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・「100万円くらいで任意整理なんて大げさだ。もっと大きな借金の人がやるものだ」
・「少額だと弁護士に断られる。費用のほうが高くついて損をする」
こんなふうに思って、相談を先延ばしにしている人も多いのではないでしょうか?
しかし、任意整理に「いくら以上」という下限はありません。法テラスは任意整理を「裁判所などの公的機関を利用せず、当事者が私的に話合いをして、支払額や支払方法について合意をする手続」と説明しており、金額の条件はありません。費用の公的な目安は法テラスの立替基準で1社43,000円。一方、100万円を利息制限法の上限(元本100万円以上は年15%)で借りていると、利息は年15万円=月12,500円で、月3万円払っても元本は17,500円しか減りません。
とはいえ、100万円は個人再生では1円も減らず(最低弁済額の下限が100万円)、自己破産は財産や資格に影響が出るため、100万円で選べる手続きは実質任意整理か自己破産かの二択で、放置すれば遅延損害金は年20%まで積み上がるのも事実です。
本記事では、100万円(および150万円)の借金を任意整理した場合の月々の返済額、費用と利息の比較、「少額だから意味がない」が本当か、そして100万円で選べる手続きについて紹介します。
現在すでに返済がきつい人はもちろんのこと、まだ払えてはいるがリボやカードローンの残高が100万円前後で止まったまま動かないという人も、任意整理をしたら月々いくらになるのかをしっかりと理解しておきましょう。

リボとカードローンで100万円ちょっとあります。任意整理って、もっと借金が大きい人がするものですよね? 100万円くらいで相談したら笑われませんか。

笑われません。任意整理に金額の下限はないんです。100万円なら36回で月27,777円、60回で月16,666円。大事なのは金額の大きさより、いま払っているお金の中身です。

中身……。毎月3万円払っているんですが、残高がほとんど減っていないのは気になっています。

それが答えです。上限の利率だと3万円のうち12,500円は利息。「少額だから意味がない」かどうかは、費用と利息を並べればすぐ分かります。順番に見ていきましょう。
🔎 30秒でわかる結論
- 100万円を任意整理した場合の月々の目安=36回で27,777円/48回で20,833円/60回で16,666円(和解後に利息がつかない仮定・返済回数に公的な決まりはない)
- 150万円なら36回で41,666円/60回で25,000円。任意整理に金額の下限はない
- いまの返済は、利息制限法の上限(100万円以上=年15%)なら100万円で利息だけ年15万円=月12,500円。月3万円払っても元本は17,500円しか減らない計算
- 費用の公的な目安=法テラスの立替基準で1社43,000円・2社64,500円・3社86,000円=上限利率なら半年分ほどの利息に相当。「費用倒れ」かどうかは利息の内訳を見れば分かる
- 100万円では個人再生は1円も減らない(民事再生法231条2項4号=最低弁済額の下限100万円)。選べるのは実質任意整理か自己破産か
- 100万円なら全社140万円以下=認定司法書士も候補(最高裁 平成28年6月27日判決)。ただし1社から150万円なら弁護士
- 「少額」でも放置すれば遅延損害金は年20%(100万円で年20万円)、支払督促・差押えの流れは同じ。残高と利息の内訳をメモして、まず無料相談で「任意整理する意味があるか」を数字で確かめるのが最短
📖 この記事でわかること
- 結論:100万円を任意整理すると月々いくら?(返済回数別の早見表)
- 「少額だから意味がない」は本当か(費用と利息を並べる)
- 100万円で選べる手続きは実質2つ(個人再生は減らない)
- 100万円なら司法書士に頼める?(140万円の判定)
- 不安潰し:任意整理のデメリットと、それでも今動く理由
- 放置すると100万円はどうなるか
- よくある質問
結論:100万円を任意整理すると月々いくら?(返済回数別の早見表)
まず数字から見ます。下の表は、和解後に利息がつかない条件で、残高(元本)だけを均等に分割した場合の月々の額です。端数は最終回で調整するものとして、1円未満は切り捨てています。
| 残高 | 36回(3年) | 48回(4年) | 60回(5年) |
