※本記事にはプロモーション(広告)が含まれています
債務整理を考え始めたとき、「今のうちにこれをやっておこう」と良かれと思ってした行動が、あとで自分を不利にしてしまうことがあります。この記事では、依頼の前後で「やってはいけないこと」を、破産法などの条文をもとにやさしく整理します。あわてて自己判断で動く前に、まず読んでみてください。

債務整理を考えているんですが…。お世話になった知人にだけは、先に借りたお金を返しておきたくて。それって、ダメなんですか?

お気持ちはとても自然です。でも、特定の人にだけ返すのは「偏頗弁済(へんぱべんさい)」といって、あとで問題になりやすい行為なんです。だからこそ、動く前に知っておくことが大切なんですよ。

知らずにやってしまうところでした…。ほかにも気をつけることがあるなら、先に教えてほしいです。
🔎 30秒でわかる結論
- 特定の相手にだけ返す「偏頗弁済」・手続き前後の新たな借入・財産隠しは、代表的な「やってはいけないこと」です。
- これらは自己破産では免責不許可事由(破産法252条)に関わり、手続きが不利になることがあります。
- ただし浪費などがあっても裁量免責(同252条2項)で救済される例も多く、隠さず正直に話すことが最善です。自己判断で動く前に相談を。
📖 この記事でわかること
- そもそも「やってはいけないこと」がある理由
- 依頼の「前」のNG行動(やってはいけないこと)
- 依頼の「後」のNG行動(やってはいけないこと)
- もしやってしまったときの考え方
なぜ「やってはいけないこと」があるの?
債務整理、とくに自己破産は「借金の支払い義務を免除してもらう(免責)」手続きです。だからこそ、法律は「すべての債権者を公平にあつかうこと」「財産や事情を正直に申告すること」を前提にしています。この前提を崩す行為があると、免責が認められにくくなったり、手続きが複雑になったりすることがあります。
自己破産では、こうした「免責を認めない可能性がある事情」が破産法252条1項に一覧で定められています(免責不許可事由)。まずはここを知っておくと、「なぜダメなのか」が腑に落ちます。
💡 ポイント
「やってはいけないこと」の多くは、良かれと思ってやってしまうものです。悪意がなくても結果的に不利になることがあるため、行動の前に専門家に確認するのがいちばん安全です。
依頼の「前」にやってはいけないこと

