dカードが払えないときは任意整理できる?分割の相談との違いと手続きを解説

債務整理の基礎知識

※本記事にはプロモーション(広告)が含まれています

・「dカードみたいな大手は、任意整理に応じてくれないらしい」

・「電話して事情を話せば、分割払いに変えてもらえるはずだ」

毎月の請求が重くなってきて、こんな話を目にした人も多いのではないでしょうか?

まず前者について。任意整理は、法テラスの説明では「裁判所などの公的機関を利用せず、当事者が私的に話合いをして、支払額や支払方法について合意をする手続」です。特定の会社が制度から外れているという仕組みはありません。後者については、dカード利用規約を読むと期待とは違います。分割払いやリボ払いへの変更は「当社が適当と認めた場合」に行うものと定められていて、会員の側が必ず使える権利にはなっていません(規約66条・71条)。

とはいえ、任意整理には失うものもあります。信用情報に記録が残り、しばらくは新しいカードやローンが使えません。ここを曖昧にしたまま進めても納得できないはずなので、先にはっきり書きます。

本記事では、dカードの支払いが続けられないときに、「カード会社への分割の相談」と「任意整理」がどう違うのか、任意整理を選ぶと何が起きるのか、ドコモ回線やdポイントはどうなるのかを、dカード利用規約・公式FAQ・法テラス・法令の条文だけを根拠に紹介します。

すでに滞納している人はもちろんのこと、まだ延滞はしていないが来月が厳しいという人も、選択肢の中身をしっかり理解しておきましょう。

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相談者

dカードの請求が毎月きつくて、貯金を崩して払っています。このままだと来月あたり払えません……。

あかり

まだ延滞していない段階で調べているなら、それは大事なことです。選べる手が一番多いのは、延滞して契約が解約される前ですから。

相談者

カード会社に電話して、分割にしてもらうのではダメですか?

あかり

相談すること自体は問題ありません。ただ、規約では支払区分の変更は「当社が適当と認めた場合」と書かれていて、申し出れば必ず通るものではありません。収入から見て返済計画そのものを組み直す必要があるなら、任意整理という別の枠組みのほうが向いています。

🔎 30秒でわかる結論

  • 任意整理は「裁判所などの公的機関を利用せず、当事者が私的に話合いをして、支払額や支払方法について合意をする手続」(法テラス)。特定の会社を対象外にする仕組みはない
  • カード会社への「分割の相談」は規約66条・71条で「当社が適当と認めた場合」と定められた会社側の裁量。会員の権利ではない
  • 任意整理でいくら減るか・どんな条件になるかは事案によって異なり、結果は保証されない。減額を約束する説明は信用しないこと
  • デメリットは正直に。信用情報に記録が残り(延滞の事実はdカード契約期間中および契約終了後〔完済していない場合は完済後〕、CICが5年間・JICCが5年以内)、その間は新しいカードやローンの審査が通りにくくなる
  • 破産手続き開始や再生手続き開始の申立てを会社が認識すると、当然に期限の利益を喪失(規約34条1項2号)。手続きの選び方で起きることが変わる
  • dカードの利用代金の請求と携帯電話の利用料金の請求は別(公式FAQ)。dカードを解約してもdポイントの扱いは回線契約の状況によると公式に案内されている

📖 この記事でわかること

  • 「分割の相談」と「任意整理」はどう違うのか
  • dカードの支払いは任意整理の対象になるのか
  • 任意整理を選ぶと何が起きるか——先にデメリットから
  • 受任通知を出すと取立てはどうなるのか
  • dポイント・d払い・ドコモ回線はどうなるか
  • 任意整理で足りないときの手続き
  • 費用と、専門家の選び方
  • dカードは任意整理に応じてくれる?──「応じない」「厳しい」と言われたときの次の手
  • よくある質問