|---|---|---|---|
| 100万円 | 27,777円 | 20,833円 | 16,666円 |
| 120万円 | 33,333円 | 25,000円 | 20,000円 |
| 150万円 | 41,666円 | 31,250円 | 25,000円 |
計算:残高÷返済回数(和解後に利息がつかない仮定・1円未満切り捨て)。実際の条件は債権者ごとの合意で決まります。
💡 この表の前提(必ず読んでください)
この表には3つの前提があります。①和解後に利息がつかないという条件で合意できた場合の計算であること(法テラスの説明は「支払額や支払方法について合意をする手続」までで、利息の扱いは債権者ごとの合意で決まります)。②返済回数に公的な決まりはないこと(36回・48回・60回は計算例です)。③任意整理は1社ごとの和解なので、月々の合計は各社の和解額を足したものになること。この3つを満たさない条件で和解した場合、表の額とは変わります。
100万円の場合、月16,666円(60回)が払えるかどうかが最初の分かれ目です。手取りから家賃・食費・光熱費・通信費を引いた残りがこれを上回るなら、任意整理は現実的な選択肢です。今の返済額が月3万円前後なら、多くの場合ここは超えています。
万が一支払いが難しい場合は、少しでも早い段階で弁護士などの専門家に相談してください。
「少額だから意味がない」は本当か(費用と利息を並べる)

でも、弁護士さんの費用を払ったら、結局あまり変わらないんじゃないですか?

そこは費用と利息を同じ表に並べると答えが出ます。100万円の借金は、上限の利率だと利息だけで年15万円です。
① いま払っている利息(利息制限法の上限で計算)
貸金業者やカード会社が取れる利息の上限は、利息制限法1条で決まっています。元本10万円未満は年2割、10万円以上100万円未満は年1割8分、100万円以上は年1割5分です。この上限は契約ごとの元本で判定されるため、100万円を1社から借りていれば年15%、3社から30万円台ずつ借りていれば各社18%が上限です。
| 借り方 | 上限利率 | 年間の利息(上限で計算) | 月あたり | 月3万円返済のうち元本に回る額 |
|---|---|---|---|---|
| 1社から100万円 | 年15% | 150,000円 | 12,500円 | 17,500円 |
| 3社から合計100万円(各社100万円未満) | 各社 年18% | 180,000円 | 15,000円 | 15,000円 |
| 1社から150万円 | 年15% | 225,000円 | 18,750円 | 11,250円 |
| (参考)遅延損害金の上限 | 年20% | 100万円で200,000円 | 16,666円 | — |
出典:e-Gov法令検索「利息制限法」1条・7条1項(2026年9月時点)
月3万円払っている人の場合、元本に回るのは15,000円〜17,500円です。残高が減れば利息も減るので実際の完済はもう少し早まりますが、初めの数年は「払っているのに減らない」状態が続きます。金融庁も、リボ払いについて「借入残高がある限り支払いは続き……知らないうちに全体の返済額が増えているケースもあります」と注意しています。
② 任意整理の費用(公的な目安)
| 債権者数 | 着手金 | 実費 | 合計 |
|---|---|---|---|
| 1社 | 33,000円 | 10,000円 | 43,000円 |
| 2社 | 49,500円 | 15,000円 | 64,500円 |
| 3社 | 66,000円 | 20,000円 | 86,000円 |
| 4社 | 88,000円 | 20,000円 | 108,000円 |
出典:法テラス「任意整理 費用の目安」(2026年9月時点)
同じページには「原則として報酬金は発生しませんが、過払金を回収できた場合、報酬金が発生します」「実際の費用は、事件の内容等により審査によって決まります」とあります。これは法テラスの立替制度を使う場合の目安で、利用には収入・資産が一定基準以下であることなど3つの条件と審査があり、立て替えられた費用は「分割でのお支払いとなります。利息等はありません」。一般の事務所に直接依頼する場合、日弁連は「弁護士の費用は、個々の弁護士がその基準を定めることになっており、標準小売価格というようなものはありません」としていますが、上限ルールはあります(日弁連=解決報酬金1社あたり2万円以下が原則、商工ローンは5万円以下・減額報酬10%以下・着手金は上限規制なしだが計算手数料等の名目の手数料は禁止/日司連=1社あたり合計50,000円以下)。