相談する前の段階で、やっちゃいけないことって何ですか?
① 特定の相手にだけ返す(偏頗弁済)
「この人にだけは迷惑をかけたくない」と、一部の債権者や親族にだけ返済すると、ほかの債権者との公平が崩れます。破産法252条1項3号は、特定の債権者に特別の利益を与える目的などでの弁済・担保提供を、免責不許可事由のひとつとして挙げています。よかれと思っての行動が、かえって手続きを不利にすることがあります。
② 新たな借入・クレジットの利用
支払いが難しいと分かっていながら、それを隠して借入やクレジットのショッピングをすると問題になります。破産法252条1項5号は、支払不能などの事実がないと信じさせるために「詐術を用いて信用取引により財産を取得したこと」を免責不許可事由としています。クレジットカードでの買い物や、いわゆる現金化も避けるべき行為です。
③ 財産を売る・名義変更・贈与で隠す
車や預金などの財産を、家族に名義変更したり、安く売ったり、贈与して手元から消したりする行為も危険です。破産法252条1項1号は、債権者を害する目的での財産の隠匿や、不当に安い価格での処分などを免責不許可事由として定めています。「財産を守ろう」とした行動が、逆効果になりかねません。
| やってはいけない行動 | なぜ問題になりやすいか | 主な根拠 |
|---|---|---|
| 特定の相手にだけ返す | 債権者間の公平が崩れる(偏頗弁済) | 破産法252条1項3号 |
| 隠しての新たな借入・現金化 | 詐術による信用取引にあたりうる | 破産法252条1項5号 |
| 財産の隠匿・名義変更・安売り | 財産隠し・不当な処分にあたりうる | 破産法252条1項1号 |
出典:e-Gov 破産法(252条)・松江地裁「破産・免責手続のあらまし」(2026年8月時点)
依頼の「後」にやってはいけないこと
① 自分で債権者に返済・連絡してしまう
弁護士・司法書士に依頼すると、各債権者に「受任通知」が送られ、以後は原則として専門家が窓口になります。ここで自分から個別に返済や連絡をしてしまうと、前述の偏頗弁済にあたったり、せっかく止まった督促の整理が乱れたりすることがあります。督促の連絡が来ても、まず依頼先に相談しましょう。
② 借金や財産を隠す・嘘の申告をする
「この借金は載せたくない」と一部を申告しなかったり、財産を隠したりするのはNGです。破産法252条1項7号は、虚偽の債権者名簿の提出を免責不許可事由としています。手続きは、すべての借金・財産を正直に出すことが前提です。隠すことは、いちばん自分を不利にします。
③ ギャンブルや浪費を続ける
手続きの前後を問わず、ギャンブルや過度な浪費を続けるのは避けるべきです。破産法252条1項4号は、浪費や賭博などの射幸行為で著しく財産を減らしたことを免責不許可事由に挙げています。生活を立て直す手続きの最中に、原因となった行為を続けるのは逆行になります。
💡 ここ、勘違いされがち
「ギャンブルが原因だと絶対に自己破産できない」と思われがちですが、そうとは限りません。破産法252条2項は、免責不許可事由があっても、事情を考慮して裁判所の裁量で免責を認められる「裁量免責」を定めています。実務でも、正直に反省の姿勢を示して免責が認められる例は多くあります。だからこそ、隠さず正直に話すことが大切です。
任意整理・個人再生でも気をつけたいこと
「やってはいけないこと」は自己破産だけの話ではありません。任意整理や個人再生でも、次の点に注意が必要です。
- 特定の相手にだけ返す(偏頗弁済)…個人再生では、返せる最低額を計算するうえで問題になることがあります。手続き全般で避けたい行為です。
- 手続き中の新たな借入…任意整理・個人再生の途中で新たに借りると、返済計画が崩れ、信頼関係にも影響します。
- 約束した返済を滞らせる…任意整理で和解した後に返済が滞ると、和解が取り消されることがあります。無理のない計画にすることが大切です。
✅ このセクションのまとめ
共通するのは「特定の人にだけ返さない」「隠さない」「新たに借りない」。どの方法でも、正直さと公平さが手続きを守ってくれます。
NG行動をしてしまうと、どうなる?(デメリット・注意点)
やってはいけない行動をすると、次のような不利が生じることがあります。ただし、必ずこうなると決まっているわけではありません。
- 自己破産で免責が認められにくくなることがある(破産法252条1項)。
- 裁判所が財産や事情を詳しく調べる「管財事件」になり、手続きの費用や期間が増えることがある。
- 偏頗弁済があった場合、後で管財人がその返済を取り戻す(否認)手続きが必要になることがある。
大切なのは、すでにやってしまった場合でも隠さないことです。事情を正直に伝えれば、裁量免責(252条2項)などで解決できる道があります。まずは専門家に、正直に相談することが最善の対処です。
(PR)
「自分のケースでは、何がNG?」
動く前に、無料・匿名で確認できます
よかれと思った行動で不利になる前に。今の状況を、名前を出さずに相談できます。無理な勧誘はありません。
▶ 自分のケースで何がNGか、無料・匿名で相談するよくある質問

もう、親に借りたお金だけ先に返してしまいました…。もうダメでしょうか?

大丈夫、まだ道はあります。大切なのは、それを隠さず正直に伝えること。事情によっては裁量で免責が認められることもあります。自己判断でこれ以上動く前に、まず相談してくださいね。
Q. クレジットカードは、いつまで使っていいですか?
A. 債務整理を決めたら、新たなショッピングやキャッシングは避けるのが安全です。とくに支払いが難しい状況での利用は、詐術による信用取引と見られるおそれがあります。判断に迷うときは、利用前に依頼先へ確認しましょう。
Q. 家や車を家族名義に変えておくのはダメですか?
A. 手続き前に財産を家族名義へ移すのは、財産隠しと見られるおそれがあり避けるべきです。「財産を守れるかどうか」は方法によって扱いが異なります。名義を動かす前に、専門家に相談するのが安全です。
まとめ
債務整理で「やってはいけないこと」の多くは、特定の人にだけ返す・隠す・新たに借りるという、良かれと思ってやりがちな行動です。自己破産ではこれらが破産法252条の免責不許可事由に関わります。ただし、浪費などがあっても裁量免責(252条2項)で救われる例は多く、いちばんの得策は「隠さず正直に、早めに相談すること」。あわてて自己判断で動く前に、匿名の無料相談で、自分のケースの正解を確かめておきましょう。
📚 出典(公的機関・法令)を見る
本記事は一般的な情報提供であり、法的助言ではありません。個別の判断は弁護士・司法書士等の専門家にご相談ください。記載の制度・条文は2026年8月時点の内容にもとづきます。

