送信し、又は訪問する方法により、当該債務を弁済することを要求し、これに対し債務者等から直接要求しないよう求められたにもかかわらず、更にこれらの方法で当該債務を弁済することを要求することの禁止) https://laws.e-gov.go.jp/law/358AC1000000032
- e-Gov法令検索「貸金業法施行規則」(10条の23第1項柱書=「法第十三条の二第二項に規定する個人顧客の利益の保護に支障を生ずることがない契約として内閣府令で定めるものは、次に掲げるものとする。」/同第1号の2=「債務を既に負担している個人顧客が当該債務を弁済するために必要な資金の貸付けに係る契約であつて、次に掲げるすべての要件に該当するもの」ロ=「当該貸付けに係る契約の貸付けの利率が、当該個人顧客が弁済する債務に係る貸付けに係る契約の貸付けの利率(当該個人顧客が弁済する債務に係る貸付けに係る契約が二以上ある場合は、弁済時における貸付けの残高(極度方式基本契約に基づく極度方式貸付けにあつては、当該極度方式基本契約に基づく極度方式貸付けの残高の合計額。ハにおいて同じ。)により加重平均した貸付けの利率)を上回らないこと。」ハ=「当該貸付けに係る契約に基づく定期の返済により、当該貸付けの残高が段階的に減少することが見込まれること。」/ニ=「前号イ及びハからヘまでに掲げるすべての要件に該当すること。」/同項第1号イ=「当該貸付けに係る契約の一月の負担が当該債務に係る一月の負担を上回らないこと。」同項第1号ホ=「当該債務に係る保証契約の保証人以外の者を当該貸付けに係る契約の保証契約の保証人としないこと。」) https://laws.e-gov.go.jp/law/358M50000040040
- 日本貸金業協会「総量規制が適用されない場合について」(「総量規制になじまない貸付け(総量規制の「除外貸付け」)や、顧客の利益の保護に支障を生ずることがない貸付け(総量規制の「例外貸付け」)については、たとえ、年収3分の1を超えても返済能力があると認められれば貸金業者から借入れすることができます。」/例外貸付けの「① 顧客に一方的に有利となる借換え」/Q「「おまとめローン」で金利が有利な貸金業者にローンを一本化したいのですが、貸金業者の「おまとめローン」には総量規制が適用されるのですか?」A「複数の借入れを一本化する、いわゆる「おまとめローン」は、法令が規定する一定の条件を満たせば、「顧客に一方的有利となる借換え」として総量規制の「例外貸付け」に該当し、貸金業者から年収の3分の1を超えて利用できる場合があります。」/条件(一部・概要)=「(1) 借換えの対象となる債務は、貸金業者からの借入債務全般。銀行からの借入債務や、親族・知人などからの借入債務は対象になりません。」「(2) 「借換え後」の金利が、借換え前の金利を上回らない。」「(3) 返済方法は、約定に基づく返済により段階的に残高を減らしていくことを要件とする。」「(4) 1か月の負担額について、借換え後の負担額が、借換え前の負担額を上回らない。」「(5) 担保・保証に係る要件について、借換え後の条件が、借換え前の条件より厳しくならない。」) https://www.j-fsa.or.jp/association/money_lending/law/total_regulation.php
- CIC「CICが保有する信用情報」(申込情報の概要=「クレジットやローンの新規申込みにおける 支払能力を調査するため、 加盟会員が照会した事実を表す情報」/申込情報の保有期間=「照会日より6ヶ月間」/利用記録の保有期間=「利用日より6ヶ月間」) https://www.cic.co.jp/guide/credit-information/possession/
- CIC よくあるご質問「自己破産の登録は何年間ですか?」(※表題は自己破産だが、本文でクレジット情報一般の保有期間を「当社で保有するクレジット情報の保有期間は、契約中および契約終了から5年間です。」と案内しているため、本記事では保有期間の根拠として引用) https://www.cic.co.jp/faq/detail/cre/cre01/002585.html
- JICC「信用情報の内容と登録期間」(「申込みに関する情報」の登録期間=「照会日から6か月以内」/契約日が2019年10月1日以降の契約内容・返済状況に関する情報=「契約継続中及び契約終了後5年以内」) https://www.jicc.co.jp/aboutus/credit-info/registration
- 金融庁「多重債務についての相談窓口」(「債務整理(借金問題)についての相談先」=日本司法支援センター(法テラス)、日本弁護士連合会、日本司法書士会連合会、日本貸金業協会、日本クレジットカウンセリング協会、全国銀行協会/「ヤミ金融についての通報・相談先」=警察、消費者生活センター、日本弁護士連合会、日本司法書士会連合会) https://www.fsa.go.jp/soudan/
- 日本貸金業協会「相談、苦情処理手続、紛争解決手続の受付窓口」(「「多額の借金を抱え返済に困っている」「借金の整理方法がわからない」といった相談には、債務状況や返済能力などを把握した上で、必要な助言や他の相談機関の情報提供などを行います。」/「貸金業相談・紛争解決センター」「0570-051-051」「受付時間:9:00~17:00」「(土・日・祝休日・年末年始休業日を除く)」/「相談や苦情処理手続の申立て、貸付自粛制度の利用については、手数料は一切かかりません。」) https://www.j-fsa.or.jp/personal/trouble/
- 全国銀行協会「カウンセリングサービス」(対象=「銀行とのお取引(ご預金、お借入等)がある個人の方で、経済的な事情等により、住宅ローンやカードローン等(事業性の資金を除く)の返済が困難となっている方」/「一般社団法人全国銀行協会 全国銀行協会相談室 Tel.0570-017003」) https://www.zenginkyo.or.jp/adr/counseling/
- 国民生活センター「多重債務」(「ここでは、債務額や借入先数にかかわらず、借り手が債務に大きな負担を感じ、支払いが困難であると申し出ている相談を「多重債務」としています。」) https://www.kokusen.go.jp/soudan_topics/data/saimu.html
- 法テラス よくある相談「任意整理とは何ですか。」(「裁判所などの公的機関を利用せず、当事者が私的に話合いをして、支払額や支払方法について合意をする手続です。」) https://www.houterasu.or.jp/site/faq/syakkin-niniseiri-001.html
- 法テラス よくある相談「任意整理のメリット・デメリットは何ですか。」(デメリット=「自己破産と異なり、債権者との合意に基づき、支払をしていく手続のため、債権者の了解と支払原資が必要になる。」「信用情報を取り扱う機関に登録されることにより、数年間は、借入れやクレジットカードの作成が難しくなる。」) https://www.houterasu.or.jp/site/faq/syakkin-niniseiri-002.html
- 法テラス よくある相談「弁護士や司法書士に債務整理を依頼すると、貸金業者からの連絡が止まるのですか。」(「通常、貸金業者からの連絡は止まります」/「貸金業者や債権回収会社以外の債権者(銀行、個人債権者など)については、法的に直接の取立てが禁じられているわけではありませんが、通常、弁護士や司法書士が債務整理を受任することにより、直接の連絡が止まることがほとんどです」) https://www.houterasu.or.jp/site/faq/syakkin-niniseiri-004.html
本記事は一般的な情報提供であり、法的助言ではありません。個別の判断は弁護士・司法書士等の専門家にご相談ください。(制度・数値は2026年9月時点)
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