※本記事にはプロモーション(広告)が含まれています
・「オリコから残額を一括で払えという書面が届いた。もう分割には戻せないのか」
・「期限の利益喪失と書いてある。何をどうしたらいいのか分からない」
こんな不安を抱えている人も多いのではないでしょうか?
しかしオリコのクレジットカード会員規約 第18条(1)①は、「本規約に基づく債務の支払いを遅滞し、オリコから20日以上の相当な期間を定めた書面による催告を受けたにもかかわらず、その期限までに支払いがなかったとき。」を喪失の事由としています。書面が届いてから、20日以上の期間が置かれる建て付けです。
とはいえ、その期限を過ぎれば残額の全額が直ちに請求され、遅延損害金が積み上がり、裁判所からの書面、そして差押えまで進むのも事実です。
本記事では、オリコから一括請求が来たときに今どの段階にいるのかと、分割に戻すための次の一手=任意整理について紹介します。
すでに一括請求の書面が届いている人はもちろんのこと、「オリコの支払日(毎月27日)の引き落としに失敗したまま数か月たっている」という段階の人も、何がいつ起きるのかをしっかりと理解しておきましょう。

オリコから、残っている分を全額まとめて払えという書面が届きました。もう終わりですか。

いいえ。まずその書面に書かれた期限を見てください。オリコの規約は、買い物の代金については「20日以上の相当な期間を定めた書面による催告」を先に置いています。

期限を過ぎたら、どうなりますか。

その時点で当然に期限の利益を失い、全額を直ちに支払うことになります。逆に言えば、その期限までは、まだ交渉の余地が残っています。

弁護士に相談したら、それだけで一括請求されると聞いたのですが。

オリコのクレジットカード会員規約を読むかぎり、「弁護士に依頼した」こと自体を期限の利益喪失の事由とする文言は見当たりません(似た事由として「債務の整理、調整に関する申立てがあったとき。」はあります。後ほど詳しく見ます)。そしてすでに一括請求が来ている人は、相談より前の段階で喪失しています。
🔎 30秒でわかる結論
- ★一括になった理由は会員規約 第18条(1)=柱書「会員が次の何れかに該当したときは、当然に本規約に基づく一切の債務及びその他の契約に基づいてオリコに対し負担する一切の支払債務について期限の利益を失い、当該未払債務の全額を直ちにお支払い頂くものとします。」
- ★買い物の代金は「20日以上の書面催告」が先=第18条(1)①「本規約に基づく債務の支払いを遅滞し、オリコから20日以上の相当な期間を定めた書面による催告を受けたにもかかわらず、その期限までに支払いがなかったとき。」=支払方法(1回払い・リボ・分割)で区別していないのがオリコの特徴
- ★1回の遅滞でアウトなのは2つだけ=第18条(1)⑥「商品や権利の購入又は役務の受領が会員にとって営業のために又は営業としてする取引であるなど割賦販売法第35条の3の60第1項に該当する取引となる場合で、会員が返済金の支払いを1回でも遅滞したとき。」と、第18条(1)⑧「会員がカードキャッシングによる債務の支払いを1回でも怠ったとき」
- 「債務の整理、調整に関する申立てがあったとき。」も事由にある(第18条(1)⑤)。ただし規約本文に「弁護士に依頼した旨の通知」を事由とする文言は見当たらない(本記事が確認した令和8年3月2日版の規約)
- 遅延損害金はショッピングが年14.6%(①ボーナス一括払い ②2回払い以上は「遅延額に対して年率14.6%を乗じた額と分割支払金の残金に対して法定利率を乗じた額の何れか低い額」)、カードキャッシングは「遅延元金に対して年率18.0%を乗じた額」(規約別表)
- 遅れると手数料が乗る=再請求手続きは「1回につき330円(税込)」、書面での催告は「当該催告に要した費用(郵送料等の実費)」(第11条(3))
- カードは通知なく止まる=第25条(1)「オリコは、会員に通知することなくカードショッピング及びカードキャッシングの全部又は一部の利用を停止し、又は会員資格を喪失させることができる」。その事由に「期限の利益の喪失事由の何れかに該当した場合。」を含む
- ★裁判所からの支払督促には「2週間」=裁判所「債務者が支払督促を受け取ってから2週間以内に異議の申立てをしなければ…」。異議を出せば民事訴訟の手続に移行する
- オリコが任意整理にどう対応するかは公表されていないため、本記事では断定しない。自分のケースでどうなるかは無料相談で確認するのが最短
📖 この記事でわかること
- なぜ一括になったのか(オリコ会員規約 第18条)
- 他社と違う点=買い物の代金は支払方法を問わず「書面催告」が先
- 「弁護士に相談したら一括になる」は規約に書いてあるのか
- 遅れている間に乗っていく費用(遅延損害金と手数料)
- 裁判所から書面が届いたら、期限は「2週間」
- 分割に戻すための次の一手=任意整理
- 不安潰し:任意整理のデメリットと、それでも今動く理由
- よくある質問
なぜ一括になったのか(オリコ会員規約 第18条)

