借金500万円を任意整理すると月々いくら?600万・800万円の返済額と個人再生・自己破産との分かれ目を計算で解説

債務整理の基礎知識

※本記事にはプロモーション(広告)が含まれています

・「500万円もあると、任意整理ではもう無理」

・「500万円を超えたら、自己破産するしかない」

こんな不安を抱えている人も多いのではないでしょうか?

しかし、任意整理にも自己破産にも「いくらから」という金額の線はありません。任意整理の月々の額は残高と返済回数で決まり、500万円を60回で分ければ月83,333円です。自己破産についても、裁判所は支払不能かどうかの基準を「一概にはいえません。ケース・バイ・ケースです」と説明しています。

とはいえ、利息制限法の上限で計算すると、500万円の利息は借り方により年75万〜90万円になり、元本がほとんど減らないのも事実です。

本記事では、500万円以上の借金を任意整理した場合の月々の返済額と、個人再生・自己破産との分かれ目について紹介します。

現在すでに返済が遅れている人はもちろんのこと、遅れてはいないが毎月の返済が利息に消えていくという人も、500万円を超える借金の現実的な片付け方をしっかりと理解しておきましょう。

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相談者

借金が全部で500万円を超えてしまいました。任意整理をしたら、月々いくらになるんでしょうか。

あかり

月々の額は「残高÷返済回数」でほぼ決まります。500万円なら60回で83,333円、800万円なら133,333円です。

相談者

そんなに払えません……。やっぱり自己破産しかないんですか?

あかり

その前に個人再生があります。500万円なら法律上の最低弁済額の目安は100万円で、36回に分ければ月27,778円です。どれが合うかは、金額ではなく「月々いくら払えるか」で決まります。

🔎 30秒でわかる結論

  • 500万円を任意整理した場合の月々の目安=36回で138,888円/48回で104,166円/60回で83,333円(和解後に利息がつかない仮定・返済回数に公的な決まりはない)
  • 600万円なら60回で100,000円、800万円なら60回で133,333円。任意整理に金額の上限はないが、月々の額は大きくなる
  • 個人再生の最低弁済額の目安は、500万円を超えると「総額の5分の1」側に切り替わる=500万円100万円/600万円120万円/800万円160万円(民事再生法231条2項4号)。36回なら月27,778円/33,334円/44,445円
  • 自己破産に「いくらから」という線はない。裁判所は支払不能の基準を「一概にはいえません」と説明しており、判断は収入・財産・負債の総合判断
  • 費用の公的な目安=法テラスの立替基準で任意整理5社135,000円・6〜10社179,000円/自己破産1〜10社155,000円。民事再生事件の予納金は法テラスの立替えの対象外
  • 「任意整理で足りるか、個人再生か、自己破産か」は、受任する弁護士が収入・生活費を自ら面談で聴き取って判断するのがルール(日弁連 規程3条)。残高と手取りをメモして無料相談に持ち込むのが最短

📖 この記事でわかること

  • 結論:500万円以上を任意整理すると月々いくら?(返済回数別の早見表)
  • いまの返済と何が変わるのか(利息制限法の上限で比べる)
  • 個人再生なら月々いくら?500万円を超えると最低弁済額が上がる
  • 「月々いくらまで払えるか」で決まる:3つの手続きの分かれ目
  • 自己破産は「いくらから」ではない
  • 費用はいくらかかる?(法テラスの目安と注意点)
  • 不安潰し:デメリットと、それでも今動く理由
  • 放置すると500万円はどうなるか
  • よくある質問

結論:500万円以上を任意整理すると月々いくら?(返済回数別の早見表)

まず数字から見ます。下の表は、和解後に利息がつかない条件で、残高(元本)だけを均等に分割した場合の月々の額です。端数は最終回で調整するものとして、1円未満は切り捨てています。

残高36回(3年)48回(4年)60回(5年)
500万円138,888円104,166円83,333円
600万円166,666円125,000円100,000円
700万円194,444円145,833円116,666円
800万円222,222円166,666円133,333円

計算:残高÷返済回数(和解後に利息がつかない仮定・1円未満切り捨て)。実際の条件は債権者ごとの合意で決まります。

💡 この表の前提(必ず読んでください)

