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・「アコムから一括請求の書面が届いた。もう分割には戻せないのか」
・「『訴訟等申立予告通知』という郵便が来た。怖くて開けられない」
こんな不安を抱えている人も多いのではないでしょうか?
しかし、一括請求が届いた時点でも、まだできることは残っています。とくに裁判所から届いた書面には「2週間」という期限があり、裁判所は「債務者は支払督促を受け取ってから2週間以内に、督促異議の申立てをすることができます。」と案内しています。
とはいえ、放置すれば仮執行宣言が付き、給与や預金の差押えまで進むのも事実です。
本記事では、アコムから一括請求が来たときに今どの段階にいるのかと、分割に戻すための次の一手=任意整理について紹介します。
すでに書面が届いている人はもちろんのこと、「返済が数か月止まっている」という段階の人も、何がいつ起きるのかをしっかりと理解しておきましょう。

アコムから一括請求が来ました。毎月払うつもりだったのに、どうしていきなり全額なんですか。

「いきなり」ではなく、規約上はすでにそうなっているのです。AC会員規約は、一定の会員について「当社からの通知、催告がなくても当然に」期限の利益を失うと定めています。遅れた時点で、分割で払う権利を失っています。

「訴訟等申立予告通知」という郵便も来ています。これは裁判ですか?

落ち着いて確認しましょう。アコムの公式サイトには、この名称の説明ページがありません(2026年9月時点)。大事なのは名前ではなく差出人がどこかです。裁判所から届いたのか、会社から届いたのかで、やるべきことがまったく違います。

裁判所からだったら、もう終わりですよね。

逆です。裁判所からの書面には期限がある=まだ手が打てるということです。支払督促なら受け取ってから2週間以内に督促異議を申し立てられます。この2週間を逃すことが、いちばん損です。
🔎 30秒でわかる結論
- ★一括になった理由は規約にある=AC会員規約第12条3項「前二項に定めるほか、次に定める会員が、本規約に基づく債務であるかを問わず当社に対する債務(ショッピング等の利用代金を除く。)の支払を遅滞したときは、当該会員は、当社からの通知、催告がなくても当然に当社に対する債務について期限の利益を失い、残債務全額をただちに支払うものとします。」(対象=「平成19年6月18日以降に新たに入会した会員」等)
- 遅延損害金はカードローンで年率20.0%=公式FAQ「遅延損害金(カードローンの場合は年率20.0%)をお支払いいただくことになります」(計算式はAC会員規約第31条=「借入残高×遅延損害金年率÷365日(うるう年は366日)×期限の利益喪失日の翌日からの経過日数」)
- ★「訴訟等申立予告通知」はアコム公式に説明がない(2026年9月時点で acom.co.jp・faq.acom.co.jp に該当ページなし)。名称ではなく差出人と記載内容を確認する
- ★裁判所からの支払督促には「2週間」=裁判所「債務者は支払督促を受け取ってから2週間以内に、督促異議の申立てをすることができます。」/異議を出せば通常訴訟に移行する
- 2週間を過ぎると仮執行宣言が付く=民事訴訟法391条1項。仮執行宣言付支払督促にも受け取ってから2週間の異議期間がある(同393条)
- 給与の全額が差し押さえられるわけではない=民事執行法152条1項「その支払期に受けるべき給付の四分の三に相当する部分…は、差し押さえてはならない。」(=原則4分の1が差押えの対象)
- 差押命令は勤務先にも届く=民事執行法145条3項「差押命令は、債務者及び第三債務者に送達しなければならない。」
- ★アコムは貸金業者(「登録番号:関東財務局長(15)第00022号」「日本貸金業協会会員 第000002号」)=受任通知後の取立て制限(貸金業法21条1項9号)が法律上効く相手
- 支払いの相談窓口はある=アコム総合カードローンデスク 0120-629-215(受付時間:平日 9:00~18:00)。ただし「一括を分割に戻す制度」は公表されていない
- アコムが任意整理にどう対応するかは公表されていないため、本記事では断定しない。自分のケースでどうなるかは無料相談で確認するのが最短
📖 この記事でわかること
- なぜ「いきなり一括」なのか(AC会員規約第12条)
- 「訴訟等申立予告通知」が届いたときに最初に見るところ
- 裁判所から届いたなら、期限は「2週間」
- 放置した先に何があるか(仮執行宣言と差押え)
- 分割に戻すための次の一手=任意整理
- 不安潰し:任意整理のデメリットと、それでも今動く理由
- よくある質問
なぜ「いきなり一括」なのか(AC会員規約第12条)