💡 費用倒れかどうかの見方
100万円を3社から借りている人の場合、法テラスの目安は86,000円。上限利率で計算した年間の利息(180,000円)の半年分ほどです。和解後に利息がつかない条件で合意できれば、費用は初めの半年で利息に見合い、その後は払った分がそのまま元本に充たる計算になります。合意できるかは債権者との話し合いで決まり保証はありませんが、「少額だから意味がない」かどうかは、金額の大小ではなく利息の内訳で決まることは押さえてください。
任意整理の意味は、利息の話だけではありません。返済の期限が決まる(リボは「借入残高がある限り支払いは続き」ます)、受任の通知で督促が止まる(法テラス「通常、貸金業者からの連絡は止まります」)。利息・期限・督促——この3つが、100万円でも任意整理をする理由です。
残高が100万円前後で止まったまま何年も動いていない、利息の内訳を見たことがないという方は、少しでも早めに債務整理を検討するのがおすすめです。
100万円で選べる手続きは実質2つ(個人再生は減らない)

借金を減らす方法って、個人再生とか自己破産もありますよね。100万円だとどれがいいんですか?

100万円では、個人再生をしても1円も減りません。法律で「最低100万円は返す」と決まっているからです。だから実質は任意整理か自己破産かの二択になります。
個人再生でいくら返せばよいかの下限は、民事再生法231条2項に定めがあります。4号=総額3,000万円以下の場合、計画弁済総額が「基準債権の総額の5分の1」または「100万円」のいずれか多い額(総額が100万円未満ならその総額)を下回ると、再生計画は認可されません。100万円の5分の1は20万円ですが、100万円のほうが多いので、下限は100万円=全額です。裁判所の手続き・官報掲載・予納金という代償を払って、返す額は変わらない——100万円の借金に個人再生は合いません。
自己破産はどうでしょうか。千葉地方裁判所の説明書は「破産手続を開始するかどうかは、申立人がその収入や財産によって借金を返済することができるかどうかで判断されます。借金の額だけで決まるわけではありません」としています。つまり100万円でも、収入や財産で返せない状態なら自己破産は可能です。ただし、免責許可決定が確定すれば支払義務はなくなる一方で、財産の処分(自由財産=99万円以下の現金などは残せる。破産法34条3項1号)・手続中の資格制限・官報掲載があり、浪費や賭博による借金は免責不許可事由(破産法252条1項4号)として審査されます(2項の裁量免責あり)。
| あなたが月々払える上限 | 100万円で現実的な選択肢 | 根拠・代償 |
|---|---|---|
| 約2.8万円以上 | 任意整理(36回) | 100万円÷36回=27,777円 |
| 約1.7万円〜2.8万円 | 任意整理(48〜60回) | 100万円÷60回=16,666円。回数は債権者との合意しだい |
| 約1.7万円も継続して払えない/収入の見込みがない | 自己破産を含めて検討 | 「借金の額だけで決まるわけではない」(千葉地裁)。財産処分・資格制限・官報・免責不許可事由の審査 |
| (参考)個人再生 | 100万円では意味がない | 最低弁済額の下限100万円(民事再生法231条2項4号) |
この判定を自分だけでしなくていいのがルールです。日弁連の「債務整理事件処理の規律を定める規程」3条は、受任する予定の弁護士が「当該債務者と自ら面談をして」、「資産、収入、生活費その他の生活状況」を聴取しなければならないと定めています。日司連の「債務整理事件の処理に関する指針」7条3項も「破産手続・民事再生手続の申立てを選択することが適切であるにもかかわらず、安易に任意整理の手続を選択してはならない」としています。面談で収入と生活費を出せば、100万円で任意整理が合うかどうかはプロが判定します。
そのため、少しでも早めに弁護士などの専門家に相談するようにしてください。
100万円なら司法書士に頼める?(140万円の判定)

司法書士のほうが費用が安いと聞きました。100万円なら司法書士でいいですか?