この表には3つの前提があります。①和解後に利息がつかないという条件で合意できた場合の計算であること(法テラスは任意整理を「支払額や支払方法について合意をする手続」と説明しており、利息の扱いは債権者ごとの合意で決まります)。②返済回数に公的な決まりはないこと(36回・48回・60回は計算例です)。③任意整理は1社ごとの和解なので、月々の合計は各社の和解額を足したものになること。この3つを満たさない条件で和解した場合、表の額とは変わります。

表を見てわかるとおり、500万円を超えると60回に延ばしても月8万円を超えます。手取りから家賃・食費・光熱費・通信費を引いた残りが、この額を毎月上回るかどうか。ここが最初の分かれ目です。上回らないなら、任意整理にこだわるより、次の章以降の個人再生・自己破産を含めて比べたほうが現実的です。

万が一支払いが難しい場合は、少しでも早い段階で弁護士などの専門家に相談してください。

いまの返済と何が変わるのか(利息制限法の上限で比べる)

相談者

今も毎月10万円近く払っているのに、残高がほとんど減りません。

あかり

500万円だと、利息だけで月6万円を超える計算になります。上限の利率で並べると、減らない理由がはっきり見えます。

貸金業者などから借りたお金の利息の上限は、利息制限法1条で決まっています。元本10万円未満は年2割、10万円以上100万円未満は年1割8分、100万円以上は年1割5分です。この上限は契約ごとの元本で判定されます。

借り方上限利率年間の利息(上限で計算)月あたり
1社から500万円年15%750,000円62,500円
10社から50万円ずつ(合計500万円)各社 年18%900,000円75,000円
1社から600万円年15%900,000円75,000円
1社から800万円年15%1,200,000円100,000円
(参考)遅延損害金の上限年20%500万円で1,000,000円83,333円

出典:e-Gov法令検索「利息制限法」1条・7条1項(2026年9月時点)

500万円を上限利率で借りている人が月10万円払っても、利息に62,500円〜75,000円が消え、元本は25,000円〜37,500円しか減らない計算です。800万円を1社から借りていれば、利息だけで月10万円に達します。「毎月払っているのに減らない」のは、努力が足りないからではなく、この構造のせいです。

💡 利息が止まるかどうかで、年75万〜90万円の差

前の章の表の前提どおり「和解後に利息がつかない」条件で合意できれば、毎月払った額は全額が元本に充てられます。この条件で合意できるかは債権者ごとの話し合いで決まり、保証はありません。ただ、500万円の規模では利息の有無だけで年75万〜90万円の差(1社で借りているか、50万円ずつ10社か)になることは押さえておいてください。

毎月の返済のうち利息がいくらなのかを確かめたことがないという方は、少しでも早めに債務整理を検討するのがおすすめです。

個人再生なら月々いくら?500万円を超えると最低弁済額が上がる

相談者

個人再生だと、500万円はいくらまで減るんですか?

あかり

法律の下限は「総額の5分の1」か「100万円」の多いほうです。500万円まではどれも100万円ですが、500万円を超えると5分の1のほうが大きくなります。

個人再生は裁判所を使う手続きで、裁判所は「無担保債務の総額が5000万円以下」の人が対象と説明しています。民事再生法221条1項は、対象を「将来において継続的に又は反復して収入を得る見込み」があり、再生債権の総額(住宅ローンなどを除く)が5,000万円を超えない人と定めています。借金500万円という数え方に、住宅ローンは含めません。

返す額の下限は、民事再生法231条2項に定めがあります。4号=総額3,000万円以下の場合、計画弁済総額が「基準債権の総額の5分の1」または「100万円」のいずれか多い額(総額が100万円未満ならその総額、5分の1が300万円を超えるときは300万円)を下回ると、再生計画は認可されません。3号=総額3,000万円超5,000万円以下なら10分の1です。