遅れてはいましたが、毎月少しずつ払うつもりでした。

その気持ちは当然です。ただ規約の上では、遅れた時点で「分割で払う権利」を失っています。これを期限の利益の喪失といいます。
AC会員規約(アコムの会員規約)の第12条は、期限の利益を失う場合を複数の項に分けて定めています。本記事で扱うのは、そのうち1項と3項です(2項は本記事のテーマに直接関わらないため割愛します)。
| 条 | 規約の定め(逐語) |
|---|---|
| 第12条1項(柱書) | 「会員が次のいずれかに該当する場合には、当社からの通知、催告がなくても当然に当社に対する債務について期限の利益を失い、残債務全額をただちに支払うものとします。」 |
| 同1項(ショッピング等) | 「ショッピング等の利用代金について支払期日に弁済金の支払を遅滞し、当社から20日以上の相当な期間を定めてその支払を書面で催告されたにもかかわらず、その期間内に支払わなかったとき。」 |
| 同1項(倒産手続) | 「破産申立または民事再生、特別清算、会社更生手続開始の申立があったとき。」 |
| ★第12条3項(カードローン等) | 「前二項に定めるほか、次に定める会員が、本規約に基づく債務であるかを問わず当社に対する債務(ショッピング等の利用代金を除く。)の支払を遅滞したときは、当該会員は、当社からの通知、催告がなくても当然に当社に対する債務について期限の利益を失い、残債務全額をただちに支払うものとします。」(対象=「平成19年6月18日以降に新たに入会した会員」等) |
出典:アコム AC会員規約(2026年9月時点)
💡 ここ、勘違いされがち
読み分けが重要です。ショッピング等の利用代金は「20日以上の書面催告」を経てからですが、カードローンの返済(ショッピング等の利用代金を除く債務)は、平成19年6月18日以降に入会した会員について、遅滞したときに通知・催告なく当然に期限の利益を失うと定められています。「督促の電話が来ていないから大丈夫」ではないということです。
なお、何日・何回の遅れで実際に一括請求の書面を送るかという運用基準は、アコムの公式サイトに公表されていません。本記事でも日数は断定しません。
一括になると、遅延損害金の計算も変わる
アコムの公式FAQは、遅れたときの費用をこう説明しています。
💡 年率20.0%が残高全体にかかる
「また、遅延損害金(カードローンの場合は年率20.0%)をお支払いいただくことになります。」
「【計算方法】「残高×遅延損害金年率÷365日(※1)×経過日数(※2)」が遅延損害金の計算方法となります。」
(※1=「うるう年は366日になります。」/※2=「期限の利益の喪失日の翌日からの経過日数となります。」)
(アコム公式FAQ「返済が遅れてしまうと、どうなるんですか?」)
AC会員規約第31条も、遅延損害金の計算方法を「借入残高×遅延損害金年率÷365日(うるう年は366日)×期限の利益喪失日の翌日からの経過日数」と定めています。期限の利益を失った日の翌日から、残高全体に対して年率20.0%で積み上がっていくということです。放置している時間が、そのまま金額になります。
万が一支払いが難しい場合は、少しでも早い段階で弁護士などの専門家に相談してください。
「訴訟等申立予告通知」が届いたときに最初に見るところ