「分割の相談」と「任意整理」はどう違うのか

同じ「毎月払えるようにする」でも、この2つは仕組みがまったく違います。

カード会社への分割の相談任意整理
根拠dカード利用規約66条・71条(事後リボルビング払い・分割払いへの変更)当事者どうしの私的な話し合い(法テラスの定義)
決めるのは誰か「当社が適当と認めた場合」=会社の判断債権者との交渉。弁護士・司法書士が代理人になる
対象dカードの利用代金(支払区分の変更)債権者ごとに交渉。対象にする債権者を選べる
期限の利益を失った後毎月の請求という枠組みから外れる(公式FAQ「ただし、期限の利益喪失済の場合を除く」)喪失後の債務も交渉の対象になり得る
信用情報延滞していれば、延滞の事実が登録される手続きの内容に応じた情報が登録される

つまり、会社の裁量に期待するのが「分割の相談」、返済計画そのものを作り直すのが「任意整理」です。1回だけ資金繰りがずれたなら前者で足りますが、収入と支出の関係が変わっていないなら、前者で解決することは期待しにくくなります。

万が一支払いが難しい場合は、少しでも早い段階で弁護士などの専門家に相談してください。

dカードの支払いは任意整理の対象になるのか

結論から言うと、dカードの利用代金だから対象外になる、という仕組みはありません。任意整理は法律で対象債権者が決められた手続きではなく、「当事者が私的に話合いをして、支払額や支払方法について合意をする手続」(法テラス)だからです。

💡 ここ、勘違いされがち

ただし、合意できる内容は事案によって異なります。「必ず減る」「利息がすべてカットされる」といった説明は、結果を約束するものであって正確ではありません。交渉の相手方がどう応じるかは、残高・取引の経過・返済の見込みなど個別の事情によります。

もう1つ、押さえておきたい条文があります。規約34条1項2号は、「仮差押え、差押え、競売の申請、破産手続き開始又は再生手続き開始の申立て等の法的な債務整理手続きの申立てがあった場合であって、当社がこれを認識したとき」を、当然に期限の利益を失う事由として挙げています。自己破産や個人再生の申立てが会社に認識された時点で、残額全部が期限の到来した債務になるということです。

💡 手続きの選び方で、起きることが変わる

この条文は「だから債務整理をしてはいけない」という意味ではありません。手続きの種類によって、何がいつ起きるかが違うという話です。任意整理は裁判所を通さない私的な交渉なので、この2号が直接の前提にしている「申立て」とは仕組みが異なります。どの手続きが合うかは、残高と収入の関係で決まります。

そのため、少しでも早めに弁護士などの専門家に相談するようにしてください。

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任意整理を選ぶと何が起きるか——先にデメリットから

都合のいい話だけを並べても意味がないので、失うものから書きます。

① 信用情報に記録が残る

dカードを発行するNTTドコモ・フィナンシャルグループは、CIC(株式会社シー・アイ・シー)とJICC(株式会社日本信用情報機構)に加盟しています。延滞の事実はdカード契約期間中および同契約終了後(完済していない場合は完済後)5年間(CIC)/5年以内(JICC)登録されます。この期間は、新しいクレジットカードやローンの審査が通りにくくなります。

② カードが使えなくなる

公式FAQは、支払いの遅延等を理由にdカード契約が解約となった場合、延滞分を支払っても「dカードサービス・付帯サービス(ETC・iD等含む)はご利用はいただけません」と明記しています。手続きの前に、公共料金や通信費の引き落としをそのカードにしていないか確認が必要です。

③ 保証人がいる債務では、保証人に請求が行く

カード債務では保証人がいないことが多いものの、他の借入れをまとめて整理する場合には影響します。対象にする債権者を選べるのは任意整理の特徴ですが、選び方によって家族や知人に影響が及ぶことがあります。