借金の総額5分の1最低弁済額の目安36回に分けた月々60回に分けた月々
500万円100万円100万円27,778円16,667円
600万円120万円120万円33,334円20,000円
700万円140万円140万円38,889円23,334円
800万円160万円160万円44,445円26,667円
1,000万円200万円200万円55,556円33,334円
1,500万円300万円300万円83,334円50,000円
2,000万円400万円300万円(5分の1が300万円を超えるため)83,334円50,000円

出典:e-Gov法令検索「民事再生法」231条2項3号・4号/裁判所「個人再生」(2026年9月時点)

💡 ここ、勘違いされがち

この表は条文の下限から計算した目安(月々は毎月払いにした場合の計算で、1円未満切り上げ)です。裁判所は、返済総額が「債務者が自分の財産を処分して返済に当てる場合の額(清算価値)を上回らなければなりません」と説明しており、給与所得者等再生では可処分所得額の2年分以上という基準も加わります。実際の返済額は、これらのうち最も高い額になります。返済期間は、再生計画認可の決定の確定の日から原則3年、特別の事情がある場合は5年を超えない範囲です(民事再生法229条2項2号)。

大分地方裁判所の「債務整理の方法についてのQ&A」には、具体的な計算例が載っています。9社から合計700万円を借りている会社員が給与所得者等再生を選んだ例で、3つの基準(総額の5分の1=140万円、財産の総額135万円、可処分所得額の2年分109万6000円)の一番多い額である140万円を返す計画になり、「毎月約3万8900円ずつを3年間で支払う」内容になるとしています。さらに「返済期間を3年間から最長5年まで延ばすことにより,毎月の支払額を減額することができます」とも説明しています。

✅ このセクションのまとめ

500万円までは最低弁済額の目安が100万円で一定、500万円を超えると5分の1ずつ上がる。それでも800万円で目安160万円=36回で月44,445円と、任意整理の60回(133,333円)とは大きな差があります。ただし財産(清算価値)や可処分所得によって、実際の額は上がることがあります。

そのため、少しでも早めに弁護士などの専門家に相談するようにしてください。

「月々いくらまで払えるか」で決まる:3つの手続きの分かれ目

相談者

結局、自分はどれを選べばいいんでしょうか。

あかり

「毎月いくらなら払い続けられるか」を軸に並べると、見当がつきます。500万円と800万円で並べてみますね。

手続き(返済回数)500万円の月々800万円の月々使うための条件
任意整理(36回)138,888円222,222円債権者の了解と支払原資(法テラス)
任意整理(60回)83,333円133,333円同上。回数は債権者との合意しだい
個人再生(36回)27,778円〜44,445円〜継続的または反復して収入を得る見込み(民事再生法221条1項)
個人再生(60回)16,667円〜26,667円〜上に加え「特別の事情」がある場合(同法229条2項2号)
自己破産返済なし(財産は換価される)同左支払不能にあること(破産法15条1項)

任意整理は和解後に利息がつかない仮定で1円未満切り捨て。個人再生は最低弁済額の目安を回数で割り1円未満切り上げ(清算価値・可処分所得により実際の額は上がることがある)。

読み方はシンプルです。毎月払える額が、500万円なら約8.3万円、800万円なら約13.3万円を上回るか——上回るなら任意整理も候補です。下回るなら個人再生、個人再生の額も払えない・継続した収入の見込みがないなら自己破産を含めて考えます。500万円を超えると、任意整理(83,333円〜)と個人再生(27,778円〜)の月々の差は大きく開きます。

ただし個人再生は、民事再生法221条1項により、継続的または反復して収入を得る見込みがなければ使えません。大分地裁のQ&Aは、アルバイトやパートでも継続的に勤務していれば利用できる一方、「主婦,失業者(就職が内定している場合は除く。)は,継続的な収入がないので利用できません」と説明しています。

そして、この「払える上限」を自分だけで決める必要はありません。日弁連の「債務整理事件処理の規律を定める規程」3条は、受任する予定の弁護士が「当該債務者と自ら面談をして」、債務の内容のほか「資産、収入、生活費その他の生活状況」を聴取しなければならないと定めています。日司連の「債務整理事件の処理に関する指針」7条3項も、「破産手続・民事再生手続の申立てを選択することが適切であるにもかかわらず、安易に任意整理の手続を選択してはならない」と定めています。

返済が難しく滞納が長引いてしまう場合は、少しでも早めに弁護士などの専門家に相談してください。

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自己破産は「いくらから」ではない

相談者

自己破産って、借金がいくら以上ならできるんですか?