封筒に「訴訟等申立予告通知」と書いてありました。これは裁判所の書類ですか。

名前だけでは判断できません。まず封筒と書面の差出人を見てください。そこで対応が変わります。
💡 公式に説明がないものを、憶測で説明しない
「訴訟等申立予告通知」という名称の説明ページは、アコムの公式サイト(acom.co.jp・faq.acom.co.jp)には見当たりません(2026年9月時点で確認)。そのため本記事では、この通知の様式や記載内容を推測で説明することはしません。書面に何が書かれているかは、手元の現物で確認してください。
確認すべきなのは、次の3点です。
| 確認する場所 | 見るポイント | それで分かること |
|---|---|---|
| 差出人 | 裁判所(簡易裁判所・地方裁判所)か、会社(アコム等)か | 裁判所なら法的手続きが始まっている=期限がある。会社なら手続き前の段階 |
| 書面の表題 | 「支払督促」「訴状」「口頭弁論期日呼出状」などの法律上の名称があるか | 法律上の名称があれば、その手続きのルール(期限)が適用される |
| 同封物 | 「督促異議申立書」「答弁書」といった提出用の用紙が入っていないか | 提出用紙が入っていれば、期限内に出すべき書面がある |
※差出人や表題に心当たりがない場合でも、書面に書かれた番号にすぐかけ直すのではなく、公式に案内されている窓口で確認してください。
アコムが公式に案内している相談窓口は次のとおりです。「アコムチャットサービスもしくはアコム総合カードローンデスクまでお電話ください。お客さまのご相談を承ります。」(公式FAQ)、アコム総合カードローンデスク 0120-629-215/受付時間:平日 9:00~18:00。
💡 断定できるのは「制度の有無」まで
ただし「一括になったものを分割に戻す」制度は公表されていません。窓口に連絡すれば支払いの相談は受け付けられますが、「相談できる」と「分割に戻る」は別の話です。実際にどう扱われるかは個別の判断になります。
書面が届いている段階なら、自己判断で放置せず、少しでも早めに弁護士などの専門家に相談するようにしてください。
裁判所から届いたなら、期限は「2週間」

裁判所から「支払督促」という書面が届いていました。

そこには期限があります。受け取ってから2週間です。この期間に督促異議を申し立てるかどうかで、その後がまったく変わります。
裁判所は支払督促という手続きを、公式サイトでこう説明しています。
💡 2週間動かないと、強制執行に進める状態になる
「金銭、有価証券、その他の代替物の給付に係る請求について、債権者の申立てにより、その主張から請求に理由があると認められる場合に、支払督促を発する手続であり、債務者が支払督促を受け取ってから2週間以内に異議の申立てをしなければ、裁判所は、債権者の申立てにより、支払督促に仮執行宣言を付さなければならず、債権者はこれに基づいて強制執行の申立てをすることができます。」(裁判所「支払督促」)
裁判所は手続きの流れも公表しています。とくに重要なのは、異議を申し立てられるタイミングが2回あるという点です。
| 段階 | 裁判所の説明(逐語) | 期限 |
|---|---|---|
| ① 支払督促が届いたとき | 「債務者は支払督促を受け取ってから2週間以内に、督促異議の申立てをすることができます。」「※異議が申し立てられると、通常訴訟に移行します。」 | 受け取りから2週間 |
| ② 仮執行宣言付支払督促が届いたとき | 「債務者は仮執行宣言付支払督促を受け取ってから2週間以内に、督促異議の申立てをすることができます。」「※債務者から督促異議の申立てがなかった場合、仮執行宣言付支払督促は確定します。」 | 受け取りから2週間 |
出典:裁判所「支払督促」(2026年9月時点)
法律の条文でも同じです。民事訴訟法391条1項は「債務者が電子支払督促の送達を受けた日から二週間以内に督促異議の申立てをしないときは、裁判所書記官は、債権者の申立てにより、電子支払督促に手続の費用額を併せて記録して仮執行の宣言をしなければならない。」と定め、同393条は「仮執行の宣言を付した電子支払督促の送達を受けた日から二週間の不変期間を経過したときは、債務者は、その支払督促に対し、督促異議の申立てをすることができない。」としています。
異議を申し立てた場合については、同395条が「適法な督促異議の申立てがあったときは、督促異議に係る請求については、その目的の価額に従い、支払督促の申立ての時に、支払督促を発した裁判所書記官の所属する簡易裁判所又はその所在地を管轄する地方裁判所に訴えの提起があったものとみなす。」と定めています。異議を出す=争う場(訴訟)に移る、ということです。
💡 誤解しないでほしいこと
督促異議は「払わなくてよくなる手続き」ではありません。争う場を作るだけで、借金そのものが消えるわけではありません。ただし2週間を過ぎると、仮執行宣言が付いて強制執行に進める状態になります。期限内に専門家に見せるかどうかが分かれ目です。
なお、訴状が届いた場合は支払督促とは別の手続きです。裁判所は少額訴訟について「民事訴訟のうち、60万円以下の金銭の支払を求める訴えについて、原則として1回の審理で紛争解決を図る手続です。」と説明しています。いずれにしても、書面に書かれた期限を無視しないことが最優先です。
裁判所からの書面が届いているという方は、少しでも早めに債務整理を検討するのがおすすめです。
放置した先に何があるか(仮執行宣言と差押え)