✅ このセクションのまとめ

ここまでがデメリットです。ただし①の信用情報は、延滞を続けても同じように登録されます。公式FAQも、長期間払えない場合の不利益として「信用情報機関に滞納の履歴が残る」ことを挙げています。違うのは、記録が消えるまでのカウントが始まる時期です。登録期間の起算点は「完済していない場合は完済後」なので、未払いのまま放置している限り、5年は始まりません。

返済が難しく滞納が長引いてしまう場合は、少しでも早めに弁護士などの専門家に相談してください。

受任通知を出すと取立てはどうなるのか

ここは正確に区別して書きます。dカードにはショッピング利用分(割賦販売法の世界)とキャッシング利用分(貸金業法の世界)があり、法律の建て付けが違います。

利用の種類受任通知後の取立てに関する法律の定め
キャッシング利用分(貸付け)貸金業者は、弁護士等または裁判所から書面で通知があった場合、正当な理由なく債務者等に電話・訪問等の方法で弁済を要求し、直接要求しないよう求められたのに更に要求することを禁じられる(貸金業法21条1項9号)
ショッピング利用分(包括信用購入あっせん)割賦販売法に同様の取立て行為の規定は置かれていない。ただし、代理人が就いた後の連絡は代理人を通じて行われるのが通常の運用

出典:貸金業法21条1項9号(e-Gov法令検索)(2026年9月時点)

「弁護士に頼めばその日から一切の連絡が止まる」と説明されることがありますが、法律の条文としてそこまで書かれているのは貸金業者に対する規定です。実際の連絡がどうなるかは、依頼する専門家に確認してください。

万が一支払いが難しい場合は、少しでも早い段階で弁護士などの専門家に相談してください。

dポイント・d払い・ドコモ回線はどうなるか

相談者

携帯まで止まったら、仕事にも生活にも困ります……。

あかり

そこは切り分けて考えて大丈夫です。公式FAQは「各種dカードのご利用代金のご請求は、携帯電話のご利用料金のご請求とは別となります」と明記しています。dカードの支払いと、ケータイ料金の支払いは別建てです。

ただし、逆方向の規定はあります。規約36条1項11号は、会員が「ご利用携帯電話番号異名義利用者」である場合と会員自身の申出による解約の場合を除き、携帯電話の回線契約が解約となった場合を、dカードの解約事由として挙げています。ケータイ料金の滞納から回線契約が終了すれば、dカード側にも影響し得るということです。どちらも払えていないなら、両方の状況を整理して相談したほうが確実です。

dポイントについては、dカードの解約時の扱いが公式FAQに書かれています。ドコモの携帯電話をそのまま利用している場合は「そのまま失効せずご利用いただけます」、ドコモ回線の契約がない、または回線も解約する場合は「解約前にdアカウントを発行いただければ、dポイントは失効せず、基本的には引き続きご利用いただけます」と案内されています。

💡 ここ、勘違いされがち

なお、「dカードの延滞でドコモの携帯電話が直ちに止まる」と明記した公式の案内は確認できません。逆に、ドコモの利用料金そのものが未払いの場合は、d払いの「電話料金合算払い」が停止することがドコモ公式のヘルプに記載されています。どの支払いが遅れているのかを分けて把握してください。

そのため、少しでも早めに弁護士などの専門家に相談するようにしてください。

任意整理で足りないときの手続き

任意整理は、元本を分割して返していける見込みがあることが前提の手続きです。それが難しい場合は、裁判所を使う手続きがあります。

手続き内容前提
任意整理裁判所などの公的機関を利用せず、当事者が私的に話合いをして支払額や支払方法について合意する手続(法テラス)継続的な収入があり、時間をかければ返していける
個人再生無担保債務の総額が5,000万円以下で、原則3年間で一定割合を分割返済する裁判所の手続(裁判所)。住宅資金特別条項を使えば、住宅ローンはそのまま払い続けて住宅を失わずに他の債務を圧縮できる場合がある(法テラス)継続的な収入がある。任意整理では追いつかない残高
自己破産支払不能のときに財産を換価・配当し、免責許可決定を得て残債務の支払義務を免れる手続(破産法)収入から見て返済の見込みが立たない