あかり

金額の線はありません。裁判所は「支払不能」かどうかで判断し、その基準は「一概にはいえません」と説明しています。

破産法15条1項は、「債務者が支払不能にあるときは」裁判所が破産手続を開始すると定めています。支払不能とは、2条11項によると「支払能力を欠くために、その債務のうち弁済期にあるものにつき、一般的かつ継続的に弁済することができない状態」です。大分地裁のQ&Aは「どのくらいの借金があれば破産できますか?」という問いに、「支払不能であることを認定する基準は一概にはいえません。ケース・バイ・ケースです」と答え、借金が多くても高額の収入がある人や財産的価値のある土地を持つ人は支払不能ではないといえる一方、「借金は少ないけれども全く収入のあてがないし,財産もないという人は支払不能の状態にあるといえます」としています。

千葉地方裁判所の説明書も、破産手続を開始するかどうかは「借金の額だけで決まるわけではありません」と明記しています。つまり、「500万円を超えたから破産」でも「800万円でも破産はできない」でもなく、収入と財産で決まるということです。

💡 借金の理由が気になる人へ

自己破産には、浪費やギャンブルなどで著しく財産を減らした場合などの免責不許可事由(破産法252条1項)があり、その場合でも裁判所が事情を考慮して免責を許可することがあります(同条2項)。借金の理由が気になって相談をためらっている人も、理由を隠さず話すことが前提です。

万が一支払いが難しい場合は、少しでも早い段階で弁護士などの専門家に相談してください。

費用はいくらかかる?(法テラスの目安と注意点)

相談者

借金が多いと、弁護士さんの費用も高くなりますか?

あかり

任意整理の費用は、借金の額より「借入先の数」で変わるのが一般的です。公的に確認できる目安をそのまま見せます。

日弁連は「弁護士の費用は、個々の弁護士がその基準を定めることになっており、標準小売価格というようなものはありません」と説明しています。公的に確認できる数字は、法テラスの立替基準です。

手続き債権者数着手金実費合計
任意整理5社110,000円25,000円135,000円
任意整理6〜10社154,000円25,000円179,000円
任意整理11〜20社176,000円30,000円206,000円
自己破産1〜10社132,000円23,000円155,000円
自己破産11〜20社154,000円23,000円177,000円

出典:法テラス「任意整理 費用の目安」「自己破産 費用の目安」(2026年9月時点)

どちらのページにも「実際の費用は、事件の内容等により審査によって決まります」とあります。これは法テラスの立替制度を使う場合の目安で、収入・資産が一定基準以下であることなど3つの条件と審査があり、立て替えられた費用は「分割でのお支払いとなります。利息等はありません」。

💡 500万円以上で気をつけたい費用の点

法テラスの「立替制度に関するよくあるご質問」は、「民事再生事件の予納金については、生活保護の受給の有無にかかわらず、立替えの対象とはなりません」(自己破産事件の予納金も、生活保護を受給している方を除き対象外)と説明しています。個人再生を選ぶ場合は、裁判所に納めるお金を別に用意する必要がある点に注意してください。また、1社でも140万円を超える借入先があれば、その相手方との交渉は司法書士では代理できません(最高裁 平成28年6月27日判決=「個別の債権の価額」で判定)。個人再生・自己破産では、司法書士ができるのは裁判所に出す書類の作成までです(司法書士法3条1項4号)。

そのため、少しでも早めに弁護士などの専門家に相談するようにしてください。

不安潰し:デメリットと、それでも今動く理由

相談者

どの手続きでも、ブラックリストに載るんですよね……。

あかり

はい、載ります。隠さずに言うと、手続きごとに重さが違います。そのうえで、動かないほうが不利になる理由も示します。

① 信用情報に登録される(どの手続きでも)