このまま何もしなかったら、給料は全部取られるんでしょうか。

全額ではありません。法律で守られる範囲が決まっています。ただし勤務先に書面が届くことは避けられません。順番に説明します。
① 差押命令は勤務先にも届く
💡 第三債務者=給与差押えなら勤務先
「差押命令は、債務者及び第三債務者に送達しなければならない。」(民事執行法145条3項)
給与の差押えでは、第三債務者=勤務先になります。つまり会社に裁判所から書面が届きます。「誰にも知られずに乗り切る」という選択肢が、この段階で消えます。
② 給与の全額が取られるわけではない
💡 原則、4分の3は差押禁止
「次に掲げる債権については、その支払期に受けるべき給付の四分の三に相当する部分(その額が標準的な世帯の必要生計費を勘案して政令で定める額を超えるときは、政令で定める額に相当する部分)は、差し押さえてはならない。」
「二 給料、賃金、俸給、退職年金及び賞与並びにこれらの性質を有する給与に係る債権」
(民事執行法152条1項)
つまり原則として給与の4分の1が差押えの対象です。「全部持っていかれる」わけではありません。ただし毎月続くため、生活の立て直しは難しくなります。
| 段階 | 起きること | 根拠 |
|---|---|---|
| 返済を遅滞 | カードローンの債務は通知・催告なく当然に期限の利益を喪失(平成19年6月18日以降に入会した会員等) | AC会員規約第12条3項 |
| その翌日から | 残高全体に対し年率20.0%の遅延損害金が発生 | アコム公式FAQ/AC会員規約第31条 |
| 書面が届く | 会社からの請求書面。名称は公式に公表されていないため、差出人と表題で判断する | — |
| 裁判所から支払督促 | 受け取りから2週間以内に督促異議を申し立てられる。異議で通常訴訟へ | 裁判所「支払督促」/民訴395条 |
| 2週間経過 | 仮執行宣言が付く。債権者は強制執行の申立てが可能に | 民訴391条1項/裁判所「支払督促」 |
| 強制執行 | 給与や預金の差押え。差押命令は勤務先にも送達される。給与は原則4分の3が差押禁止 | 民執145条3項・152条1項 |
※実際の進み方は個別の事情により異なります。上表は公式に公表されている手続きの流れを整理したものです。
返済が難しく滞納が長引いてしまう場合は、少しでも早めに弁護士などの専門家に相談してください。
分割に戻すための次の一手=任意整理