毎月払うつもりでいたのに、なぜ全額になるんですか。

「期限の利益」を失ったからです。分割やリボで少しずつ払える権利が、条件に触れた時点で消える仕組みになっています。
オリコのクレジットカード会員規約 第18条(1)の柱書は、次のとおりです。
💡 「当然に期限の利益を失い」
「会員が次の何れかに該当したときは、当然に本規約に基づく一切の債務及びその他の契約に基づいてオリコに対し負担する一切の支払債務について期限の利益を失い、当該未払債務の全額を直ちにお支払い頂くものとします。」(オリコ クレジットカード会員規約 第18条(1))
その事由が①〜⑧まで並んでいます。滞納に直結するのは①⑥⑧です。
| 号 | 規約の定め(逐語) | 書面での催告 |
|---|---|---|
| ★① | 「本規約に基づく債務の支払いを遅滞し、オリコから20日以上の相当な期間を定めた書面による催告を受けたにもかかわらず、その期限までに支払いがなかったとき。」 | 必要(20日以上) |
| ② | 「自ら振出した手形、小切手が不渡りになったとき又は一般の支払いを停止したとき。」 | 不要 |
| ③ | 「強制執行、仮処分、仮差押、滞納処分等の申立てを受けたとき。」 | 不要 |
| ④ | 「破産、民事再生、特別清算、会社更生その他裁判上の倒産手続きの申立てを受けもしくは自ら申立てたとき。」 | 不要 |
| ⑤ | 「債務の整理、調整に関する申立てがあったとき。」 | 不要 |
| ★⑥ | 「商品や権利の購入又は役務の受領が会員にとって営業のために又は営業としてする取引であるなど割賦販売法第35条の3の60第1項に該当する取引となる場合で、会員が返済金の支払いを1回でも遅滞したとき。」 | 不要(1回の遅滞) |
| ⑦ | 「会員が商品(権利も含む)の質入れ、譲渡、賃貸その他オリコの所有権を侵害するような行為をしたとき。」 | 不要 |
| ★⑧ | 「会員がカードキャッシングによる債務の支払いを1回でも怠ったとき(但し、利息制限法第1条第1項に規定する利率を超えない範囲においてのみ効力を有する)。」 | 不要(1回の遅滞) |
出典:オリコ クレジットカード会員規約(令和8年3月2日)(2026年9月時点)
もうひとつ、「オリコの請求により」失う段もあります(第18条(2))。そこには「失踪しもしくは刑事上の訴追を受け、又は本規約以外の契約に基づく債務について期限の利益を喪失する等、会員の信用状態が著しく悪化したとき。」などが並んでいます。こちらは自動ではなく、オリコからの請求が必要です。
万が一支払いが難しい場合は、少しでも早い段階で弁護士などの専門家に相談してください。
他社と違う点=買い物の代金は支払方法を問わず「書面催告」が先