JICC(株式会社日本信用情報機構)は「取引事実に関する情報」として「債権回収、債務整理、保証履行、強制解約、破産申立、債権譲渡等」を挙げ、2019年10月1日以降の契約では「契約継続中及び契約終了後5年以内」登録されるとしています。個人再生・自己破産では、全国銀行個人信用情報センター(KSC)が官報に公告された破産・民事再生手続開始決定を「当該決定日から7年を超えない期間」登録します。

② 個人再生・自己破産は官報に載る

法テラスは個人再生のデメリットとして「官報に、住所や氏名等が記載される」ことを挙げています。任意整理については、法テラスは「自己破産のように、官報に、住所や氏名等が記載されることがない」ことをメリットに挙げています。大分地裁のQ&Aは、破産手続や個人再生手続を利用しても「いずれの場合も戸籍に記載されることはありません」としています。

③ 自己破産は財産の処分と、手続き中の資格制限がある

大分地裁のQ&Aは、自己破産をしても「戸籍や住民票に載ることはありませんし,選挙権を失うこともありません」とする一方、「生命保険の外交員や警備員など一定の仕事に就けない場合があります」と説明しています。法テラスは、生活に必要な家財道具等の一定の財産以外は失うとしつつ、「99万円以下の現金は手元に残せる」と説明しています(破産法34条3項1号)。

✅ それでも今動く理由

①の信用情報の登録は、どの手続きを選んでも避けられません。一方で、放置している間も利息と遅延損害金は積み上がり、延滞の情報は記録されていきます。決着させて初めて「契約終了後5年」などのカウントが動き出すので、遅らせるほど、支払う総額も、信用情報が元に戻る日も後ろにずれます。デメリットを知ったうえで、今動くほうが得です。

家や車、仕事への影響が心配で動けずにいるという方は、少しでも早めに債務整理を検討するのがおすすめです。

放置すると500万円はどうなるか

「月々いくらか」を調べているうちに、返済が遅れ始めている人もいるはずです。放置した場合に起きることを、公的な根拠がある範囲で並べます。

起きること内容根拠
遅延損害金貸金業者からの借入れは年20%まで課され得る。500万円なら年100万円利息制限法7条1項
督促→支払督促・訴訟督促を放置すると、裁判所の支払督促や訴訟に進む。支払督促(電子支払督促)の送達を受けた日から2週間以内に督促異議を申し立てないと、債権者の申立てにより仮執行宣言が付される民事訴訟法391条1項
給料の差押え判決や仮執行宣言付支払督促などをもとに、給料は手取りの4分の1まで差し押さえられ得る(手取りが月44万円を超える場合は、33万円を超える部分の全額)民事執行法152条1項・施行令2条
信用情報延滞の情報が登録され、決着しない限り「契約終了後5年」のカウントが始まらないJICC「信用情報の内容と登録期間」

出典:e-Gov法令検索「利息制限法」「民事訴訟法」「民事執行法」/JICC(2026年9月時点)

一方、弁護士・司法書士に依頼して受任の通知が届くと、法テラスは「通常、貸金業者からの連絡は止まります」と案内しています。貸金業法21条1項9号が、弁護士等への委託を書面で通知された後、正当な理由なく電話・訪問などで本人に弁済を要求し、直接要求しないよう求められたにもかかわらずさらに要求することを禁じているためです。どの手続きを選ぶかの検討は、督促が止まった状態で進められます。

💡 ここ、勘違いされがち

500万円で悩んでいい時間は、残高と手取りをメモするまでです。借入先ごとの残高・毎月の返済額・手取りと生活費・持っている財産(家・車・保険など)——この4つがあれば、任意整理で払えるか、個人再生ならいくらか、自己破産を考えるべきかは、無料相談の場で判定できます。依頼するかどうかは、話を聞いてから決められます。

そのため、少しでも早めに弁護士などの専門家に相談するようにしてください。

よくある質問

Q. 500万円でも任意整理はできますか?

A. 金額の上限はありません。500万円を60回で分ければ月83,333円、36回なら月138,888円です(和解後に利息がつかない仮定)。ただし法テラスは任意整理のデメリットとして「債権者の了解と支払原資が必要になる」ことを挙げています。この額を毎月払い続けられるかが分かれ目で、難しければ個人再生(500万円で最低弁済額の目安100万円)が候補に入ります。