一括では絶対に無理です。もう一度、分割にしてもらう方法はありませんか。

あります。それが任意整理です。一括になった残債務を、改めて分割し直す交渉のことです。
法テラスは任意整理を次のように説明しています。
💡 任意整理=私的な話し合い
「裁判所などの公的機関を利用せず、当事者が私的に話合いをして、支払額や支払方法について合意をする手続です。」(法テラス「任意整理とは何ですか。」)
つまり、相手の合意が要る手続きです。法テラスも任意整理のデメリットとして「自己破産と異なり、債権者との合意に基づき、支払をしていく手続のため、債権者の了解と支払原資が必要になる。」を挙げています。
💡 個社の対応は断定しません
アコムが任意整理にどう対応するかは公表されていません。そのため本記事では「応じる」「応じない」のいずれも断定しません。実際にどうなるかは、残高・遅れている期間・すでに裁判手続きに入っているか・提示できる返済計画によって変わります。自分のケースでの見通しは、面談で確認してください。
★アコムは「受任通知が法律上効く」相手
ここはアコムの大きな特徴です。アコムは公式サイトで「商号:アコム株式会社」「登録番号:関東財務局長(15)第00022号」「日本貸金業協会会員 第000002号」と公表しています=貸金業者です。
貸金業者には、弁護士等からの受任通知後の取立てについて法律の制限があります。
💡 クレジットカードのショッピングにはない規定
「債務者等が、貸付けの契約に基づく債権に係る債務の処理を弁護士、弁護士法人…若しくは司法書士若しくは司法書士法人(以下この号において「弁護士等」という。)に委託し、又はその処理のため必要な裁判所における民事事件に関する手続をとり、弁護士等又は裁判所から書面によりその旨の通知があつた場合において、正当な理由がないのに、債務者等に対し、電話をかけ、電報を送達し、若しくはファクシミリ装置を用いて送信し、又は訪問する方法により、当該債務を弁済することを要求し、これに対し債務者等から直接要求しないよう求められたにもかかわらず、更にこれらの方法で当該債務を弁済することを要求すること。」(貸金業法21条1項9号)
法テラスも「弁護士や司法書士が債務整理(任意整理・自己破産・個人再生等)の依頼を受け、貸金業者に対してその旨の通知を行った場合、通常、貸金業者からの連絡は止まります」と説明しています。取立ての電話や訪問に消耗している状態を、法律上の根拠をもって止められる相手だということです。
✅ このセクションのまとめ
一括請求が来た状態は、「分割で払う権利を失った状態」です。任意整理はその残債務を改めて分割し直す交渉で、放置して差押えまで進むのか、交渉に入るのか、という選択になります。
すでに裁判所から書面が届いている場合は期限があるため、少しでも早めに弁護士などの専門家に相談するようにしてください。
不安潰し:任意整理のデメリットと、それでも今動く理由