出典:法テラス「任意整理とは何ですか。」/裁判所「個人再生」/破産法(e-Gov法令検索)(2026年9月時点)

自己破産では、一定の財産の処分、手続き中の資格制限、官報への掲載があります。個人再生でも官報に掲載されます。どれを選ぶかは残高と収入の関係で決まるため、先に手続き名を決めてから相談するより、状況を持ち込んで選んでもらうほうが早いです。

毎月の請求が収入を超えていて来月の見通しが立たないという方は、少しでも早めに債務整理を検討するのがおすすめです。

費用と、専門家の選び方

費用が心配で相談をためらう人が多いのですが、公的な制度があります。

弁護士費用・司法書士費用

弁護士・司法書士の費用に、公的な一律の料金表はありません(事務所ごとに異なります)。公的な数値として参照できるのは、法テラス(日本司法支援センター)の立替基準です。収入・資産が一定の基準以下であれば、民事法律扶助として費用の立替えを利用できる場合があります。

司法書士に頼める範囲には上限がある

司法書士が代理できるのは、司法書士法3条1項7号により簡易裁判所の管轄に対応する140万円までの範囲です(裁判所法33条1項1号)。最高裁判所平成28年6月27日判決は、「当該債務整理の対象となる個別の債権の価額」がこの額を超える場合は、その債権について裁判外の和解を代理できないとしています。残高が大きい場合は、弁護士に相談するほうが手続き上の制約が少なくなります。

万が一支払いが難しい場合は、少しでも早い段階で弁護士などの専門家に相談してください。

dカードは任意整理に応じてくれる?──「応じない」「厳しい」と言われたときの次の手

相談者

dカードは任意整理に応じない、厳しい、とネットで見ました。断られたら終わりですか?

あかり

断られても終わりではありません。債権者全員の同意がそろわなくても進められる手続き(個人再生・自己破産)と、合意できなくても裁判所が決定を出すことがある手続き(特定調停)があります。なお、dカードが任意整理に応じるかどうかについての方針は、dカードの利用規約(会員規約)にも、確認できた公式ページにも書かれていません。なので、ここで「応じる」とも「応じない」とも言い切れません。

★規約に書かれていること・書かれていないこと

dカードの利用規約(会員規約)を確認すると、「弁護士」「任意整理」という語は出てきません(2026年7月版)。「債務整理」が出てくるのは、上で紹介した34条1項2号の「法的な債務整理手続きの申立て」の1か所だけです。これは差押えなどと並んで破産や再生の申立てを挙げ、会社がそれを認識したときに期限の利益を失うとする条文で、任意整理に応じるかどうかを定めた条文ではありません。

支払いが遅れたときの定めも、同じ34条1項にあります。1号は「当社に支払うべき債務の履行を遅滞したとき(但し、本項第5号に規定する場合を除きます)」を挙げ、この場合は「本規約に基づく一切の債務について当然に期限の利益を失い、直ちに債務の全額をお支払いいただきます。」と定めています。除かれている5号は、ショッピングの2回払い・ボーナス払い・リボ払い・分割払い・スキップ払いのうち、割賦販売法35条の3の60第1項に定める取引によるものではない分で、「当社が20日以上の相当な期間を定めて書面で支払の催告をしたにもかかわらず、その期間内に支払わなかったとき」とされています。

💡 ここ、勘違いされがち

「dカードは応じない」という口コミは、その人の事案での結果であり、全体の方針を示すものとは限りません。dカードの発行会社が任意整理についての方針を示した公式の情報は見当たりません。それより確かなのは、規約のほうです。1回払いやキャッシングの分は、遅れた時点で、規約上は残りを一括で払う建て付けになっています。返済がすでに遅れているなら、迷っている間にも遅延損害金がかかり続けます(利用規約62条・94条)。