100万円が合計なら、全社140万円以下なので認定司法書士も候補です。ただし「安い」と決まっているわけではなく、上限ルールが違うだけです。
司法書士が代理できる範囲は司法書士法3条1項7号で「裁判所法33条1項1号に定める額」=140万円までとされ、最高裁判所(平成28年6月27日判決)はこの140万円を「当該債務整理の対象となる個別の債権の価額」で判定すると判断しています。合計ではなく1社ごとです。借金の合計が100万円なら、どの借入先も140万円以下なので、法務大臣の認定を受けた認定司法書士(司法書士法3条2項)も弁護士も候補になります。
💡 150万円の人はここに注意
1社から150万円を借りている場合は弁護士です。その債権の裁判外の和解は司法書士では代理できません。「150万 任意整理」で調べている人は、借入先ごとの残高を先に確認してください。合計150万円でも、1社あたりが140万円以下ならどちらも候補です。
| 項目 | 弁護士(日弁連の規程) | 司法書士(日司連の指針) |
|---|---|---|
| 着手金 | 上限規制なし(計算手数料・管理手数料などの名目の手数料は禁止) | 1社あたり合計50,000円以下に含まれる(9条) |
| 解決報酬金 | 1社あたり2万円以下が原則(商工ローンは5万円以下) | 独立した区分はなく、上の50,000円以下に含まれる |
| 減額報酬 | 減額分の10%以下 | 減額され、又は免れた元本金額の10%以下(10条) |
| その他の名目 | 個別手数料は原則受領禁止(規程11条) | 名目のいかんにかかわらず禁止(13条) |
出典:日弁連「債務整理の弁護士報酬のルールについて」/日司連「債務整理事件の処理に関する指針」(2026年9月時点)
100万円を2社から借りている人なら、司法書士の上限は合計100,000円以下という計算になります。実際の金額は事務所ごとの報酬表で決まるため、相談のときに報酬表を見せてもらうのが確実です。
返済が難しく滞納が長引いてしまう場合は、少しでも早めに弁護士などの専門家に相談してください。
不安潰し:任意整理のデメリットと、それでも今動く理由

100万円の借金で、5年もブラックリストになるのは割に合わない気がします。

その気持ちは分かります。ただ、延滞を続けても登録は残ります。「任意整理をしなければ登録されない」わけではないんです。3つのデメリットを正直に並べます。
① 信用情報に「債務整理」などの取引事実が登録される
JICC(株式会社日本信用情報機構)は「取引事実に関する情報」として「債権回収、債務整理、保証履行、強制解約、破産申立、債権譲渡等」を挙げ、2019年10月1日以降の契約では「契約継続中及び契約終了後5年以内」登録されるとしています。CIC(株式会社シー・アイ・シー)も、クレジット情報を契約期間中および契約終了後5年間保有します。この間は新しいカードやローンの審査に通りにくくなります。なお、CICは「特定調停や民事再生の申請および債務整理を依頼した事実に関するコメントは登録されません」と回答しており、登録されるのは債権者側が報告する取引の事実です。延滞したまま放置しても、その延滞は登録され続けます。
② 和解の条件は保証されない
この記事の表は「和解後に利息がつかない」前提で計算しています。その条件で合意できるか、何回払いになるかは債権者ごとの話し合いで決まり、保証はありません。「必ず月16,666円になる」とは誰にも言えません。
③ 元本そのものは原則減らない
任意整理で話し合うのは「支払額や支払方法」です。取引履歴を利息制限法の上限で計算し直して残高が変わることはありますが、100万円は100万円として返す前提で、月々を組み直すのが任意整理です。
✅ それでも今動く理由
100万円の借金で「5年」は重く感じるかもしれません。ただ、延滞のままでも登録は残り、決着させない限り「契約終了後5年」のカウントは始まりません。一方、放置している間は年15%の利息と年20%までの遅延損害金が積み上がります。少額のうちに決着させるほど、支払う総額も、信用情報が元に戻る日も、早くなる。デメリットを知ったうえで、今動くほうが得です。