任意整理のデメリットも知っておきたいです。

隠しません。法テラスが挙げているものをそのまま出します。
| 法テラスが挙げる任意整理のデメリット(逐語) |
|---|
| 「自己破産と異なり、債権者との合意に基づき、支払をしていく手続のため、債権者の了解と支払原資が必要になる。」 |
| 「信用情報を取り扱う機関に登録されることにより、数年間は、借入れやクレジットカードの作成が難しくなる。」 |
出典:法テラス「任意整理のメリット・デメリットは何ですか。」(2026年9月時点)
信用情報への登録期間は機関ごとに公表されています。CICはクレジット情報を「契約中および契約終了から5年間」保有するとし、JICCは契約日が2019年10月1日以降の契約について、契約内容や返済状況に関する情報を「契約継続中及び契約終了後5年以内」としています。
💡 「動かなければ無傷」ではない
ただし、一括請求が来ている時点で、すでに長期の延滞が信用情報に記録されている可能性が高いです。「債務整理をすると傷がつく」のではなく、放置している間も傷はついています。判断材料がほしい場合は、CIC・JICCへの開示請求で自分の状態を確認できます。
そのうえで、今動いたほうがよい理由は3つあります。
| 今動いたほうがよい理由 | 根拠 |
|---|---|
| ① 「2週間」の期限を逃さずに済む | 「債務者は支払督促を受け取ってから2週間以内に、督促異議の申立てをすることができます。」(裁判所) |
| ② 年率20.0%の遅延損害金が積み上がる時間を止められる | 「遅延損害金(カードローンの場合は年率20.0%)」/計算は期限の利益喪失日の翌日からの経過日数(公式FAQ) |
| ③ 勤務先に差押命令が届く前に交渉に入れる | 差押命令は債務者及び第三債務者に送達される(民事執行法145条3項) |
※費用や進め方は事務所によって異なります。どの方法が合うかは面談で決まります。
一括請求の書面は「終わり」ではなく、期限つきの分岐点です。手元にある書面をそのまま持っていけば、今どの段階にいるのかは面談で判断できます。
万が一支払いが難しい場合は、少しでも早い段階で弁護士などの専門家に相談してください。
よくある質問
Q. なぜ督促の電話も来ていないのに、いきなり一括請求なのですか。
A. AC会員規約第12条3項が、一定の会員について「当社からの通知、催告がなくても当然に当社に対する債務について期限の利益を失い、残債務全額をただちに支払うものとします。」と定めているためです(対象=「平成19年6月18日以降に新たに入会した会員」等、ショッピング等の利用代金を除く債務)。連絡の有無にかかわらず、遅滞した時点で分割で払う権利を失います。
Q. 「訴訟等申立予告通知」は裁判所からの書類ですか。
A. 名称だけでは判断できません。アコムの公式サイトにはこの名称の説明ページが見当たらないため(2026年9月時点)、本記事では中身を推測しません。封筒と書面の差出人(裁判所か会社か)、表題、提出用の用紙が同封されているかを確認してください。裁判所からであれば、期限が定められています。
Q. 支払督促が届きました。何日以内に何をすればいいですか。
A. 裁判所は「債務者は支払督促を受け取ってから2週間以内に、督促異議の申立てをすることができます。」と案内しています。異議を申し立てると通常訴訟に移行します(民事訴訟法395条)。2週間動かないと仮執行宣言が付き、債権者は強制執行の申立てができる状態になります(同391条1項)。
Q. 督促異議を出せば、借金は消えますか。
A. 消えません。督促異議は、請求について争う場(訴訟)に移すための手続きです。支払う義務そのものがなくなるわけではありません。ただし期限内に出さなければ、争う機会を失ったまま強制執行に進める状態になります。
Q. 給料は全部差し押さえられますか。
A. いいえ。民事執行法152条1項は、給料等について「その支払期に受けるべき給付の四分の三に相当する部分…は、差し押さえてはならない。」と定めています。原則として4分の1が差押えの対象です。ただし同項には「(その額が標準的な世帯の必要生計費を勘案して政令で定める額を超えるときは、政令で定める額に相当する部分)」という上限があり、民事執行法施行令2条1項1号は毎月払いの場合を「三十三万円」としています。手取りの4分の3が33万円を超える人は、守られるのは33万円までです。また差押命令は「債務者及び第三債務者に送達しなければならない」(同145条3項)ため、給与差押えでは勤務先に書面が届きます。
Q. アコムに電話して分割に戻してもらえますか。
A. 相談窓口は公式に案内されています(アコム総合カードローンデスク 0120-629-215/受付時間:平日 9:00~18:00)。ただし「一括になったものを分割に戻す」制度は公表されていません。本記事では、応じてもらえるかどうかを断定しません。
Q. 弁護士に依頼すれば、取立ての電話は止まりますか。