Q. 800万円の借金を個人再生すると、月々いくらですか?

A. 最低弁済額の目安は総額の5分の1の160万円(民事再生法231条2項4号)で、36回なら月44,445円、60回なら月26,667円です(1円未満切り上げ)。60回(5年)にできるのは「特別の事情がある場合」です(同法229条2項2号)。財産の額(清算価値)や、給与所得者等再生の可処分所得の2年分がこれより高ければ、その額になります。

Q. 住宅ローンも「500万円」に含めて考えるのですか?

A. 個人再生の「5,000万円以下」という要件は、住宅ローン(住宅資金貸付債権)などを除いた再生債権の総額で判定します(民事再生法221条1項)。家を残したい場合は、住宅ローン特則(住宅資金特別条項)という仕組みがあり、法テラスは「住宅を失わずに債務整理ができる(ただし、住宅ローンについての返済総額は、他の借金などのように少なくすることはできない。)」と説明しています。

Q. 500万円を超える借金だと、自己破産しかないと言われました。

A. 金額だけで決まるものではありません。裁判所は支払不能の基準を「一概にはいえません。ケース・バイ・ケースです」と説明し、千葉地裁も「借金の額だけで決まるわけではありません」としています。継続的な収入があれば個人再生も候補です。日司連の指針7条3項は手続き選択で「依頼者の経済的利益を最大限考慮」することを求めており、どの手続きが合うかは、収入・生活費・財産を面談で出したうえで判断されます。

Q. 体験談で「500万円を5年で完済した」とありますが、自分にもできますか?

A. 500万円を60回で分ければ月83,333円なので、計算上は5年で終わります。ただしそれは和解後に利息がつかない条件で、月8万円台を5年間払い続けられた場合の話です。和解条件も家計も人によって違います。他人の体験談ではなく、自分の残高と手取りで計算した数字を無料相談で確かめてください。

Q. 弁護士に依頼したら、すぐに督促は止まりますか?

A. 法テラスは、依頼すると「通常、貸金業者からの連絡は止まります」と案内しています。銀行など貸金業者や債権回収会社以外の債権者については、法テラスは「法的に直接の取立てが禁じられているわけではありませんが」、通常は受任によって「直接の連絡が止まることがほとんどです」としています。依頼するかどうかは、無料相談で話を聞いてから決められます。

まとめ:500万円を超えたら「月々払える額」で3つの手続きを比べる

500万円を任意整理した場合の月々の目安は、36回で138,888円、60回で83,333円(和解後に利息がつかない仮定・返済回数に公的な決まりはない)です。600万円なら60回で100,000円、800万円なら133,333円。いまの返済は、利息制限法の上限で計算すると500万円で利息だけ年75万円(1社の場合)〜90万円(50万円ずつ10社の場合)になります。

個人再生の最低弁済額の目安は、500万円で100万円、600万円で120万円、800万円で160万円(民事再生法231条2項4号)で、36回なら月27,778円・33,334円・44,445円です。自己破産に金額の線はなく、裁判所は支払不能の基準を「一概にはいえません」と説明しています。

どの手続きが合うかは、受任する弁護士が収入と生活費を自ら面談で聴き取って判断するのがルール(日弁連 規程3条)です。一人で「もう破産しかない」と決めつける前に、残高と手取りのメモを持って話を聞くほうが、選べる道は多く残ります。