万が一支払いが難しい場合は、少しでも早い段階で弁護士などの専門家に相談してください。
放置すると100万円はどうなるか
「少額だから」と放置した場合に起きることは、金額が大きい人と同じです。公的な根拠がある範囲で並べます。
| 起きること | 内容 | 根拠 |
|---|---|---|
| 遅延損害金 | 貸金業者からの借入れは年20%まで課され得る。100万円なら年20万円 | 利息制限法7条1項 |
| 督促→支払督促・訴訟 | 督促を放置すると、裁判所の支払督促や訴訟に進む。支払督促(電子支払督促)の送達を受けた日から2週間以内に督促異議を申し立てないと、債権者の申立てにより仮執行宣言が付される | 民事訴訟法391条1項 |
| 給料の差押え | 判決や仮執行宣言付支払督促が確定すると、給料は手取りの4分の1まで差し押さえられ得る(手取りが月44万円を超える場合は、33万円を超える部分の全額) | 民事執行法152条1項・施行令2条 |
| 信用情報 | 延滞の情報が登録され、決着しない限り「契約終了後5年」のカウントが始まらない | JICC「信用情報の内容と登録期間」 |
出典:e-Gov法令検索「利息制限法」「民事訴訟法」「民事執行法」/JICC(2026年9月時点)
一方、弁護士・司法書士に依頼して受任の通知が届くと、法テラスは「通常、貸金業者からの連絡は止まります」と案内しています。貸金業法21条1項9号が、弁護士等への委託を書面で通知された後、正当な理由なく電話・訪問などで本人に弁済を要求し、直接要求しないよう求められたにもかかわらずさらに要求することを禁じているためです。100万円でも、この効果は同じです。
💡 ここ、勘違いされがち
100万円で悩んでいい時間は、利息の内訳を明細で確認するまでです。借入先ごとの残高・毎月の返済額のうち利息の額・手取りと生活費——この3つがあれば、任意整理をする意味があるか、月々いくらになるかは、無料相談の場で判定できます。依頼するかどうかは、話を聞いてから決められます。
そのため、少しでも早めに弁護士などの専門家に相談するようにしてください。
よくある質問
Q. 150万円でも月々の計算は同じですか?
A. 同じ計算です。150万円なら36回で41,666円、48回で31,250円、60回で25,000円です(和解後に利息がつかない仮定)。利息制限法の上限(年15%)で計算した利息は年225,000円=月18,750円なので、月3万円払っても元本は11,250円しか減らない計算になります。1社から150万円を借りている場合は、その債権の交渉は弁護士です(最高裁 平成28年6月27日判決)。
Q. 50万円や80万円でも任意整理できますか?
A. 金額の下限はありません。ただし費用の目安(法テラスで1社43,000円)と、上限利率で計算した年間の利息(50万円なら18%で9万円)を並べて、意味があるかを数字で確かめてください。利息の内訳を見て「払っているのに減らない」状態なら、金額にかかわらず相談する価値があります。
Q. 100万円なら、任意整理せずに自分で返したほうがいいですか?
A. 返せる人もいます。判断の材料は月々の返済のうち元本に回っている額です。上限利率なら100万円で利息は月12,500円。月3万円払って元本が17,500円しか減らないなら、完済まで何年かかるかを計算してみてください。「自分で返せるはず」と思って払い続けた年数が、利息に変わっていることは珍しくありません。無料相談で数字を出してもらってから決めても、遅くはありません。
Q. リボ払いの100万円も任意整理の対象ですか?
A. 対象です。任意整理は「当事者が私的に話合いをして、支払額や支払方法について合意をする手続」(法テラス)で、借入れの種類による制限はありません。リボ払いは金融庁が「借入残高がある限り支払いは続き」と注意する仕組みで、期限を決めて返す形に組み直すことに意味があります。