A. アコムは公式に「登録番号:関東財務局長(15)第00022号」と公表している貸金業者です。貸金業法21条1項9号は、弁護士等又は裁判所から書面でその旨の通知があった場合に、正当な理由なく電話・電報・ファクシミリ・訪問の方法で本人に弁済を要求し、直接要求しないよう求められたにもかかわらず、さらにこれらの方法で要求することを禁じています。法テラスも「通常、貸金業者からの連絡は止まります」と説明しています。
まとめ:一括請求は終わりではなく、期限つきの分岐点
アコムから一括請求が来るのは、AC会員規約第12条3項が「当社からの通知、催告がなくても当然に」期限の利益を失うと定めているからです(対象=「平成19年6月18日以降に新たに入会した会員」等)。その翌日から、残高全体に年率20.0%の遅延損害金が積み上がります。
「訴訟等申立予告通知」という名称の説明はアコム公式にありません。見るべきなのは名前ではなく差出人です。裁判所から支払督促が届いているなら、受け取りから2週間以内に督促異議を申し立てられます。2週間を過ぎると仮執行宣言が付き、強制執行に進める状態になります。給与は原則4分の3が差押禁止ですが、差押命令は勤務先にも届きます。
任意整理は、一括になった残債務を改めて分割し直す交渉です。債権者の了解と支払原資が必要で、アコムがどう対応するかは公表されていません。ただしアコムは貸金業者なので、受任通知後の取立て制限が法律上効く相手です。書面に書かれた期限が過ぎる前に、現物を持って相談することが、結果として傷を浅く済ませることにつながります。
借金に関する相談は、無料で受け付けている窓口が多くあります。まずは話だけでも聞いてみるのがおすすめです。
📚 出典(公的機関・法令)を見る
- アコム AC会員規約(第12条1項柱書=「会員が次のいずれかに該当する場合には、当社からの通知、催告がなくても当然に当社に対する債務について期限の利益を失い、残債務全額をただちに支払うものとします。」/同項=「ショッピング等の利用代金について支払期日に弁済金の支払を遅滞し、当社から20日以上の相当な期間を定めてその支払を書面で催告されたにもかかわらず、その期間内に支払わなかったとき。」「破産申立または民事再生、特別清算、会社更生手続開始の申立があったとき。」/第12条3項=「前二項に定めるほか、次に定める会員が、本規約に基づく債務であるかを問わず当社に対する債務(ショッピング等の利用代金を除く。)の支払を遅滞したときは、当該会員は、当社からの通知、催告がなくても当然に当社に対する債務について期限の利益を失い、残債務全額をただちに支払うものとします。」「平成19年6月18日以降に新たに入会した会員」/第31条=「遅延損害金の計算方法は次のとおりとします。借入残高×遅延損害金年率÷365日(うるう年は366日)×期限の利益喪失日の翌日からの経過日数」) https://www.acom.co.jp/policy/ac/
- アコム公式FAQ「返済が遅れてしまうと、どうなるんですか?」(「また、遅延損害金(カードローンの場合は年率20.0%)をお支払いいただくことになります。」「【計算方法】「残高×遅延損害金年率÷365日(※1)×経過日数(※2)」が遅延損害金の計算方法となります。」「※2 期限の利益の喪失日の翌日からの経過日数となります。」) https://www.acom.co.jp/faq/77/
- アコム公式FAQ「返済金額や返済期日など、相談したい場合はどうしたらいいですか?」(「アコムチャットサービスもしくはアコム総合カードローンデスクまでお電話ください。お客さまのご相談を承ります。」「アコム総合カードローンデスク 0120-629-215」「受付時間:平日 9:00~18:00」) https://www.acom.co.jp/faq/61/
- アコム「お電話・チャットでの各種お問い合わせ窓口」(「商号:アコム株式会社」「登録番号:関東財務局長(15)第00022号 登録有効期間:2025年12月21日~2028年12月20日」「日本貸金業協会会員 第000002号」) https://www.acom.co.jp/inquiry/
- アコム「ご返済方法」(「6つのご返済方法をご用意しています。」=インターネット/アコムATM/提携ATM/振込/口座振替(自動引き落とし)/PayPayマネー) https://www.acom.co.jp/return/howto/
- 裁判所「支払督促」(「債務者が支払督促を受け取ってから2週間以内に異議の申立てをしなければ、裁判所は、債権者の申立てにより、支払督促に仮執行宣言を付さなければならず、債権者はこれに基づいて強制執行の申立てをすることができます。」「債務者は支払督促を受け取ってから2週間以内に、督促異議の申立てをすることができます。」「※異議が申し立てられると、通常訴訟に移行します。」「債務者は仮執行宣言付支払督促を受け取ってから2週間以内に、督促異議の申立てをすることができます。」「※債務者から督促異議の申立てがなかった場合、仮執行宣言付支払督促は確定します。」) https://www.courts.go.jp/saiban/syurui/syurui_minzi/minzi_25_22/index.html