借金に関する相談は、無料で受け付けている窓口が多くあります。まずは話だけでも聞いてみるのがおすすめです。

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📚 出典(公的機関・法令)を見る
  • 法テラス よくある相談「任意整理とは何ですか。」(裁判所などの公的機関を利用せず、当事者が私的に話合いをして、支払額や支払方法について合意をする手続) https://www.houterasu.or.jp/site/faq/syakkin-niniseiri-001.html
  • 法テラス よくある相談「任意整理のメリット・デメリットは何ですか。」(自己破産のように、官報に、住所や氏名等が記載されることがない/債権者の了解と支払原資が必要になる) https://www.houterasu.or.jp/site/faq/syakkin-niniseiri-002.html
  • 法テラス よくある相談「弁護士や司法書士に債務整理を依頼すると、貸金業者からの連絡が止まるのですか。」(通常、貸金業者からの連絡は止まります/貸金業者や債権回収会社以外の債権者(銀行、個人債権者など)については、法的に直接の取立てが禁じられているわけではありませんが、通常…直接の連絡が止まることがほとんどです) https://www.houterasu.or.jp/site/faq/syakkin-niniseiri-004.html
  • 法テラス よくある相談「自己破産のメリット・デメリットは何ですか。」(生活に必要な家財道具等の一定の財産以外は、失うことになる。(ただし、99万円以下の現金は手元に残せる。)) https://www.houterasu.or.jp/site/faq/syakkin-hasan-002.html
  • 法テラス よくある相談「個人再生のメリット・デメリットは何ですか。」(官報に、住所や氏名等が記載される/住宅ローン特則を用いることにより、住宅を失わずに債務整理ができる(ただし、住宅ローンについての返済総額は、他の借金などのように少なくすることはできない。)) https://www.houterasu.or.jp/site/faq/syakkin-sonota-003.html
  • 法テラス「任意整理 費用の目安」(5社135,000円/6〜10社179,000円/11〜20社206,000円=着手金+実費/実際の費用は審査によって決まる) https://www.houterasu.or.jp/site/soudan-tatekae/seirihiyou.html
  • 法テラス「自己破産 費用の目安」(1〜10社155,000円=着手金132,000円+実費23,000円/11〜20社177,000円) https://www.houterasu.or.jp/site/soudan-tatekae/jikohasanhiyo.html
  • 法テラス「弁護士・司法書士費用等の立替制度のご利用の流れ」(収入や資産が一定基準以下であること等の3条件/分割でのお支払い・利息等はありません) https://www.houterasu.or.jp/site/soudan-tatekae/goriyou.html
  • 法テラス「立替制度に関するよくあるご質問」(生活保護を受給している方を除き、自己破産事件の予納金は立替えの対象とはならない/民事再生事件の予納金については、生活保護の受給の有無にかかわらず、立替えの対象とはならない) https://www.houterasu.or.jp/site/soudan-tatekae/tatekaeqa.html
  • e-Gov法令検索「利息制限法」(1条=元本10万円未満 年2割・10万円以上100万円未満 年1割8分・100万円以上 年1割5分/7条1項=営業的金銭消費貸借の賠償額の予定は年2割を超える部分が無効) https://laws.e-gov.go.jp/law/329AC0000000100
  • e-Gov法令検索「民事再生法」(221条1項=将来において継続的に又は反復して収入を得る見込みがあり、再生債権の総額(住宅資金貸付債権の額等を除く)が5,000万円を超えない者/229条2項2号=最終の弁済期は認可決定確定の日から3年後の日が属する月中の日(特別の事情がある場合は5年を超えない範囲内)/231条2項1号=小規模個人再生では継続的又は反復して収入を得る見込みがないとき不認可・3号=総額3,000万円超5,000万円以下は10分の1・4号=総額3,000万円以下は5分の1又は100万円のいずれか多い額(100万円未満はその総額・5分の1が300万円を超えるときは300万円)) https://laws.e-gov.go.jp/law/411AC0000000225
  • e-Gov法令検索「破産法」(2条11項=支払不能の定義/15条1項=債務者が支払不能にあるときは破産手続を開始する/34条3項1号=差押禁止金銭の額に2分の3を乗じた額の金銭は破産財団に属しない/252条1項=免責不許可事由・2項=裁量免責) https://laws.e-gov.go.jp/law/416AC0000000075