他のカード会社では、1回払いだと催告なしで一括になると聞きました。

そこがオリコとの違いです。オリコの①は「本規約に基づく債務」としか書いていません。1回払いかリボかで分けていないんです。
カード会社によっては、1回払いやキャッシングについては1回の遅滞だけで当然に期限の利益を失うと定め、書面での催告が必要なのは分割払い・リボ払い等に限るという書き方をしているところがあります(本サイトで扱った楽天カード・三井住友カードの各会員規約がその型です)。オリコの第18条(1)①は、そうした支払方法の限定を置いていません。
| どの債務か | オリコの扱い(第18条(1)) |
|---|---|
| カードショッピング全般 (1回払い・2回払い・ボーナス一括・分割・リボ) | ①により、「20日以上の相当な期間を定めた書面による催告」を受け、その期限までに支払いがなかったときに喪失 |
| 営業のための取引など (割賦販売法35条の3の60第1項該当取引) | ⑥により、1回でも遅滞したときに喪失 |
| カードキャッシング | ⑧により、1回でも怠ったときに喪失 |
出典:オリコ クレジットカード会員規約(令和8年3月2日)第18条(1)①⑥⑧。法令・約款の解釈は個別の事情によります。
💡 ここ、勘違いされがち
これは「オリコなら安心」という話ではありません。書面が届いた時点で、20日以上という時計はもう動いています。その期限を過ぎれば、ほかのカード会社と同じく残額の全額が直ちに請求される状態になります。封を開けて、期限の日付を確認する——まずそこからです。
✅ このセクションのまとめ
オリコの書面は、最後通告であると同時に、最後のチャンスでもあります。期限内に動けるかどうかで、この先の選択肢の数が変わります。
そのため、少しでも早めに弁護士などの専門家に相談するようにしてください。
「弁護士に相談したら一括になる」は規約に書いてあるのか

相談すること自体が、規約違反になったりしませんか。

オリコのクレジットカード会員規約には、「弁護士に依頼した旨の通知を受けたとき」を期限の利益喪失の事由とする文言は見当たりません。カード会社によっては、その条項を明記しているところもあります。
本記事が確認したのは、オリコの公式サイトに掲載されているクレジットカード会員規約(令和8年3月2日)です。第18条(1)の事由①〜⑧(上の表に全数を掲載しています)をすべて確認しましたが、弁護士・司法書士への依頼そのものを事由とする記載は見当たりませんでした。
💡 ここ、正確に
ただし第18条(1)⑤には「債務の整理、調整に関する申立てがあったとき。」があります。「申立て」が具体的に何を指すかは、規約の文言だけでは確定できません。またここで述べているのは第18条(1)=「当然に」喪失する事由についての話で、第18条(2)には「オリコの請求により」喪失する事由として「会員の信用状態が著しく悪化したとき。」が置かれています。本記事では断定せず、事実として条文があることだけをお伝えします。なおすでに一括請求が届いている人は、相談より前の段階で期限の利益を失っていますので、相談によって新たに失うものはありません。
もうひとつ、カードそのものは早い段階で止まります。第25条(1)は「オリコは、会員に通知することなくカードショッピング及びカードキャッシングの全部又は一部の利用を停止し、又は会員資格を喪失させることができる」と定め、その事由に「本規約に基づく支払債務その他オリコに対する一切の支払債務の履行を怠った場合。」と「期限の利益の喪失事由の何れかに該当した場合。」を挙げています。
返済が難しく滞納が長引いてしまう場合は、少しでも早めに弁護士などの専門家に相談してください。
遅れている間に乗っていく費用(遅延損害金と手数料)

遅れている間に、いくらくらい増えているのでしょうか。

率は規約の別表で決まっています。ショッピングとキャッシングで違うので、順に見ましょう。
| 対象となる取引 | 計算方法(規約別表の逐語) |
|---|---|
| カードショッピング ①ボーナス一括払い ②2回払い以上 | 「遅延額に対して年率14.6%を乗じた額と分割支払金の残金に対して法定利率を乗じた額の何れか低い額」 |
| カードショッピング ③1回払い ④リボルビング払い ⑤割賦販売法第35条の3の60第1項に基づき適用除外とされる取引 | 「遅延額に対して年率14.6%を乗じた額」 |
| カードキャッシング | 「遅延元金に対して年率18.0%を乗じた額」 |
出典:オリコ クレジットカード会員規約(令和8年3月2日)別表<遅延損害金の計算方法>(2026年9月時点)
率そのものは第17条が定めています。「会員がカードのご利用代金のお支払いを遅滞した場合、会員はオリコに対し別表記載の内容で計算した遅延損害金を支払うものとします。」カードキャッシングの年18.0%は、他社でよく見る年20.0%より低い水準ですが、残っている元金にかかり続ける点は同じです。
さらに、遅れたこと自体で乗る費用もあります。第11条(3)は次の2つを会員の負担としています。
💡 書面が来るたびに費用が乗る
「支払いを遅滞したことによりオリコが振込用紙の送付、再度口座振替等の再請求手続きを行ったときは、1回につき330円(税込)。」
「支払いを遅滞したことによりオリコが書面による催告をしたときは、当該催告に要した費用(郵送料等の実費)。」(オリコ クレジットカード会員規約 第11条(3))
💡 ここ、勘違いされがち
「一括請求が来た=もう金額は動かない」ではありません。期限の利益を失ったあとも、残高全体に遅延損害金が乗り続けます。あとで和解して分割し直すときの総額も、待った分だけ大きくなります。
万が一支払いが難しい場合は、少しでも早い段階で弁護士などの専門家に相談してください。
裁判所から書面が届いたら、期限は「2週間」