- 裁判所「少額訴訟」(「民事訴訟のうち、60万円以下の金銭の支払を求める訴えについて、原則として1回の審理で紛争解決を図る手続です。」) https://www.courts.go.jp/saiban/syurui/syurui_minzi/minzi_25_02/index.html
- e-Gov法令検索「民事訴訟法」(391条1項=「債務者が電子支払督促の送達を受けた日から二週間以内に督促異議の申立てをしないときは、裁判所書記官は、債権者の申立てにより、電子支払督促に手続の費用額を併せて記録して仮執行の宣言をしなければならない。ただし、その宣言前に督促異議の申立てがあったときは、この限りでない。」/393条=「仮執行の宣言を付した電子支払督促の送達を受けた日から二週間の不変期間を経過したときは、債務者は、その支払督促に対し、督促異議の申立てをすることができない。」/395条=「適法な督促異議の申立てがあったときは、督促異議に係る請求については、その目的の価額に従い、支払督促の申立ての時に、支払督促を発した裁判所書記官の所属する簡易裁判所又はその所在地を管轄する地方裁判所に訴えの提起があったものとみなす。」) https://laws.e-gov.go.jp/law/408AC0000000109
- e-Gov法令検索「民事執行法」(145条3項=「差押命令は、債務者及び第三債務者に送達しなければならない。」/152条1項=「次に掲げる債権については、その支払期に受けるべき給付の四分の三に相当する部分(その額が標準的な世帯の必要生計費を勘案して政令で定める額を超えるときは、政令で定める額に相当する部分)は、差し押さえてはならない。」「二 給料、賃金、俸給、退職年金及び賞与並びにこれらの性質を有する給与に係る債権」) https://laws.e-gov.go.jp/law/354AC0000000004
- e-Gov法令検索「民事執行法施行令」(2条1項1号=差押えが禁止される額の上限について「支払期が毎月と定められている場合」は「三十三万円」) https://laws.e-gov.go.jp/law/355CO0000000230
- e-Gov法令検索「貸金業法」(21条1項9号=弁護士等又は裁判所から書面によりその旨の通知があつた場合において、正当な理由がないのに、債務者等に対し、電話をかけ、電報を送達し、若しくはファクシミリ装置を用いて送信し、又は訪問する方法により、当該債務を弁済することを要求し、これに対し債務者等から直接要求しないよう求められたにもかかわらず、更にこれらの方法で当該債務を弁済することを要求することの禁止) https://laws.e-gov.go.jp/law/358AC1000000032
- 法テラス よくある相談「任意整理とは何ですか。」(「裁判所などの公的機関を利用せず、当事者が私的に話合いをして、支払額や支払方法について合意をする手続です。」) https://www.houterasu.or.jp/site/faq/syakkin-niniseiri-001.html
- 法テラス よくある相談「任意整理のメリット・デメリットは何ですか。」(デメリット=「自己破産と異なり、債権者との合意に基づき、支払をしていく手続のため、債権者の了解と支払原資が必要になる。」「信用情報を取り扱う機関に登録されることにより、数年間は、借入れやクレジットカードの作成が難しくなる。」) https://www.houterasu.or.jp/site/faq/syakkin-niniseiri-002.html
- 法テラス よくある相談「弁護士や司法書士に債務整理を依頼すると、貸金業者からの連絡が止まるのですか。」(「通常、貸金業者からの連絡は止まります」) https://www.houterasu.or.jp/site/faq/syakkin-niniseiri-004.html
- CIC よくあるご質問「自己破産の登録は何年間ですか?」(※表題は自己破産だが、本文でクレジット情報一般の保有期間を「当社で保有するクレジット情報の保有期間は、契約中および契約終了から5年間です。」と案内しているため、本記事では保有期間の根拠として引用) https://www.cic.co.jp/faq/detail/cre/cre01/002585.html
- JICC「信用情報の内容と登録期間」(契約日2019年10月1日以降の契約内容・返済状況に関する情報=契約継続中及び契約終了後5年以内) https://www.jicc.co.jp/aboutus/credit-info/registration
本記事は一般的な情報提供であり、法的助言ではありません。個別の判断は弁護士・司法書士等の専門家にご相談ください。(制度・数値は2026年9月時点)
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