  • 裁判所「個人再生」(無担保債務の総額が5000万円以下/原則として3年間で債務の一定割合を分割して返済するもので、その返済総額が、債務者が自分の財産を処分して返済に当てる場合の額(清算価値)を上回らなければなりません/給与所得者等再生は可処分所得額の2年分以上) https://www.courts.go.jp/saiban/syurui/syurui_minzi/minzi_25_18/index.html
  • 大分地方裁判所「債務整理の方法についてのQ&A」(PDF。個人再生の例=債務総額700万円・3つの基準の一番多い額140万円・毎月約3万8900円ずつを3年間で支払う・返済期間を3年間から最長5年まで延ばすことにより毎月の支払額を減額できる/主婦,失業者(就職が内定している場合は除く。)は,継続的な収入がないので利用できません/破産は支払不能であることを認定する基準は一概にはいえません。ケース・バイ・ケースです/戸籍に記載されることはありません/生命保険の外交員や警備員など一定の仕事に就けない場合があります) https://www.courts.go.jp/oita/vc-files/oita/file/R1.10.1saimuseiri-q-a.pdf
  • 千葉地方裁判所「破産・免責手続について-よくあるご質問-」(PDF。破産手続を開始するかどうかは…借金の額だけで決まるわけではありません) https://www.courts.go.jp/chiba/vc-files/chiba/file/setsumeisho.pdf
  • 日本弁護士連合会「弁護士費用(報酬)とは」(弁護士の費用は、個々の弁護士がその基準を定めることになっており、標準小売価格というようなものはありません) https://www.nichibenren.or.jp/legal_advice/cost/legal_aid.html
  • 日本弁護士連合会「債務整理事件処理の規律を定める規程」(会規第93号・PDF。3条=受任予定の弁護士が当該債務者と自ら面談をして債務の内容・資産、収入、生活費その他の生活状況等を聴取) https://www.nichibenren.or.jp/library/pdf/jfba_info/rules/kaiki/kaiki_no_093.pdf
  • 日本司法書士会連合会「債務整理事件の処理に関する指針」(PDF。7条3項=依頼者の経済的利益を最大限考慮し、破産手続・民事再生手続の申立てを選択することが適切であるにもかかわらず、安易に任意整理の手続を選択してはならない) https://www.shiho-shoshi.or.jp/association/info_disclosure/statement_list/uploads/eef60054829e003e2c157ee6edde90442d7e2ec8.pdf
  • 裁判所「最高裁判所判例集 平成26(受)1813 平成28年6月27日 第一小法廷判決」(当該債務整理の対象となる個別の債権の価額が司法書士法3条1項7号に規定する額を超える場合には、その債権に係る裁判外の和解について代理することができない) https://www.courts.go.jp/hanrei/85969/detail2/index.html
  • e-Gov法令検索「司法書士法」(3条1項4号=裁判所等に提出する書類の作成/7号=140万円以下の民事紛争の裁判外の和解の代理) https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC1000000197
  • e-Gov法令検索「貸金業法」(21条1項9号=弁護士等に委託した旨の書面通知後、正当な理由なく本人へ直接弁済を要求し、直接要求しないよう求められたにもかかわらずさらに要求することの禁止) https://laws.e-gov.go.jp/law/358AC1000000032
  • e-Gov法令検索「民事訴訟法」(391条1項=電子支払督促の送達を受けた日から2週間以内に督促異議の申立てをしないときは、裁判所書記官は債権者の申立てにより仮執行の宣言をしなければならない) https://laws.e-gov.go.jp/law/408AC0000000109
  • e-Gov法令検索「民事執行法」(152条1項=給料等はその支払期に受けるべき給付の4分の3に相当する部分(政令で定める額を超えるときは政令額)は差し押さえてはならない)/民事執行法施行令2条1項1号=毎月払いは33万円 https://laws.e-gov.go.jp/law/354AC0000000004
  • JICC「信用情報の内容と登録期間」(取引事実に関する情報=債権回収、債務整理、保証履行、強制解約、破産申立、債権譲渡等/契約日2019年10月1日以降=契約継続中及び契約終了後5年以内) https://www.jicc.co.jp/aboutus/credit-info/registration
  • 全国銀行個人信用情報センター「センターの概要」(官報情報=官報に公告された破産・民事再生手続開始決定/当該決定日から7年を超えない期間) https://www.zenginkyo.or.jp/pcic/about/

本記事は一般的な情報提供であり、法的助言ではありません。個別の判断は弁護士・司法書士等の専門家にご相談ください。(制度・数値は2026年9月時点)

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