裁判所と書かれた封筒も届きました。

そこがいちばん短い期限です。放っておくと、反論の機会そのものが無くなります。
裁判所は支払督促について、次のように説明しています。
💡 「2週間以内」
「債務者が支払督促を受け取ってから2週間以内に異議の申立てをしなければ、裁判所は、債権者の申立てにより、支払督促に仮執行宣言を付さなければならず、債権者はこれに基づいて強制執行の申立てをすることができます。」(裁判所「支払督促」)
異議を出せば手続きは変わります。裁判所は「債務者が支払督促に対し異議を申し立てると、請求額に応じ、地方裁判所又は簡易裁判所の民事訴訟の手続に移行します。」と説明しています。民事訴訟法395条も「適法な督促異議の申立てがあったときは、督促異議に係る請求については、その目的の価額に従い、支払督促の申立ての時に、支払督促を発した裁判所書記官の所属する簡易裁判所又はその所在地を管轄する地方裁判所に訴えの提起があったものとみなす。」と定めています。
差押えまで進んだ場合に守られる範囲も、条文で決まっています。民事執行法152条1項は、給料・賃金・俸給・退職年金・賞与等の債権について「その支払期に受けるべき給付の四分の三に相当する部分」を差し押さえてはならないと定めています。原則として4分の1が差押えの対象です(上限については下記)。
💡 「4分の1だけ」で終わらない人もいる
ただし上限があります。民事執行法152条1項は「四分の三に相当する部分」に続けて「(その額が標準的な世帯の必要生計費を勘案して政令で定める額を超えるときは、政令で定める額に相当する部分)」と定めており、民事執行法施行令2条1項1号は「支払期が毎月と定められている場合」の額を「三十三万円」としています。手取りの4分の3が33万円を超える人は、守られるのは33万円まで=差し押さえられる額は4分の1より大きくなります。
💡 ここが本当の分かれ目
金額より重いのが勤務先に知られることです。民事執行法145条3項は「差押命令は、債務者及び第三債務者に送達しなければならない。」と定めており、給与差押えでは第三債務者=勤務先に裁判所から書面が届きます。
裁判所から書面が届いているという方は、少しでも早めに債務整理を検討するのがおすすめです。
分割に戻すための次の一手=任意整理

一括では払えません。もう一度、分割にしてもらうことはできますか。

それを交渉するのが任意整理です。期限の利益を失ったあとの残債務を、改めて分割し直す話し合いになります。
法テラスは任意整理を「裁判所などの公的機関を利用せず、当事者が私的に話合いをして、支払額や支払方法について合意をする手続です。」と説明しています。裁判所を通さない、債権者との直接交渉です。
依頼すると請求の連絡が止まります。法テラスは「通常、貸金業者からの連絡は止まります」と説明しています。その裏づけが貸金業法21条1項9号で、弁護士等または裁判所から書面で通知があった場合に、正当な理由なく電話・電報・ファクシミリ・訪問の方法で弁済を要求し、これに対し債務者等から直接要求しないよう求められたにもかかわらず、更にこれらの方法で弁済を要求することを禁じています。
💡 受任通知が効く根拠
株式会社オリエントコーポレーションは貸金業者として登録があります(会員規約の〈お問合せ窓口〉に「登録番号 関東財務局長(15)第00139号」と記載)。カードキャッシング部分については、この規制が正面から効く相手です。
💡 ここ、正確に
ショッピング部分(割賦販売法の領域)には、貸金業法21条1項9号と同じ規定はありません(e-Gov法令検索の割賦販売法の本文で確認)。ただし法テラスは、貸金業者や債権回収会社以外の債権者についても「通常、弁護士や司法書士が債務整理を受任することにより、直接の連絡が止まることがほとんどです」と説明しています。
「オリコは任意整理に応じてくれるのか」は、公表されていないため本記事では断定しません。法テラスが説明するとおり、任意整理は「債権者の了解と支払原資が必要になる」手続きです。残高・遅れの長さ・収入の状況で一件ずつ変わります。書面に書かれた期限が過ぎる前に、現物を持って相談するのが最短です。
そのため、少しでも早めに弁護士などの専門家に相談するようにしてください。
不安潰し:任意整理のデメリットと、それでも今動く理由