★「厳しい」と言われる背景には、任意整理の仕組みがある

任意整理は、裁判所を通さない話し合いです。法テラスは任意整理のデメリットとして「自己破産と異なり、債権者との合意に基づき、支払をしていく手続のため、債権者の了解と支払原資が必要になる。」と書いています。相手の了解が要る以上、返済期間や将来の利息・手数料をどうするかも交渉で決まります。将来の利息をなくすことが法律で決まっているわけではありません。「厳しい」という話が出る背景には、この仕組みがあります。

★断られたときに使える、裁判所の手続き

任意整理がまとまらなくても、次の手続きがあります。個人再生と自己破産は、債権者全員の同意がそろうことを条件にしていません。特定調停は話し合いなので合意が必要ですが、合意できないときに裁判所が決定を出すことがあります。

手続き債権者の同意の扱い根拠
特定調停(簡易裁判所)話し合いの手続きなので合意が原則。合意できなくても、裁判所が「調停に代わる決定」を出すことがある。告知から2週間以内に当事者などから異議が出なければ裁判上の和解と同じ効力が生じ、適法な異議が出れば決定は効力を失う大分地方裁判所「債務整理の方法についてのQ&A」・民事調停法17条・18条(特定調停法22条)
小規模個人再生同意しないと回答した債権者が議決権者総数の半数に満たず、かつ議決権の額が総額の2分の1を超えなければ、可決とみなされる民事再生法230条6項
給与所得者等再生債権者の決議はなく、裁判所が届出再生債権者の意見を聴く(意見の対象は不認可事由の有無)。定めた期間が過ぎ、不認可事由がなければ認可の決定をする民事再生法240条1項・2項、241条1項
自己破産支払不能にあるときは、申立てにより、決定で破産手続を開始する(費用の予納がないときなどは除く)。債権者の同意を要件とする規定はない破産法15条1項・30条1項

出典:大分地方裁判所「債務整理の方法についてのQ&A」(PDF・令和元年10月作成)、e-Gov法令検索「民事調停法」「特定調停法」「民事再生法」「破産法」(2026年9月に確認)

特定調停について、大分地方裁判所の資料(令和元年10月作成)は「調停は,あくまで話合いの手続ですので,相手方である債権者の合意を得られなければ,調停を成立させることはできません。」としつつ、合意に至らなかったときも「債務額やあなたの支払原資から検討した結果,調停に代わる決定を出す場合もあります。」と説明しています。どの手続きにも、財産や収入の条件、信用情報への登録などの代償があります。また、上で見たとおり、dカードの規約は破産・再生手続きの申立て等を会社が認識したときも、期限の利益を失う事由に挙げています(34条1項2号)。どれが自分に合うかは、借入れの総額と収入で変わります。

✅ このセクションのまとめ

dカードが任意整理に応じるかどうかは公式の情報からは分かりません。確かなのは次の2つです。①支払いが遅れると、規約上は一括請求の建て付けになること(1回払い・キャッシングは遅れた時点で、分割・リボ等は原則として20日以上の書面催告の期間を過ぎたとき)。②任意整理がまとまらなくても、個人再生・自己破産、特定調停という次の手があること(特定調停の決定は、異議が出れば効力を失います)。応じてもらえそうか、ダメなら何を使うかは、利用明細と他の借入れの一覧を持って相談すれば、最初の相談で一緒に整理できます。

万が一支払いが難しい場合は、少しでも早い段階で弁護士などの専門家に相談してください。

よくある質問

Q. 滞納していなくても、任意整理はできますか?

A. 任意整理は当事者間の話し合いによる手続きなので、延滞していることが法律上の要件になっているわけではありません。ただし、実際にどのような合意ができるかは事案によります。延滞前であれば、契約の解約や一括請求が起きていない分、検討できる選択肢は多く残っています。