Q. 任意整理をすれば、利息は必ずゼロになりますか?
A. いいえ。法テラスの説明は「支払額や支払方法について合意をする手続」までで、利息の扱いは債権者ごとの合意で決まります。この記事の表は「和解後に利息がつかない」と仮定した計算であり、その条件になる保証はありません。
Q. 体験談で「100万円を1年で完済した」とあるのは本当ですか?
A. 100万円を12回で分ければ月83,333円なので、計算上は1年で終わります。ただし、それは和解後に利息がつかない条件で、月8万円台を1年間払い続けられた場合の話です。和解条件も、払い続けられるかも人によって違います。他人の体験談ではなく、自分の残高と手取りで計算した数字を無料相談で確かめてください。
まとめ:100万円でも「意味がない」は利息の内訳を見るまで分からない
100万円を任意整理した場合の月々の目安は、36回で27,777円、48回で20,833円、60回で16,666円(和解後に利息がつかない仮定・返済回数に公的な決まりはない)です。150万円なら36回で41,666円、60回で25,000円。いまの返済は利息制限法の上限で計算すると100万円で利息だけ年15万円になり、月3万円払っても元本は17,500円しか減りません。
費用の公的な目安は法テラスの立替基準で1社43,000円・3社86,000円で、上限利率なら半年分ほどの利息に相当します。100万円では個人再生は1円も減らず(民事再生法231条2項4号)、選べるのは実質任意整理か自己破産かの二択。全社140万円以下なので認定司法書士も候補です(1社から150万円なら弁護士)。
「100万円くらいで」と思っているうちに払った利息は、戻ってきません。利息の内訳を明細で確認して、まず無料相談で「任意整理する意味があるか」を数字で聞いてください。
借金に関する相談は、無料で受け付けている窓口が多くあります。まずは話だけでも聞いてみるのがおすすめです。
📚 出典(公的機関・法令)を見る
- 法テラス よくある相談「任意整理とは何ですか。」(裁判所などの公的機関を利用せず、当事者が私的に話合いをして、支払額や支払方法について合意をする手続) https://www.houterasu.or.jp/site/faq/syakkin-niniseiri-001.html
- 法テラス よくある相談「弁護士や司法書士に債務整理を依頼すると、貸金業者からの連絡が止まるのですか。」(通常、貸金業者からの連絡は止まります) https://www.houterasu.or.jp/site/faq/syakkin-niniseiri-004.html
- 法テラス「任意整理 費用の目安」(1社43,000円/2社64,500円/3社86,000円/4社108,000円=着手金+実費/原則として報酬金は発生しないが過払金を回収できた場合は発生/実際の費用は審査によって決まる) https://www.houterasu.or.jp/site/soudan-tatekae/seirihiyou.html
- 法テラス「弁護士・司法書士費用等の立替制度のご利用の流れ」(収入や資産が一定基準以下であること・勝訴の見込みがないとはいえないこと・民事法律扶助の趣旨に適すること/分割でのお支払い・利息等はありません) https://www.houterasu.or.jp/site/soudan-tatekae/goriyou.html
- e-Gov法令検索「利息制限法」(1条=元本10万円未満 年2割・10万円以上100万円未満 年1割8分・100万円以上 年1割5分/7条1項=営業的金銭消費貸借の賠償額の予定は年2割を超える部分が無効) https://laws.e-gov.go.jp/law/329AC0000000100
- 金融庁「基礎から学べる金融ガイド」(リボ払いは借入残高がある限り支払いは続き、知らないうちに全体の返済額が増えているケースもある) https://www.fsa.go.jp/teach/kou4.pdf
- e-Gov法令検索「民事再生法」(231条2項4号=総額3,000万円以下は計画弁済総額が基準債権総額の5分の1又は100万円のいずれか多い額(総額が100万円未満ならその総額)を下回ると不認可) https://laws.e-gov.go.jp/law/411AC0000000225
- 千葉地方裁判所「破産・免責手続について-よくあるご質問-」(PDF。破産手続を開始するかどうかは、申立人がその収入や財産によって借金を返済することができるかどうかで判断されます。借金の額だけで決まるわけではありません) https://www.courts.go.jp/chiba/vc-files/chiba/file/setsumeisho.pdf
- e-Gov法令検索「破産法」(34条3項1号=自由財産(民事執行法131条3号の額の2分の3=99万円)/252条1項4号=浪費又は賭博その他の射幸行為による著しい財産減少・過大な債務負担/252条2項=裁量免責) https://laws.e-gov.go.jp/law/416AC0000000075