信用情報に傷がつくのが怖くて、ずっと動けずにいました。

デメリットは先に全部お伝えします。そのうえで、放置した場合と比べてください。
法テラスは任意整理のデメリットとして、次の2点を挙げています。
💡 公的機関が示すデメリット
「自己破産と異なり、債権者との合意に基づき、支払をしていく手続のため、債権者の了解と支払原資が必要になる。」
「信用情報を取り扱う機関に登録されることにより、数年間は、借入れやクレジットカードの作成が難しくなる。」(法テラス)
期間の目安は各機関が公表しています。CICは「当社で保有するクレジット情報の保有期間は、契約中および契約終了から5年間です。」と案内し、JICCは契約日が2019年10月1日以降の契約について、契約内容・返済状況に関する情報を契約継続中および契約終了後5年以内としています。
任意整理を選んだ場合に起きること
- 信用情報に登録され、数年間は借入れ・カード作成が難しくなる(目安5年程度・機関差あり)
- 手続き中は新たな借入れができない
- 弁護士・司法書士の費用がかかる
- 債権者の了解と支払原資が必要で、必ず合意できるとは限らない
このまま放置した場合に起きること
- ショッピングは年14.6%、キャッシングは年18.0%の遅延損害金が乗り続ける(①ボーナス一括払い・②2回払い以上は、年14.6%の額と法定利率で計算した額のいずれか低いほう)
- 再請求手続きのたびに330円(税込)と書面催告の実費が加わる
- カードは通知なく止まり、会員資格を喪失することがある(第25条(1))
- 書面の期限を過ぎれば、残額の全額が直ちに請求される
- 裁判所から支払督促が届き、2週間を逃せば強制執行へ
- 延滞が続けば、返済状況として信用情報に登録される(CIC・JICCとも契約内容・返済状況に関する情報を登録の対象にしている)
判断の中心はここです。一括請求が来ている時点で、支払いの遅れはすでに起きています。「任意整理をすると信用情報に傷がつくから避けたい」という理由で止まっても、延滞が続けば登録は同じように起こります。違うのは、遅延損害金と手数料が増え続けるか、裁判所の手続きまで進むかです。早く動いたほうが、結果として傷は浅く済みます。
書面に書かれた期限が迫っているという方は、少しでも早めに債務整理を検討するのがおすすめです。
よくある質問
Q. オリコから一括請求の書面が来ました。まだ間に合いますか。
A. 書面に書かれた期限次第です。会員規約 第18条(1)①は「オリコから20日以上の相当な期間を定めた書面による催告を受けたにもかかわらず、その期限までに支払いがなかったとき。」を喪失の事由としています。その期限が過ぎるまでは、まだ交渉の余地があります。まず封を開け、日付を確認してください。
Q. キャッシングも同じですか。
A. いいえ。第18条(1)⑧は「会員がカードキャッシングによる債務の支払いを1回でも怠ったとき」を事由としています。キャッシングには書面催告という関門がありません。ただし同号には「但し、利息制限法第1条第1項に規定する利率を超えない範囲においてのみ効力を有する」というただし書きが付いています。
Q. 弁護士に相談したら、それだけで一括請求されませんか。
A. 本記事が確認したオリコのクレジットカード会員規約(令和8年3月2日)の第18条には、弁護士等への依頼そのものを期限の利益喪失の事由とする文言は見当たりませんでした。ただし第18条(1)⑤に「債務の整理、調整に関する申立てがあったとき。」があります。いずれにせよすでに一括請求が届いている人は、その前の段階で期限の利益を失っています。
Q. 遅延損害金は何%ですか。
A. 規約の別表によると、カードショッピングの③1回払い ④リボルビング払い ⑤割賦販売法第35条の3の60第1項に基づき適用除外とされる取引は「遅延額に対して年率14.6%を乗じた額」、①ボーナス一括払い ②2回払い以上は「遅延額に対して年率14.6%を乗じた額と分割支払金の残金に対して法定利率を乗じた額の何れか低い額」です。カードキャッシングは「遅延元金に対して年率18.0%を乗じた額」です。
Q. カードはどうなりますか。
A. 第25条(1)により、「オリコは、会員に通知することなくカードショッピング及びカードキャッシングの全部又は一部の利用を停止し、又は会員資格を喪失させることができる」とされています。その事由には「期限の利益の喪失事由の何れかに該当した場合。」が含まれます。