Q. dカードだけを任意整理して、他のカードは残せますか?

A. 任意整理は債権者ごとに交渉するため、対象を選ぶこと自体は可能です。ただし、信用情報には各社が登録した情報が記録され、他社も審査の際にその情報を参照します。CICは、既に終了している契約に係るものであっても適正与信のためには重要な情報になると説明しています。「1社だけなら他に影響しない」とは考えないほうが安全です。

Q. 家族に知られずに手続きできますか?

A. 相談自体は無料・匿名で受け付けている窓口が多く、債務整理を依頼した事実がCICにコメントとして登録されることもありません(CIC「特定調停や民事再生の申請および債務整理を依頼した事実に関するコメントは登録されません」)。ただし、自己破産・個人再生では官報に掲載され、裁判所からの書類は自宅に届きます。知られたくない事情があるなら、最初の相談の時点で伝えてください。

Q. いくら減りますか?

A. この記事では答えられません。合意できる内容は、残高・取引の経過・収入・他社の状況などによって変わり、結果を保証できる性質のものではないからです。金額の見通しを知りたい場合は、利用明細と収入が分かる資料を持って、無料相談で具体的に確認してください。

Q. 相談する勇気が出ません。

A. 気持ちの面がつらいときは、先にそちらの窓口を使ってください。よりそいホットライン 0120-279-338(24時間・無料)など、国が案内している窓口があります(厚生労働省「まもろうよ こころ」)。お金の話は、頭の中で一人で回しているときが一番重く感じます。

まとめ:会社の裁量に賭けるか、返済計画を作り直すか

dカードが払えないとき、「分割にしてもらう」は規約上「当社が適当と認めた場合」にとどまります(規約66条・71条)。一方、任意整理は「裁判所などの公的機関を利用せず、当事者が私的に話合いをして、支払額や支払方法について合意をする手続」(法テラス)で、代理人を立てて返済計画そのものを組み直す枠組みです。dカードだから対象外になるという仕組みはありません。

デメリットは信用情報への登録です。ただしそれは、延滞を放置しても同じように起きます。登録期間の起算点が「完済していない場合は完済後」である以上、決着をつけない限り、5年のカウントは始まりません。