- 日本弁護士連合会「弁護士費用(報酬)とは」(弁護士の費用は、個々の弁護士がその基準を定めることになっており、標準小売価格というようなものはありません) https://www.nichibenren.or.jp/legal_advice/cost/legal_aid.html
- 日本弁護士連合会「債務整理の弁護士報酬のルールについて」(着手金は上限規制なし・計算手数料等の名目の手数料は禁止(10条・11条)/解決報酬金1社あたり2万円以下・商工ローン5万円以下/減額報酬金 減額分の10%以下) https://www.nichibenren.or.jp/legal_advice/cost/legal_aid/saimuseiri.html
- 日本弁護士連合会「債務整理事件処理の規律を定める規程」(会規第93号・PDF。3条=受任予定の弁護士が当該債務者と自ら面談をして債務の内容・資産、収入、生活費その他の生活状況等を聴取) https://www.nichibenren.or.jp/library/pdf/jfba_info/rules/kaiki/kaiki_no_093.pdf
- 日本司法書士会連合会「債務整理事件の処理に関する指針」(PDF。7条3項=安易に任意整理の手続を選択してはならない/9条=任意整理事件の報酬は債権者一人あたり50,000円以下/10条=減額報酬10%/13条=その他の報酬の禁止) https://www.shiho-shoshi.or.jp/association/info_disclosure/statement_list/uploads/eef60054829e003e2c157ee6edde90442d7e2ec8.pdf
- 裁判所「最高裁判所判例集 平成26(受)1813 平成28年6月27日 第一小法廷判決」(債務整理を依頼された認定司法書士は、当該債務整理の対象となる個別の債権の価額が司法書士法3条1項7号に規定する額を超える場合には、その債権に係る裁判外の和解について代理することができない) https://www.courts.go.jp/hanrei/85969/detail2/index.html
- e-Gov法令検索「司法書士法」(3条1項7号=紛争の目的の価額が裁判所法33条1項1号に定める額を超えない民事紛争の相談・裁判外の和解の代理/3条2項=簡裁訴訟代理等関係業務は研修修了・法務大臣認定・司法書士会会員の司法書士に限る) https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC1000000197
- e-Gov法令検索「裁判所法」(33条1項1号=訴訟の目的の価額が百四十万円を超えない請求) https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000059
- e-Gov法令検索「貸金業法」(21条1項9号=弁護士等に委託した旨の書面通知後、正当な理由なく本人へ直接弁済を要求し、直接要求しないよう求められたにもかかわらずさらに要求することの禁止) https://laws.e-gov.go.jp/law/358AC1000000032
- e-Gov法令検索「民事訴訟法」(391条1項=電子支払督促の送達を受けた日から2週間以内に督促異議の申立てをしないときは、裁判所書記官は債権者の申立てにより仮執行の宣言をしなければならない) https://laws.e-gov.go.jp/law/408AC0000000109
- e-Gov法令検索「民事執行法」(152条1項=給料等はその支払期に受けるべき給付の4分の3に相当する部分(政令で定める額を超えるときは政令額)は差し押さえてはならない)/民事執行法施行令2条1項1号=毎月払いは33万円 https://laws.e-gov.go.jp/law/354AC0000000004
- CIC よくあるご質問「裁判所へ特定調停や民事再生を申請した場合、および弁護士・司法書士に債務整理を依頼した場合、自分の信用情報にその事実がコメントとして登録されますか?」(特定調停や民事再生の申請および債務整理を依頼した事実に関するコメントは登録されません) https://www.cic.co.jp/faq/detail/cre/cre01/002586.html
- CIC よくあるご質問「自己破産の登録は何年間ですか?」(クレジット情報=契約期間中および契約終了後5年間) https://www.cic.co.jp/faq/detail/cre/cre01/002585.html
- JICC「信用情報の内容と登録期間」(取引事実に関する情報=債権回収、債務整理、保証履行、強制解約、破産申立、債権譲渡等/契約日2019年10月1日以降=契約継続中及び契約終了後5年以内) https://www.jicc.co.jp/aboutus/credit-info/registration
本記事は一般的な情報提供であり、法的助言ではありません。個別の判断は弁護士・司法書士等の専門家にご相談ください。(制度・数値は2026年9月時点)
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