Q. 支払督促が届きました。何日以内に何をすればいいですか。
A. 裁判所は「債務者が支払督促を受け取ってから2週間以内に異議の申立てをしなければ、裁判所は、債権者の申立てにより、支払督促に仮執行宣言を付さなければならず、債権者はこれに基づいて強制執行の申立てをすることができます。」と説明しています。異議を申し立てると民事訴訟の手続に移行します。
Q. 給料は全部差し押さえられますか。
A. いいえ。民事執行法152条1項は、給料等について「その支払期に受けるべき給付の四分の三に相当する部分」を差し押さえてはならないと定めています。原則として4分の1が対象です。ただし同項には「(その額が標準的な世帯の必要生計費を勘案して政令で定める額を超えるときは、政令で定める額に相当する部分)」という上限があり、民事執行法施行令2条1項1号は毎月払いの場合を「三十三万円」としています。手取りの4分の3が33万円を超える人は、守られるのは33万円までです。また差押命令は「債務者及び第三債務者に送達しなければならない。」(同145条3項)ため、勤務先に書面が届きます。
Q. オリコは任意整理に応じてくれますか。
A. 公表されていないため、本記事では断定しません。任意整理は法テラスが説明するとおり「裁判所などの公的機関を利用せず、当事者が私的に話合いをして、支払額や支払方法について合意をする手続」で、債権者の了解と支払原資が必要です。見通しは、残高・遅れの長さ・収入の状況を見たうえで、無料相談で確認するのが最短です。
まとめ:書面の期限が、いちばん動かせる分岐点
オリコの一括請求は、クレジットカード会員規約 第18条(1)が「当然に…期限の利益を失い、当該未払債務の全額を直ちにお支払い頂くものとします。」と定めているために起きます。ただし買い物の代金については、①が「20日以上の相当な期間を定めた書面による催告」を先に置いており、支払方法で区別していません。1回の遅滞でアウトになるのは、⑥(営業のための取引など)と⑧(カードキャッシング)です。
放置している間に増えるのは、ショッピング年14.6%・キャッシング年18.0%の遅延損害金(①ボーナス一括払い・②2回払い以上は法定利率で計算した額との低いほう)と、再請求手続き1回につき330円(税込)・書面催告の実費です。カードは「会員に通知することなく」止まります(第25条(1))。そして裁判所から支払督促が届けば「2週間」という最短の期限が始まります。
任意整理は、一括になった残債務を改めて分割し直す交渉です。オリコがどう対応するかは公表されていません。それでも、書面に書かれた期限が過ぎる前に相談したほうが、選べる手は確実に多く残ります。
借金に関する相談は、無料で受け付けている窓口が多くあります。まずは話だけでも聞いてみるのがおすすめです。
📚 出典(公的機関・法令)を見る
- オリコ クレジットカード会員規約(令和8年3月2日・PDF)(第11条(3)①=「支払いを遅滞したことによりオリコが振込用紙の送付、再度口座振替等の再請求手続きを行ったときは、1回につき330円(税込)。」同②=「支払いを遅滞したことによりオリコが書面による催告をしたときは、当該催告に要した費用(郵送料等の実費)。」/第17条=「会員がカードのご利用代金のお支払いを遅滞した場合、会員はオリコに対し別表記載の内容で計算した遅延損害金を支払うものとします。」/別表<遅延損害金の計算方法>カードショッピング=「①ボーナス一括払い②2回払い以上」は「遅延額に対して年率14.6%を乗じた額と分割支払金の残金に対して法定利率を乗じた額の何れか低い額」、「③1回払い ④リボルビング払い⑤割賦販売法第35条の3の60第1項に基づき適用除外とされる取引」は「遅延額に対して年率14.6%を乗じた額」、カードキャッシング=「遅延元金に対して年率18.0%を乗じた額」/第18条(1)柱書=「会員が次の何れかに該当したときは、当然に本規約に基づく一切の債務及びその他の契約に基づいてオリコに対し負担する一切の支払債務について期限の利益を失い、当該未払債務の全額を直ちにお支払い頂くものとします。」同①=「本規約に基づく債務の支払いを遅滞し、オリコから20日以上の相当な期間を定めた書面による催告を受けたにもかかわらず、その期限までに支払いがなかったとき。」同②=「自ら振出した手形、小切手が不渡りになったとき又は一般の支払いを停止したとき。」同③=「強制執行、仮処分、仮差押、滞納処分等の申立てを受けたとき。」