来月の請求に追いつけないと分かっているなら、入金の工面を続けるより、払える形に組み直すほうが結果的に早く終わります。相談だけなら費用はかかりません。

借金に関する相談は、無料で受け付けている窓口が多くあります。まずは話だけでも聞いてみるのがおすすめです。

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📚 出典(公的機関・法令)を見る
  • 法テラス「任意整理とは何ですか。」(裁判所などの公的機関を利用せず、当事者が私的に話合いをして、支払額や支払方法について合意をする手続) https://www.houterasu.or.jp/site/faq/syakkin-niniseiri-001.html
  • dカード利用規約(会員規約)2026年7月(株式会社NTTドコモ・フィナンシャルグループ/カード会員番号が「4363」「5344」「5365」から始まるdカード用)=34条1項2号(破産手続き開始又は再生手続き開始の申立て等の法的な債務整理手続きの申立てがあった場合であって、当社がこれを認識したときは当然に期限の利益を失う)/36条1項11号(会員がご利用携帯電話番号異名義利用者である場合及び会員からの申出による解約の場合を除き、携帯電話の回線契約が解約となった場合)/66条(事後リボルビング払い=当社が適当と認めた場合)/71条(分割払いへの変更=当社が適当と認めた場合) https://dcard.docomo.ne.jp/std/kiyaku/pdf/d-card_kiyaku20251212.pdf
  • dカード パーソナルデータの取り扱いに関する同意事項(加盟信用情報機関=株式会社シー・アイ・シー、株式会社日本信用情報機構/延滞の事実=CICはdカード契約期間中および同契約終了後〔完済していない場合は完済後〕5年間、JICCは同5年以内) https://dcard.docomo.ne.jp/std/kiyaku/pdf/d-card_personaldata.pdf
  • dカード公式FAQ「dカード利用料金の口座引落ができず、dカードが利用できなくなった。延滞しているdカード利用料金を支払えばまた使えるようになりますか。」(支払いの遅延等を理由に契約が解約となった場合は、延滞分を支払ってもdカードサービス・付帯サービス〔ETC・iD等含む〕は利用できない) https://fw.dcard.docomo.ne.jp/st/faq/detail/?faqId=451378
  • dカード公式FAQ「各種dカードの締め日・支払日はいつですか。」(各種dカードのご利用代金のご請求は、携帯電話のご利用料金のご請求とは別) https://fw.dcard.docomo.ne.jp/st/faq/detail/?faqId=451557
  • dカード公式FAQ「dカードを解約するとポイントはどうなりますか。」(ドコモの携帯電話をそのまま利用の場合はそのまま失効せず利用可能/ドコモ回線の契約がない、または回線も解約する場合は解約前にdアカウントを発行すればdポイントは失効しない) https://fw.dcard.docomo.ne.jp/st/faq/detail/?faqId=451275
  • dカード公式FAQ「支払いが長期間困難な場合は、何か不利益などは発生しますか?」(信用情報機関に滞納の履歴が残る/分割払い等の未払い分が一括請求となる 等) https://fw.dcard.docomo.ne.jp/st/faq/detail/?faqId=451534
  • dカード公式FAQ(リボ・分割払いなどの残高がある場合は、お支払いが完了するまで毎月ご請求。ただし期限の利益喪失済の場合を除く) https://fw.dcard.docomo.ne.jp/st/faq/detail/?faqId=451535
  • ドコモ公式ヘルプ「ドコモの利用料金の支払いが出来ておらず、d払いの利用を停止されている場合どうすればよいですか。」(未払いとなっている料金を支払うと、ドコモ側での入金確認後、自動的に再開) https://service.smt.docomo.ne.jp/keitai_payment/app/help/detail/0650.html
  • 貸金業法 21条1項9号(弁護士等又は裁判所から書面により通知があった場合において、正当な理由がないのに、債務者等に対し電話・訪問等の方法で弁済を要求し、直接要求しないよう求められたにもかかわらず更に要求することの禁止)(e-Gov法令検索) https://laws.e-gov.go.jp/law/358AC1000000032
  • 割賦販売法(包括信用購入あっせんの規定。取立て行為に関する貸金業法21条1項9号に相当する規定は置かれていない)(e-Gov法令検索) https://laws.e-gov.go.jp/law/336AC0000000159
  • 裁判所「個人再生」(無担保債務の総額が5000万円以下・原則3年間で一定割合を分割返済) https://www.courts.go.jp/saiban/syurui/syurui_minzi/minzi_25_18/index.html
  • 法テラス「その他の債務整理」(住宅資金特別条項=住宅ローンはそのまま払い続け住宅を失わずに他の借金だけ圧縮できる。ただし住宅ローンの返済総額は減らせない) https://www.houterasu.or.jp/site/faq/sonotanosaimuseiri.html
  • 破産法(e-Gov法令検索) https://laws.e-gov.go.jp/law/416AC0000000075