同④=「破産、民事再生、特別清算、会社更生その他裁判上の倒産手続きの申立てを受けもしくは自ら申立てたとき。」同⑤=「債務の整理、調整に関する申立てがあったとき。」同⑥=「商品や権利の購入又は役務の受領が会員にとって営業のために又は営業としてする取引であるなど割賦販売法第35条の3の60第1項に該当する取引となる場合で、会員が返済金の支払いを1回でも遅滞したとき。」同⑧=「会員がカードキャッシングによる債務の支払いを1回でも怠ったとき(但し、利息制限法第1条第1項に規定する利率を超えない範囲においてのみ効力を有する)。」/第18条(2)柱書=「会員が、次の何れかの事由に該当したときは、オリコの請求により、本規約に基づく一切の債務及びその他の契約に基づいてオリコに対して負担する一切の支払債務について、期限の利益を失い、当該支払債務の全額を直ちにお支払い頂くものとします。」同②=「失踪しもしくは刑事上の訴追を受け、又は本規約以外の契約に基づく債務について期限の利益を喪失する等、会員の信用状態が著しく悪化したとき。」/第25条(1)柱書=「会員が、次の各号の何れかに該当したときは、オリコは、会員に通知することなくカードショッピング及びカードキャッシングの全部又は一部の利用を停止し、又は会員資格を喪失させることができるものとし、これらの措置とともに、加盟店に対し当該カードの無効を通知することがあります。」同③=「本規約に基づく支払債務その他オリコに対する一切の支払債務の履行を怠った場合。」同④=「期限の利益の喪失事由の何れかに該当した場合。」/〈お問合せ窓口〉=「株式会社オリエントコーポレーション」「登録番号 関東財務局長(15)第00139号」/※第18条の①〜⑧に、弁護士等への依頼そのものを期限の利益喪失の事由とする文言は無い=2026年9月時点の規約本文で確認) https://www.orico.co.jp/terms/card/partnership/pdf/kiyaku/9P-09-0020-04_2601.pdf
- オリコ「入金が間に合わなかったら」(「オリコのお支払日は毎月27日です。」「27日に引き落としが出来なかったお客さまへ お客さまのご契約状況により、翌月12日(土日祝祭日の場合は、翌営業日)に再引き落としを行います。」「※契約に基づき、遅延損害金・再請求手数料等の手数料を申し受けます。」「※カードのご利用は、弊社にてご入金確認が出来るまで制限させて頂いております。」) https://www.orico.co.jp/support/inquire_servicecenter_01/
- 株式会社オリエントコーポレーション 会社概要(「商号 株式会社オリエントコーポレーション(英訳名:Orient Corporation)」) https://www.orico.co.jp/company/corporate/about/
- 裁判所「支払督促」(「債務者が支払督促を受け取ってから2週間以内に異議の申立てをしなければ、裁判所は、債権者の申立てにより、支払督促に仮執行宣言を付さなければならず、債権者はこれに基づいて強制執行の申立てをすることができます。」「債務者が支払督促に対し異議を申し立てると、請求額に応じ、地方裁判所又は簡易裁判所の民事訴訟の手続に移行します。」) https://www.courts.go.jp/saiban/syurui/syurui_minzi/minzi_25_22/index.html
- e-Gov法令検索「民事訴訟法」(395条=「適法な督促異議の申立てがあったときは、督促異議に係る請求については、その目的の価額に従い、支払督促の申立ての時に、支払督促を発した裁判所書記官の所属する簡易裁判所又はその所在地を管轄する地方裁判所に訴えの提起があったものとみなす。」) https://laws.e-gov.go.jp/law/408AC0000000109
- e-Gov法令検索「民事執行法」(145条3項=「差押命令は、債務者及び第三債務者に送達しなければならない。」/152条1項=給料、賃金、俸給、退職年金及び賞与並びにこれらの性質を有する給与に係る債権について「その支払期に受けるべき給付の四分の三に相当する部分」は差し押さえてはならない) https://laws.e-gov.go.jp/law/354AC0000000004
- e-Gov法令検索「民事執行法施行令」(2条1項1号=差押えが禁止される額の上限について「支払期が毎月と定められている場合」は「三十三万円」) https://laws.e-gov.go.jp/law/355CO0000000230
- e-Gov法令検索「貸金業法」(21条1項9号=弁護士等又は裁判所から書面によりその旨の通知があつた場合において、正当な理由がないのに、債務者等に対し、電話をかけ、電報を送達し、若しくはファクシミリ装置を用いて送信し、又は訪問する方法により、当該債務を弁済することを要求し、これに対し債務者等から直接要求しないよう求められたにもかかわらず、更にこれらの方法で当該債務を弁済することを要求することの禁止) https://laws.e-gov.go.jp/law/358AC1000000032
- e-Gov法令検索「割賦販売法」(貸金業法21条1項9号に相当する、弁護士等からの受任通知後の直接取立てを制限する規定は置かれていない=法令本文で確認) https://laws.e-gov.go.jp/law/336AC0000000159
- 法テラス よくある相談「任意整理とは何ですか。」(「裁判所などの公的機関を利用せず、当事者が私的に話合いをして、支払額や支払方法について合意をする手続です。」) https://www.houterasu.or.jp/site/faq/syakkin-niniseiri-001.html
- 法テラス よくある相談「任意整理のメリット・デメリットは何ですか。」(デメリット=「自己破産と異なり、債権者との合意に基づき、支払をしていく手続のため、債権者の了解と支払原資が必要になる。」「信用情報を取り扱う機関に登録されることにより、数年間は、借入れやクレジットカードの作成が難しくなる。」) https://www.houterasu.or.jp/site/faq/syakkin-niniseiri-002.html
- 法テラス よくある相談「弁護士や司法書士に債務整理を依頼すると、貸金業者からの連絡が止まるのですか。」(「通常、貸金業者からの連絡は止まります」/「貸金業者や債権回収会社以外の債権者(銀行、個人債権者など)については、法的に直接の取立てが禁じられているわけではありませんが、通常、弁護士や司法書士が債務整理を受任することにより、直接の連絡が止まることがほとんどです」) https://www.houterasu.or.jp/site/faq/syakkin-niniseiri-004.html
- CIC よくあるご質問「自己破産の登録は何年間ですか?」(※表題は自己破産だが、本文でクレジット情報一般の保有期間を「当社で保有するクレジット情報の保有期間は、契約中および契約終了から5年間です。」と案内しているため、本記事では保有期間の根拠として引用) https://www.cic.co.jp/faq/detail/cre/cre01/002585.html
- JICC「信用情報の内容と登録期間」(契約日2019年10月1日以降の契約内容・返済状況に関する情報=契約継続中及び契約終了後5年以内) https://www.jicc.co.jp/aboutus/credit-info/registration
本記事は一般的な情報提供であり、法的助言ではありません。個別の判断は弁護士・司法書士等の専門家にご相談ください。(制度・数値は2026年9月時点)
▼あわせて読みたい
- オリコが今月払えない…待ってもらえる?翌月12日の再引き落としと任意整理を公式情報で解説
- 楽天カードから一括請求が来たら分割に戻せる?規約第21条と「2週間」の期限を公式情報で解説
- アコムから一括請求が来たら分割に戻せる?訴訟等申立予告通知と「2週間」の期限を公式情報で解説
- 督促状・裁判所からの通知が届いたら?放置した場合に起きることと「2週間」の期限
- 給料や銀行口座を差し押さえられたら?守られる範囲と「4週間」の期限、止める方法を解説
- 任意整理ができないケースとは?できない人・応じない会社・和解できないときの次の手を公式情報で解説
- 任意整理のデメリットは?ブラックリスト(信用情報)の登録期間と生活への影響
- 一括請求が払えないとどうなる?支払督促・訴訟・差し押さえまでの「2週間」の期限と止める方法を法令で解説
- 給料の差し押さえはいつから?予告なしで会社に届く?滞納から差し押さえまでの流れと止める方法を法令で解説
- 裁判に負けた・判決が出たけど払えない…分割にできる?差し押さえまでの期限と止める方法を法令で解説