  • 法テラス「弁護士費用・司法書士費用の目安(立替基準)」 https://www.houterasu.or.jp/site/soudan-tatekae/meyasu.html
  • 司法書士法3条1項7号(紛争の目的の価額が裁判所法33条1項1号に定める額を超えないものについて裁判外の和解について代理すること)(e-Gov法令検索) https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC1000000197
  • 裁判所法33条1項1号(訴訟の目的の価額が百四十万円を超えない請求)(e-Gov法令検索) https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000059
  • 最高裁判所平成28年6月27日判決(当該債務整理の対象となる個別の債権の価額が140万円を超える場合には、その債権に係る裁判外の和解について代理することができない) https://www.courts.go.jp/hanrei/85969/detail2/index.html
  • CIC よくあるご質問「裁判所へ特定調停や民事再生を申請した場合、および弁護士・司法書士に債務整理を依頼した場合、自分の信用情報にその事実がコメントとして登録されますか?」(登録されません) https://www.cic.co.jp/faq/detail/cre/cre01/002586.html
  • CIC よくあるご質問「登録されている信用情報について、クレジット会社等への提供を停止させることはできますか? 契約が終了していれば、当該信用情報をクレジット会社等へ提供する必要はないのではないでしょうか?」(既に終了している契約に係るものであっても適正与信のためには重要な情報となります) https://www.cic.co.jp/faq/detail/24ab8352ee2ca7082ba153019aaa3dfe37598945.html
  • 厚生労働省「まもろうよ こころ」(よりそいホットライン 0120-279-338) https://www.mhlw.go.jp/mamorouyokokoro/soudan/tel/
  • dカード利用規約(会員規約)(34条1項1号=当社に支払うべき債務の履行を遅滞したとき〔5号の場合を除く〕は当然に期限の利益を失う/34条1項5号=2回払い・ボーナス払い・リボルビング払い・分割払い・スキップ払いのショッピング利用代金は20日以上の相当な期間を定めた書面による催告の期間内に支払わなかったとき/62条・94条=遅延損害金。規約中に「弁護士」「任意整理」の語なし) https://dcard.docomo.ne.jp/std/kiyaku/pdf/d-card_kiyaku20251212.pdf
  • 法テラス「任意整理のメリット・デメリットは何ですか。」(デメリット=自己破産と異なり、債権者との合意に基づき、支払をしていく手続のため、債権者の了解と支払原資が必要になる。) https://www.houterasu.or.jp/site/faq/syakkin-niniseiri-002.html
  • 大分地方裁判所「債務整理の方法についてのQ&A」(PDF。特定調停=調停は,あくまで話合いの手続ですので,相手方である債権者の合意を得られなければ,調停を成立させることはできません/債務額やあなたの支払原資から検討した結果,調停に代わる決定を出す場合もあります・債権者が異議申立をすると決定は効力を失うが、そうでない場合は調停成立と同様の効力) https://www.courts.go.jp/oita/vc-files/oita/file/R1.10.1saimuseiri-q-a.pdf
  • e-Gov法令検索「民事調停法」(17条=調停に代わる決定/18条1項=当事者又は利害関係人は、決定の告知を受けた日から二週間以内に異議の申立てができる/18条4項=適法な異議の申立てがあったときは決定は効力を失う/18条5項=期間内に異議の申立てがないときは裁判上の和解と同一の効力。特定調停には特定調停法22条で適用) https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC1000000222
  • e-Gov法令検索「民事再生法」(230条6項=再生計画案に同意しない旨を回答した議決権者が議決権者総数の半数に満たず、かつ、その議決権の額が議決権者の議決権の総額の二分の一を超えないときは、可決があったものとみなす/240条1項=給与所得者等再生では、再生計画案を認可すべきかどうかについての届出再生債権者の意見を聴く旨の決定/240条2項=不認可事由がある旨の意見がある者は裁判所の定める期間内に書面を提出すべき旨の通知/241条1項=定めた期間が経過したときは、次項〔不認可事由〕の場合を除き再生計画認可の決定) https://laws.e-gov.go.jp/law/411AC0000000225
  • e-Gov法令検索「破産法」(15条1項=債務者が支払不能にあるときは、第三十条第一項の規定に基づき、申立てにより、決定で、破産手続を開始する/30条1項=破産手続の費用の予納がないとき・不当な目的の申立て等を除き開始決定をする) https://laws.e-gov.go.jp/law/416AC0000000075

本記事は一般的な情報提供であり、法的助言ではありません。個別の判断は弁護士・司法書士等の専門家にご相談ください。(制度・数値は2026年9月時点)

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